ep008:その体験、二度目につき
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Scene018【書き換えられた結果】
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3月に入るとドラマアカデミー賞が発表された。
あのドラマで瑞月さんが主演女優賞、
千鶴さんが助演女優賞を獲得した。
おかしい。
消えたあの未来では、千紗が助演女優賞を獲得していた。
世界をやり直したのはつい先週からだ。
とっくに受賞者は決まっていたはず。
まるで急に誰かが書き換えたようだった。
千鶴さんは元々あのドラマで評判になり、ドラマ出演のオファーが相次いでおり、
春ドラマにも、主演ではないもののいくつか出演するようだ。
そこにこの助演女優賞だ。秋ドラマからは主演が相次ぐだろう。
千鶴さんはグラビア界を引退して、女優業一本に絞るようだった。
千紗は惜しまれつつも、芸能界をあっさり引退した。
「だって、千鶴さんに杏奈先輩に……勝てないじゃん。
もう星にはこだわらなくていいしね」
そう言っていた。
そして、千鶴さんがグラビア界から退いて、その市場に食い込んだのが杏奈先輩だった。
同じ長身、同じお嬢様系(大手企業の社長令嬢/良家の子女)、同じ爆乳。
圧倒的トップだった千鶴さんのファンを見事なまでに引き継ぎ、
さらに、そのつややかな長い黒髪が、新たな女性ファンまでも取り込んだ。
そこで出版されたのが、俺が彼氏役をやったデートのイメージグラビアというわけだ。
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Scene019【静かな日常】
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そんなこんなで、あっという間に4月に入った初日。
つまり、エイプリルフールの日。
俺は守さんに呼び出された。
「晴道、実はな、最近このあたりには“もののけ”が出るんだ」
俺は呆然とした。
そんなバカな!! それは消えたはず……。
念のため確かめる。
「エイプリルフールってわけじゃないですよね?」
「いや、そうなんだ……。
栞と早紀に話す前に、晴道で試そうかと思ってな」
「守さん、センスないからやめた方がいいですよ」
俺は首を振る。
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その2日後の4月3日は、花音さんと花月さんの誕生日だ。
本当は別々に祝ってあげたいところだけれど――。
「私たちは愛人枠No.1と2ですもの。二人一緒で十分よ」
と異口同音に言われ、2日の夜から三人でホテルに泊まることになった。
あの消えた未来と同じ、わざとだろう。
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2日のディナーを三人で楽しむ。
ディナーは楽しく美味しかったが、微妙な緊張感があった。
なぜなら、二人とはあの繰り返しが始まったあの日に、二人同時に”して”以来なのだ。
そして、あの日二人は三人で”する”のをすごく気に入ったのだ。
1カ月以上間が空いたのも、二人で同時に”できる”日程調整をしていたからだ。
食事が終わると、
「「晴道、はやくホテルへ行きましょ!!」」
えっと、余韻とか雰囲気とかは!?
しかし俺は文字通り、二人に引きずられホテルへと連れ込まれていったのだった。
そして、朝までたっぷりと搾り取られたのだった。
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そんなこんなで、静かな日常が過ぎていった。
花音さん
花月さん
梨子お姉ちゃん
杏奈先輩
洋子先輩
真帆先輩
千紗
由美子
結衣
遥
早紀
と、11人もの彼女とデートに逢瀬を繰り返すのを、静かな日常と呼んでいいのならば、だが。
ちなみに名前の順は学年順、同学年では出会った順で、他意はない。
あと健全なデートだけだが、莉子もいる。
京子がその中に入るのも、時間の問題かもしれない。
久々にこれで締めよう。
人の心が見える俺にはハーレム生活イージーモード、でも一人に絞るのは無理ゲーだった。
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Scene020【その体験、二度目につき】
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やがて新学年が始まる。
俺たちは2年生となった。
あの消えた未来に比べ、クラスのメンバーは変わった。
担任が花音さんなのは変わらず。
男子は潤だけで、
武はまた優香と同じ別のクラスだった。
女子は、
如月 千紗
里塚 由美子
中里 京子
の3人だけになった。
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そして、初のホームルーム――。
「おはようございます。
今年1年、このクラスの担任になりました、
“一ノ瀬 花音”です。
よろしくお願いします」
花音さんはクラス全員を見渡してから続けた。
「今日は皆さんに転校生を紹介します。
早乙女キャサリンさん、入ってください」
えっ、なんだって!!
花音さん、一言もそんなことを言ってなかったぞ。
入ってきたのは金髪碧眼の美少女だった。
でも、その姿は……。
「彼女は日本人のお父様とアメリカ人のお母様の間に、
アメリカで生まれました」
「コンニチハ!!
ワタシハ キャサリン・早乙女でっす!
ニホンのアニメが大好きで、日本語をベンキョウしますた。
ニホンでは、アニメの聖地巡りをシタイです!!」
変な発音と正確な発音が織りなす片言の日本語は、ひっじょーーに怪しかった。
「アト、ワタシは”晴道”の彼女になるためにニホンにキマシタ」
「へっ」
変な声が出た。
「キョネンのドラマで出会って以来の大ファンデッス。
逢えて嬉しいです!!」
そう言って、キャサリンは俺の元に走ってきた。
そして、耳元で呟いたのだ。
「また、よろしくね”パパ”」
実はそのキャサリンの容姿は、
あの晴花の金髪碧眼ではなかった。
150cm程度の小ささに、それに似合わぬ巨乳。
まさにロリ巨乳。
どう見ても、千紗を金髪碧眼にしただけだったのだ。
(パパにとって千紗ママが特別なの知っているもんね)
そんな心の中の声が漏れ聞こえていた。
俺の学園生活2年目は、波乱の予感しかなかった。
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Scene021【閑話】
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さあ、希望通りの容姿で新しい人生が始まったわよ。
頑張りなさい、私の可愛い娘、キャサリン。




