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ホラーゲーム  作者: たま


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7/11

探検

入浴も食事も終わって民宿のご夫婦は帰った。

東さんがハマブランカ探索すると話すと心配してくれた。

「でも、うちに泊まる大学生は大概あそこで肝試しするんだよね〜広いから迷子になって毎年警察が夏場は見回りしてたけど。

秋になると見回りしてないんじゃないかしら?」と話していた。

「どうする?警察来たらヤバくないか?」と江戸川くんが心配する。

「そしたら謝って帰るしかないだろ。

ウチはやっとサークルとして認めて貰ったしね。

11月の文化祭に展示発表できる写真とか撮れれば良いしね。」と東さんは悠長だ。

「許可取りとかちゃんとしてるのかな?民宿の人も特に止めてなかったし。警察に見つかっても注意されるだけなのかな?」と公が原田の耳元で囁く。

今時は不法侵入で許可取れてない施設に入るのは禁止されてるはずなのだ。

三笠の事務所も毎度許可取りで苦労してる。

「うん、なんか変なんだよな。さっき夕暮れの街の方見たけどマンションとかコンクリの建物が全然無いんだよね。

それに宿の人も村って言ってたし…今時 村って聞かなくないか?」とボソボソと原田も公にだけ聞こえるように囁く。

「確かに…でも、田舎ってこんなもんかもよ?

子供時代に来てた伊豆と変わらない気もするけど〜」と公はいまいちピンと来ない。

「それにさ、バスで伊豆スカイライン越えてた時に心霊スボットとして有名な玄岳ドライブインが無かったんだよ!

あんな目立つ建物が見当たらないとか!

なんか変だよ!」と原田が力説する。

「う〜ん、ずっと草原みたいな所だったし。ススキが青々と伸びてたから〜見えなかったとか?」とホラー趣味が無いので公はイマイチ分からない。

「いやいや、あの建物は独特だから!ホラーゲームでも使うくらいね。三笠さんは取り上げたことないけど。」と原田が力説した。


「さあ、そろそろ行こうか?あれ?早川は?」東さんが皆の方を見る。白田くんはカメラ担いで江戸川くんが大きなサーチライトで前を照らす。

女の子達は1人1人ランタン下げて無線のチェックしてる。一人一人トランシーバーを持って歩く。

「半径500m圏内は繋がるからハマブランカで迷子なったら連絡取り合ってね。地図も一人一人持ったね?

何かあれば、この目印つけてるメインステージで待機してて。分かった?」と確認した所で早川さんが居ないことに気付く。

2階の階段下から早川さんに声を掛けた。

「ごめ〜ん。やっぱりしんどいや。皆で行ってきて。」と返事が聞こえた。

しんどいのか?布団の中なのか?くぐもった声だった。

「分かった。2時間くらい探索したら帰ってくるよ。

ゆっくりしてて。」と東さんが返事した。


「さっき、ちょっと白田くんともめてたじゃん?

あれが原因かな?」と公が薄暗い坂道を登りながらクスクス笑う。

どうも白田くんと久美子さんは付き合ってるみたいなのだ。

早川さんを中心に女の子達と話してた時に早川さんが咳こんで久美子さんにもたれ掛かったのだ。

女の子達は、皆心配して甲斐甲斐しく早川さんの背中や肩をさすった。

「…苦しいけど、ちょっと得した気分」と早川さんが微笑んだのだ。

「ちょちょちょーーーーい!肩なら俺の肩をどうぞ!

久美子の肩じゃあ、頼りないですよ!」と早川さんの手を久美子の肩から離したのだ。

ちょっと早川さんの顔が曇った。

「フフッ、あれでなんかピーンと来たよな?

後さ、江戸川くんと山岸さんも怪しんだよ。

バスの中で何度も後部座席の荷物の所に2人が行くんだよ。

荷物を片付けてるフリして、たまに手を繋いでた気がするだよね〜?」と原田が怪しむ。

「まあ1年サークル活動してるとカップルも生まれるよなあ〜良いなあ〜」と公が羨ましがる。

「なんだよ?お前だって珠泪ちゃんとたまに手を繋いで歩いてるじゃん?俺は見てるぞ!」と原田がニヤつく。

「あれは、ちがうよ!珠泪ちゃんは見えなくて良いもの見えちゃうから!霊とか。

顔が明らか異様な化け物見てる顔してると手を握って安心させようと!」と必死で言い訳する。

「お前だって、おじいちゃんの骨壺抱いて泣いてる珠泪ちやんを抱きしめてたじゃないか!

両腕でガッチリと!」と言い返す。

「バカ野郎〜あれは誰でもそうするだろ!お前がお母さん亡くした時も確か俺、お前を抱いてた気がするけど…」と記憶をたどる。

「わぁ〜っ、それは言うな!あの時は気が動転してたんだって!」と原田の大きな背中を叩く。

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