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原石の軌跡――新しき力と古の知恵  作者: 永火
第3章 魔法大戦
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山の翁 終

皆さま、お久しぶりでございます。

どれ位の方が更新を待っていただけたのかはわかりませんが、また更新を続けていきたいと思います。


少々短い話とはなりますが、どうぞどうぞよろしくお願いいたします。

力任せの魔力放出。

何処までも白い魔力の奔流が、回避のために翻した顔の横を通り過ぎていく。


魔力干渉をものともせず、攻撃が届いた可能性。

術式を極限まで削ぎ落したが故の存在証明。


「届いた……?当たってないけど、届いた。」


戦っているというのに放心してしまっている花梨。

単純すぎず、複雑ではない魔法術式が自然と構築された。


――魔法少女として感覚で戦っていたが故の戦闘センス。


口角が上がるのが分かる。

戦いが楽しいというよりも……、目の前で成長した”強敵”が、”未知”が。


――どうしようもなく、楽しい。


最初の撃ち合いの時よりも”美しい”術式。

汎用性を捨て、装飾が無く魔法少女らしからぬ術式が、”無駄”を削ぎ落した。


ただ、攻撃を届かせるために進化した。

”既知”であり、”未知”。術式の最適化。

魔法使いが行うそれを、自然と行った。


魔法少女では知らない理論を、花梨は自力でたどり着いた。

翁から基礎は教わったのかもしれない。


――反応からするに”知らなかった”。


”知らない”を知った。理の端を”視た”。


「視えた?……違う。こうじゃない。何が違う?」


宙に浮かぶ花梨の術式が目まぐるしく変わる。

模擬戦の事などすでに頭にないらしい。


「その術式なら、もっと大胆に削った方が良いでしょう。

術式で火力を上げるより、魔力量で押し切った方が魔法少女らしいですよ。」


魔法少女ならば、下手に小細工をするよりも力業の方が”らしい”。

……魔法使いと敵対しているのならば、こちらの技を見せびらかすものじゃない。


知り合った以上、魔災庁ごときに”消される”のは後味が悪すぎるから。


あと、どれくらい、花梨が魔法を使えるのかは……知らない。

けれども、その時が、身勝手に来るのだけは不愉快だと思う。

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