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念話少女 ~始まりの四人~  作者: ぼっちな日和さん
異世界生活の始まり
8/9

第一回異世界会議




「では、第一回異世界会議を始めま~す」



 私は手元に目を落とした。

 私の担当は書記。会議の内容を記録するため、電子ノートと紙のノートの両方が手元にある。

 ちなみに、異世界会議の担当は以下の通り。



 議長 恭子

 副議長 美優

 書記 日和

 会計 姫香



 そして、記念すべき第一回異世界会議の議題は……。



「議題は、自衛手段についてで~す」



 そう、自衛手段についてである。

 昨日、恭子が熊に襲われたので自衛手段を持とうということになった。



「自衛のために持ち歩く武器を決めて下さい~」

「私、回復役を希望します」

「え、武器は?」

「回復役の武器は決まってるよ」

「何?」

「回復役の武器?」

「回復役の武器は……そう、鈍器!回復しつつ鈍器で重さに任せて殴りつける!」

「はい、次の人~」



 あれ、さらっと流された。おかしいな、回復役といえば鈍器なんだが。回復役は何故か剣や刀が装備できないのである。回復役が装備できる中で一番威力があるのが、棍棒などの鈍器なのだ!

 僧侶が戒律で刃物が持てないならまだ分かるが、医師とかも持てないのだ。回復役が攻撃力高くても良いと思うんだけどね。



「うーん、私は近くに熊が居たら確実にすくむから、魔法かな?」

「魔法使いなら杖でしょ!短いのが良い?それとも、鈍器になるような大きいのが良い?」

「えーっと…普段は大きいので、予備として小さいのかな?」

「了解!あとで木から削り出すよ!」

「あ、うん」



 美優は杖か。

 どんな形にしようかな?やっぱり大きい方は先が渦を巻いているのが浪漫だよね!小さい方は、シンプルな形で。隠し持てるように細くしよう。

 ふふふ、楽しみだなぁ。



「私はクロスボウが良いかな…ま、前に習ったことがあるから」

「えっと…クロスボウっていっても、色々あるよ?」

「そ、それはあとで日本に戻って印刷してくるから…」

「わかったー」



 姫香はクロスボウなのか。日本に戻ったら、クロスボウの使い方調べてこよう。互いの武器のことはちゃんと把握しておかないとね。

 でも、確かクロスボウって連射性能低い武器だったような?



「恭子は?」

「大剣だよ~」

「た、大剣?」

「…何でそれ?」

「え、大剣ってどのくらいの?」

「ん~…私の身長くらい~!」



 ん?恭子の身長は180くらい…だよね。振り回せないよね、そんな大剣…と思ったけど、〈事象付与〉で何とか出来る範囲か。ならば委細問題なし。



「じゃあ、そこに色々な効果を付与しておくよ」



 例えば〈疲労軽減〉〈疲労回復〉〈身体強化〉〈体力消費軽減〉〈体力回復〉〈強度上昇〉〈剣術〉とか。〈気配感知〉〈五感強化〉とかも付けたいし、何らかの状態異常攻撃もしてみたいよね。状態異常としては〈毒〉〈麻痺〉〈混乱〉〈睡眠〉〈石化〉とかかなー?いやぁ、夢が広がるよね。

 そうだ、これらの効果って私の武器に付けてみても良いんじゃないかな?ふふふ、いっぱい付与しよう。楽しみだ。



「ねえねえ、創造は一日二十回までしか使えないんだけど…家具と武器、どっちが優先?」

「武器」

「武器だね~…武器さえあればサバイバル出来るよ~」

「え、えっと……サバイバルは遠慮したいかな?家は既にあるし…」



 うんうん、武器さえあればサバイバルは可能だね。

 …あ、そうだ!さっきの効果…あれって武器限定じゃないんだから、私自身に付与して更に同じ物が付与された武器を持ったら…相乗効果、狙えるんじゃない?


 ふふ、発想が凄いぜ私!早速試してみようじゃないか!



