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人の心が見える俺にはハーレム生活イージーモード、でも一人に絞るのは無理ゲーだったin二度目の人生。  作者: iron-bow
第14話【その帰国子女、多忙につき】

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ep007:その遭遇、丸腰につき

⸻


Scene025【結衣と遥】


⸻


皆が風呂を上がると、花音さんが言った。


「それじゃあ、ディナーの時間までは自由時間よ。

部屋で休んでいても良いし、歓談室を使っても良いわね。

外をお散歩しても気持ちいいわよ。

熊の目撃談はないから安心して」


ははは。


笑い声が上がったが、俺と由美子だけは冷や汗を流した。

冗談にしても勘弁してください。


「あっ、ひとつだけ。

晴道を”襲う”のだけは止めてね。

晴道には夜に向けて、体力を温存してもらわなきゃだから」


えっ、俺、夜に何かしなきゃなの?


「「はーい」」


皆の声が揃った。

何か合意がなされているらしい。


「「晴道、お散歩いこ」」


結衣と遥が誘ってきた。


「ああ、良いよ」


『『今は譲ってあげる』』


千紗と由美子から、確かにそうと分かる視線が送られてきた。

心の中の声がなくとも、通じ合っていれば伝わるんだな。

キャサリンが、「私も……」と、そう言い掛けたが、千紗にたしなめられていた。


花音さんに視線をやると、にっこりと微笑んだ。

ああ、これは、

『霞の者が厳重に警戒しているわ。安心して良いわよ』

って意味なんだろうな。


⸻


両腕にそれぞれ結衣と遥がしがみついて、散歩が始まった。


「緑が気持ちいいね」

「マイナスイオンたっぷりだね」


うん、確かに気持ちいい。

ホテルが見えなくなった所で、遥が俺の前に回ってきた。

あー、これは……。


俺は優しくキスをする。


「ふぅ、えへへ」

「次は私」


結衣にもキスをする。

俺が育てた理想のおっぱいが胸に押し付けられる。

我慢できるわけがなかった。

まさぐり出してしまう。


その時!


ガサガサガサッ

物音がして、何か大きな物が!?


熊だ!!

大きい、あの霞の里で遭遇したあいつに匹敵する!

まずい、何も武器を持っていない。


しかも、

「「きゃーーーッ」」

遥と結衣が俺の両腕にしがみついてきた。


戦えない!


その時。


「がぉーーー」


人の声だった。

いや、守さんの声だった。

よく見ると、熊は張りぼてに毛皮が貼り付けてあるだけだった。


「守さん、何やっているんですか?」

「いや、姫さまが『これくらいのサプライズあった方が楽しいわよ』って言ってだな」


さっきの花音さんの微笑みはこれだったんだ。

やっぱり、心の中の声は聞こえた方がいいか。


俺は二人を落ち着かせて……。

それには熱いキスが必要だった。

そして、ホテルへと戻った。


⸻


Scene026【洋子先輩・由美子】


⸻


ホテルに入ると、洋子先輩と由美子が待っていた。


「ねえ、晴道。卓球で勝負しよ!」

由美子が言うと、


「負けた方が何でも一つ、命令を聞くの」

洋子先輩が付け加えた。


良いぜ、やってやろうじゃないか。


「2対1ね、ハンデだよ」

そう言うが、由美子の瞬発力は俺を超えるんだぜ!


