顔合わせ その1
幻理さんと時雨さんから渡された地図。
複数個所に丸が付けられ、行き先を示している。
魔法少女との戦い、その協力者との話し合い。
要するに、他魔法使いとの顔つなぎ。
「この地図……地形は詳しく書いてあるけど、
肝心の場所が、いまいちわからない……。」
地形やランドマークなどは詳しく書かれている……。
けれども、魔法使いのいる場所がざっくりとした丸だけで書かれていて、
どんな人物が居るのかすら書かれていなかった。
「行けばわかるって言っていたけど……。いや、魔力持ちの人を見れば良いか。」
一番近くの丸は……神社を含めた一帯を示している。
神社……?魔法使いが神社に?
知っている魔法使いの例では神社とは無縁そうだけど……。
いや、魔法使いは長命だということを考えれば、
――現代人よりも信心深いのかもしれない。
道中、片手間に脅威級の魔物を片付けながら、地図の示す場所へと向かう。
途中魔法少女とすれ違うこともあったけど、気が付かれていない。
まぁ、最近の魔物の出現頻度じゃ忙しなくて周りを気にしている余裕もなさそう。
神社の近く。集落はあるけど人通りは少ない。
けれども過疎地というよりも人の気配はある……。
今の時刻は正午を少し過ぎたころ合い。
この時間帯なら大体の人は、仕事へ精を出しているのだろうか。
――背後から鈴の音。
振り返ると和服を着た子供……、双子だろうか背丈は少し低いが、
纏う魔力がにじみ出ている。
全体的に白い。和服も肌の色も……髪の毛まで白髪。
確かに見ればわかる。魔法使い……少なくとも一般人ということは無いだろう。
「君が詩織だね?ようこそ待っていたよ。」
双子の片割れ、声のトーン的に男性……男の子?
年齢は分からないけれど、肉体的には男の子が声を掛けてくる。
「これで違ったら大恥ですよ、兄さん。
わざわざ変な登場の仕方をしなくても……。」
女性……女の子が男の子に苦言を申している。
会話からたぶん妹なのだろう。
「あ、はい。月城詩織です。
時雨さんと幻理さんから進められて寄らせていただきました。」
「おや、あってたじゃないか。いやはや、僕の感覚も捨てた物じゃないだろう?」
「すでに3回目の登場を決行している時点で、何の自慢にもなりませんよ。」
……2回は間違った人物へこの登場をしていた。
神秘的な見た目のわりにポンコツなのかもしれない。
「まぁ、なんだ。此処での立ち話もなんだ。
――うちの神社で話そうじゃぁないか。」
やはり、この魔法使い達は神社と関係性があるようだった。
「うちの……というよりも、私たちが祭られている神社が正しいですよ、兄さん。」
祭られている?……いや、なんで?