「武器、頂戴?」

「……まぁ良いけど。でも、鈍器ってどんなの?」

「…うーん」

「あ、私は大剣と短剣のセットで」

「むむむ」



 確かに鈍器と言っても、色々あるよね。棍棒とか、モーニングスターとか。うーん、迷うな。

 …いいや、その内見つけよう。今でも十分戦えるし。



「とりあえずモーニングスターで」

「ごめん、分からない」

「………」



 ………。



 え、まじで?


 あのモーニングスターだよ?


 …知らないの?



「日和の武器もパソコンで印刷してきて」



 知らないんですね、はい。


 うーん、知らないのか。ちょっとショック。

 まじかー…。



「落ち込んでいる日和は放っといて」

「酷い」

「次の議題は、町についてです。町に行くためにどうすればいいか考えましょう」

「ふ、普通に旅人とかで良いと思うんだけど」

「身分証明書は?紛失したという設定にしたって、どこから来て何処に行く途中とか考えておかないといけないし…それに、もし壁の中に入るのにお金が必要だったら?現地の通貨なんて持ってないよ?」

「うーん、問題が山積みだね。どーするよ?」



 うーん……うーん……あ、良いこと思いついた。ずっと山奥で生活していて、最近町に出て来たという設定にすれば?生まれてからずっと山奥で生活していれば身分証明書が無いのも当然だし、現地の通貨にしても同様。良くない?



「お、良い感じじゃん」

「よ、よく分からない…」

「…細かい設定はどうするの~?」



 え、そこまで考えてない。だって今、突発的に思いついた考えだし。



「うーん、二人か三人だったら姉妹って言えるんだけどね。四人は流石に多いかな?」

「そうだね~。でも他には思いつかないよ~?」



 二家族も森にいたとか変だし。ちょっと設定に無理があるよね。

 でも、四人姉妹かー。



 ……あ、また閃いた。



「じゃあさ、そもそも二人しか町に行かないというのはどうだろう?二人なら普通に姉妹と言えるし、残りの二人はここに残って念話で連絡を取り合えば良いじゃん」

「その発想は無かった」

「なるほど~」

「で、でも誰が行くの?」

「ここは発案者が」

「え、良いよ?」

「え、良いの?」

「うん」

「………そうか」



 異世界の町って楽しそうだよね。異世界特有の物があったりして!

 美味しい物があると嬉しいな。



「じゃあ、あと一人は誰にする?」

「姫香は演技に向かないし、行くとしたら美優か私だね~」

「え、やだめんどくさい」

「……はぁ、私が行くよ~」

「やった!ありがとう恭子!大好きだったよ!」

「過去形…」



 何故に過去形?何かのネタ?

 マジ卍並みに意味不明だ……。



「マジ卍なんて嫌いだ」

「な、なにがあったの?」

「マジ卍という言葉が理解できず、それを使う若者も理解できず年寄り気分を味わったからだって」

「そ、そうなんだ」

「というか、私って今何歳だっけ」

「やっぱり年寄りじゃ…大丈夫?色んな意味で」

「大丈夫、興味が無いことは覚えてないだけだから」



 今の私の年齢は…えっと……すぐに出ないから別に良いか。

 で、何の話だっけ?



「異世界の町に誰が行くのか~、って話」

「なるほど」



 で、それが私と恭子に決まったんだよね。でも、人員が決まったからって問題はまだ山積みなんだけど?



「え、そうなの?」



 現地の通貨持ってないからそもそも町に入れないかもしれないよ?そこはどうするの?



「………う~ん…どうしよっか?」

「行ってみてから考えれば?」



 相変わらず楽天家だね美優は。だかしかし同感だ。悩んでるのが面倒くさくなってきた。



「兎に角、行ってみよう」

「え、えー……」

「お~」

「行くの私じゃ無いし良いと思うよ」



 ちょ、美優!君、完全に他人事だと思ってるね!?



「は~い、それじゃ準備するよ~」



 え、何を?



「ほら、さっき倒した熊…あれを売ったらお金になるかもよ~?」

「天才か」



 熊がこんな形で役に立つとは……!倒しておいて良かった。

 でもさ、熊ってポーチの中だから別に準備する必要は無いんだけどね。あと必要なのは着替えかな?



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