試合は熾烈を極めた。

俺も大人げなく本気を出したが、由美子も本気だった。

洋子先輩はそんな俺たちの動きについてこれていなかったが、由美子への指示が的確だった。

フェイントが絶妙だった。

俺は右へ左へ振り回される。

普通なら到底間に合わないコースも、気の力で増大させた筋力で飛びつく。


周りから見て、それは人外の動きだっただろう。

真帆先輩がポカンと口を開けて観戦していた。


⸻


俺も善戦したが、由美子の本気に洋子先輩のサポート。

2対1のハンデには勝てなかった。


「汗だくになっちゃった。

ディナーまでまだ時間あるし、一緒に風呂に入ろう。

勝者の特権命令だよ」

「分かったよ」


俺たちは大浴場に舞い戻った。


⸻


浴場に入ると由美子が言った。


「ねえ、私たちの体洗って!」

「えっ、それは……」

「勝者の特権だよ」

「何でも一つ、命令を聞く、じゃなかったのか?」

「さっきのは洋子先輩の命令。これは私の命令だよ」

「分かったよ」


俺は洋子先輩と由美子を交互に洗った。

杏奈先輩にしてもらったのを思い出し、

タオルを使わず、手で直接洗った。


由美子の理想のおっぱい。

洋子先輩の鍛えられた肉体。

それを触っていて、ただで済むわけがなかった。


「ねえ、もう”して”」


それはどちらの声だったのかわからない。

それは勝者の特権ではない。

それでも俺は素直に従った。


⸻


Scene027【ディナー】


⸻


やがて、ディナーの時間になる。


「今日は鰻のコースよ」


あれ、すっかりフレンチのコースかと思っていたよ。


【先付】

・天然鰻の煮凝り

・鰻の肝の旨煮

・車海老

・北海道産雲丹

・キャビア


雲丹とキャビアには金箔が乗っていた。


「金箔って食べておいしいの?」

「いや、キャサリン。これは食べていい飾りなんだ、味はしないよ」

「雲丹が甘い」

千紗が目を見開いていた。


【八寸】

・天然鰻の八幡巻

・鰻寿司

・鰻の骨せんべい

・鰻肝焼き

・伊勢海老

・鮑

・松茸

・唐墨


「おせんべい美味しい」

「骨だけ食べて美味しいって凄いね」


【お造り】

・天然本鮪大トロ

・伊勢海老

・天然真鯛

・車海老


お造りは品数こそ少なかったが、どれも大ぶりで、

街のレストランでこれにご飯と味噌汁を付けて定食にしたら、

それだけで5,000円とかするんじゃないかと思った。


「トロって、とろけるからトロって言うのね」

千紗がつぶやく。


いや、あまりにも当然のことなんだけれども、

実感すると納得してしまう。


【椀物】

天然鰻と松茸の土瓶蒸し


八寸にも焼いた松茸があったけれども、また香りが違う。


【焼物】天然鰻 白焼き 食べ比べ

・天然鰻の白焼き

・鰻の炭火焼き

・鰻肝焼き


鰻、鰻、鰻

かと思ったら。


【強肴】

黒毛和牛のしゃぶしゃぶ


「えっと、これって鰻のコースよね?」

千紗の疑問ももっともだ。これで十分メイン料理になるよ。


【煮物】

天然鰻のう鍋


【揚物】

天然鰻の天ぷら


「ねえねえ、このコースって一人当たり何匹鰻を食べさせる気かしら?」

千紗がつぶやくが、


「いっぱい、いっぱい、食べられて嬉しい!」

キャサリンは満面の笑顔で答えた。


その時、キャサリンの心の中の声が届いた。

(小泉晴道さん、一ノ瀬花音さんから通話のご希望です。お繋ぎしますか?)

(あっ、ああ)

(あら、繋がった?)

(コレクトコールみたいだな)(コレクトコールみたいね)


俺たちの心の中の声が重なった。


(ねえ、自分でコースを選んでおいてなんだけれども。みんな食べ過ぎじゃない?)

(うん、全然残さないな)

(多分ね、みんな晴道の気にあてられて、新陳代謝が良くなっているのよ)

(ああ、由美子もよく食べるようになったって言ってたな)

(あの子の力は晴道に匹敵していて人外ですものね。その分、栄養も摂取しないと)

(ああ、無から有は生まれないってやつだな)

(あっ、メインが出るみたい。またね)

(えっと、花音さん、これだけの話でわざわざ?)

(だって、晴道と通じ合えないの寂しかったんだもん♡)

(がちゃっ。ツー、ツー、ツー)


遠距離恋愛中の彼女みたいだ。

花音さん可愛い。

ちなみに最後の効果音はキャサリンの演出だ。


【飯物】

天然鰻 特上うな重


圧巻だった。

鰻の量が半端なかった。

これ……十万とかじゃ収まらないよな。

食べきれるか心配だったが、誰も残していなかった。


いや、マジで俺の影響で、みんな新陳代謝や消化能力が凄いことになっているのかも。


(みんな、さらにおっぱい大きくなって、嬉しいねパパ)


いや、キャサリン、まさにそれな。

由美子や結衣ほどじゃないけれど、

みんな大きくなってきている気がするんだよ。


⸻


Scene028【閑話】


⸻


私はキャサリンとの感覚共有で食事を味わった。


美味しい、感動した。


そこにたくさんのエネルギーが生まれた。


キャサリンとの感覚共有ではなく、自分で食べてみたい。

そう感じている自分に気付いていた。


ふふふ、おかしいね。

私は情報生命体。

食事など一番ほど遠い存在のはずなのに。

情報をエネルギーに変えて存在を維持しているのに。


食べてみたい。

そう切に願った。


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