ep006:その混浴、必然につき
⸻
Scene021【パーティー】
⸻
「それじゃあ、そろそろ始めましょう」
花音さんの合図でパーティーが始まった。
出来たての大量の料理が運び込まれてくる。
これだけの料理が一気に作られるとは、裏にどれほどの調理場があるのやら。
当然のように、ステーキやローストビーフ、寿司のライブキッチンもあった。
「晴道、昨日行ったレストランと同じだね」
まぁな。
多分、掛かっている費用は2桁、いや3桁くらい違うかもしれないけれどもな。
これ、立食パーティーの食材じゃないぞ。
食事は和気あいあいと進んだ。
「花音さん、誘ってくださってありがとうございます。
彼女も花音さんに凄く感謝してました」
「ううん、こちらこそ感謝してる。
ここに来た女の子たちも、さっきの言葉で吹っ切れたのよ」
「それはよかったです。
それにしても、このローストビーフ美味しいですね!」
「そうね、ここのローストビーフは神戸牛で作ってるのよ」
「花月さん、明日からよろしくお願いします。
花月さんの料理は凄く美味しいって聞きました。
楽しみです」
「任しておきなさい。
今まで食べたことないようなメニューをいっぱい作ってあげる」
「毎日新しい料理が食べられるって、素敵すぎます。
それにしても、このお寿司美味しいですね!」
「そうね、お寿司は職人さんに握ってもらうのが一番よね」
「洋子先輩、初めまして。
由美子ちゃんと一緒でバレーボール部員なんですよね。
応援します! チアガールだってやります!」
「千紗ちゃんとダブルチアガールやってくれたら、どんな強敵にだって勝てるかもね!」
「へへ、本当にやっちゃいますよ♡
それにしても、この唐揚げ美味しいですね!」
「そうね、キャサリンちゃんの食べっぷり好きよ」
「由美子ちゃん。私、あの忍者スーツ格好よくて好きです。
アニメに出てくるくノ一みたいで!」
「ああ、あの防弾スーツね!
凄く動きやすいのよ。
胸のライン出すぎで、ちょっと恥ずかしいけれども」
「由美子ちゃんのおっぱいは晴道の理想なんですから、
見せつければ良いんです。
それにしても、このピザ美味しいですね!」
「そうね。それにしてもキャサリンちゃんの食べっぷり……そのカロリーはやっぱりおっぱいに行くのかな。
私も人のこと言えないけれどもね」
「真帆先輩、初めまして。
水泳部って聞きました。
競泳水着ってかっこいいですよね。
戦隊物のスーツみたいで!」
「そうね、ふふふ。
キャサリンちゃんも部の見学来てみてね」
「行きます、行きます!
それにしても、このお刺身美味しいですね!」
「そうね。でもキャサリンちゃんが競泳水着を着たら、おっぱいが邪魔かな?
私も人のこと言えないけれどもね」
「結衣ちゃん、遥ちゃん、お久しぶりです。
あっ、それは消えた未来のことか」
「キャサリンちゃん、あの時とは全然違うから、やっぱり初めましてかな」
「キャサリンちゃん、あの時の姿の方が晴道の理想……ううん、なんでもない」
「ふふふ、この姿だって、晴道のど真ん中ですよ。
それにしても、このだし巻き玉子、美味しいですね!」
「「そうね、どれもこれも美味しすぎよね」」
「杏奈さん、初めまして。
モデルさんをされているんですよね。
黒髪が凄く素敵です!」
「キャサリンちゃん、初めまして。
ねえ、私と一緒にグラビア出てみない?」
「やってみたいです。
それにしても、このラザニア、美味しいですね!」
「そうね。キャサリンちゃん、凄く美味しそうに食べるから食レポだっていけるかもね」
「千紗ちゃん、このステーキとろけるみたいです」
「きっと神戸牛ね。初めて食べたけれども、美味しすぎよね」
こうやって、キャサリンは持ち前の、
いや、千紗を参考にしてのなのかな?
人懐っこさで、クラスの時と同じく、あっという間に皆に溶け込んでいった。
⸻
Scene022【期待】
⸻
「そろそろ終わりで良いかしら?」
花音さんの締めの言葉に、誰も異論はなかった。
というか、もう誰も食べられそうにない。
「次は、この旅行のメインイベント、大浴場での混浴よ!」
混浴って、男は俺一人なんですが?
