回答用紙 その2
「……続けます。その後の格闘戦は、飛行術式を拳……いや腕かな?
まぁ、加速させながらの打撃。少し当たってはいますけど即座に修復してますね。」
「時雨の回復については、特定個所の時間巻き戻し……だと思います。」
「こっちは正解だな。まぁ、やっていることは難しくはない
――肉体”内”の時間を操っただけだな。」
少し疑問が残った。
「あの、体内だけの時間操作って何か意味があるんですか?」
「ん?あぁ、ただの効率だな。世界まで巻き込んだ時間操作は代償が大きい。
消費魔力も多くなるから息切れしやすくなる、ただそれだけの事。」
「あー、なるほど。確かに世界の改変には魔力がたくさん要りますよね……
まぁ?私ならそのくらいの魔力賄えるんですけどね!……っ痛ぁ!」
時雨さんが凝子さんの頭をしばいている。
「少しは周りへの影響も考えろバカ弟子。
そんなんだからいつまでも進歩しないんだろうに。」
幻理さんが戒めるように口を挟む。
「うぇ~……次の方に行きます。
破裂音……これは何だったのか、視えなかったので、分かりません。」
「破裂音の後の格闘戦は、障壁を空中に出しながらそれを足場にして
足技なども入ってますね。それに追加して、相手の足元や腕の側面に障壁を出して
妨害もしています。」
「並行して術式の展開も行ってますが……ぶっちゃけこれ意味あります?
ただの魔力の浪費の様な気がするんですが。」
「2~3個理由はあるな。一つは、相手の魔力の消費の誘発、一つは心理的な牽制、
一つは当たるかもしれないから。……ぐらいか?幻理他にあるか?」
「それくらいだろうよ。使わなくてもいいが、相手も使い始めたら自分も乗らないと
致命的な失敗になるだろうよ。」
「えぇ……、そんな面倒な。
まぁ、次に行きます。熱線もほぼ似たような理由でしょうし無力化もたいして
目新しいことも無いので割愛と。」
「師匠の足払いが決まって、短剣で止め……と
てか、師匠あんなの持ってましたっけ?今まで見たこと無いんですけど。」
幻理が白衣の内側、腰辺りからスティレットを取り出し答える。
「これは……絹の道から来た行商から買ったものだね。
見たことないのも当然だろうよ、大体隠し持っていることが多かったからねぇ。」
くるりくるりと手元で遊ばせながら見せてくる。
「これ……結構貴重な奴なんじゃ……」
使い込まれ元の状態を知ることは出来ないけど、元は装飾が付いていたような痕跡
が垣間見えた。
「ん?あぁ、貴重ではあっただろうけど……
――武器であって鑑賞用じゃないからねぇ。」
「師匠……これ博物館とかに寄付した方が良いんじゃないんですかねぇ……
あぁ、いや直近で使ってるから事件性疑われるか……」
「話を戻して……、時雨が師匠の攻撃を逸らして……まぁ、だいぶ抉られてましたけど
応戦として銃で反撃と……、こっちはどこから盗んで来たんです?」
「まず、抉られたところは致命傷にならないから守らなかっただけだ。
銃は……昔陸軍に入ったときに支給されたのをそのまま持ち出しただけだな。」