「プールじゃなくて浴場だからね。水着も巻きタオルも禁止です」
花音さんは周りを見渡す。
「パパ、みんなパパと混浴したくて、水着を準備してたみたい」
キャサリンが小声で伝えてくる。
俺はキャサリンにシャットアウトしてもらっていて心の中の声は聞こえないが、キャサリン自身には聞こえているらしい。
「みんな食休みが必要よね。
90分後に大浴場に集合よ。
あっ、でも強制じゃないから、恥ずかしい人は辞退でも良いわよ。
もちろん晴道だけは強制参加ね」
「あっ、花月さんが『私だけ巨乳枠じゃない』って、心の中で泣いてます」
いや、余計な情報だから!
俺は花月さんの標準的なサイズも、ここにいない梨子お姉ちゃんの控えめなサイズも好きなんだぞ!
「みんな、心の中の声で『ここで逃げたら負け』って考えてます」
いや、逃げたいのは俺なんだが……。
⸻
俺は部屋に戻って、一人ベッドに横になる。
90分後、どうなっちゃうんだ。
期待と不安が重なる。
全員、体を重ねたことのある女性ばかりだ。
しかもほぼ全員巨乳だ。
全員、美少女に美女だ。
俺、耐えられるだろうか。
⸻
俺はいつの間にか寝てしまっていた。
しかも、風呂場で全員と”して”しまう夢を見ていた。
俺って最低だ。
そろそろ集合の時間だった。
大浴場に行かないと……。
正夢にならなきゃ良いけれども。
って、これフラグじゃん。
フラグって回収されるために立つんだよな。
⸻
Scene023【混浴】
⸻
俺が大浴場に着くと、全員が揃っていた。
「晴道、全員参加よ」
ですよねぇ〜
「晴道は先に入っていてね。
私たちはルールとか確認してから入るから」
ルールなんかあるんですね。
どんなだろう。
「あっ、晴道にはひとつだけ」
「なんでしょう?」
「無理やりは駄目よ」
「何をですか!」
「”何”に決まっているでしょ!」
「いや、しないですって!!」
「まあ、二人きりなら拒否する子なんていないと思うけれども、みんなに見られながらだと、さすがにね」
「しないです……多分……きっと……何もなく済めばいいな」
俺、何を話しているんだろ。
諦めて、先に脱衣所へと入っていった。
⸻
俺が浴室でシャワーを浴びていると、
ぞろぞろと女性陣が入ってきた。
右も左も巨乳がフルフルと。
ここは天国ですか?
これで手を出せないって、逆に地獄ですか?
いや、相手が嫌がらなかったら、手を出しても良いのか?
いやいや、心の中の声が聞こえない今、
相手が嫌がっていないか、分からないじゃないか!
やっぱりこっちから手を出すのは無理。
しかし、どこを見ても目を離せない……。
みんな、どこかよそよそしく体を洗っている。
俺はもうビンビンの下半身を隠せず、動けないでいると……。
「巨乳じゃない、ハンデのある私は、積極的に行かなきゃ駄目なの!!」
そう言いながら迫ってきた、花月さんに襲われた。
・
・
・
18もの瞳に見られながら”して”しまった。
こんな体験、前世を含めても初めてだった。
いや、前世で6つの瞳に見られながらの経験はあったんだが……
ギャラリーが3倍だ、って俺は何を冷静に計算してる?
この後、どうなっちゃう!?
しかし意外にも誰も動けなかった。
圧倒されてしまったのだろうか。
「人がしてるの、初めて見ちゃった」
それは誰の言葉だったのか?
「ふふふ、私が綺麗にしてあげる」
次に動いたのは杏奈先輩だった。
「殿方を喜ばせる術は仕込まれているわ」
いや、あの両親から強制された悲劇的な経験を、
特技みたいに言われても。
・
・
・
全身を使って洗われるのは気持ち良すぎた。
そのまま始まってしまった。
・
・
・
「さすがにここは成人組だけかな?」
そう言う花音さんにも襲われた。
⸻
「晴道のばか」
千紗には呆れられ、
「パパ、凄かったよ」
キャサリンには耳元で囁かれ、
「「「「さすがにこれはちょっと」」」」
他のメンバーの声が揃った。
その後はゆっくりと湯船に浸かった。
⸻
Scene024【閑話】
⸻
晴道のばーか、ばーか、ばーか!
私のキャサリンに何見せてるのよ!
もう一人の私の魂がキャサリンの魂と融合したことにより、
私はより深く、キャサリンと感覚を共有できるようになった。
そして、いきなり見せつけられたのが、”あれ”よ。
晴道ったら、まったく何考えてるのよ!!




