ep003:その部屋、二度目につき
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Scene005【やり直し:由美子】
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翌月曜日、俺たちは普通に登校する。
千紗も早紀も何も気づいていないようだ。
しかし由美子と合流すると、
(ねえ、これってどういうこと?)
俺は心の中の声で問い詰められる。
いや、返事をしようにも、由美子は俺の心の中の声を聞けないのに。
(今日、授業が終わったら、すぐに晴道の部屋に集合ね)
一方的に決められた。
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学校では耳を澄ませて、心の中の様子を聞く能力を解放するが、京子も含め誰も気づいていないようだ。
あっ、いや、結衣と遥は不安そうにしている。
「ごめん、今度ゆっくり話すから」
そう伝えた。
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部屋に帰ると、由美子はもう待っていた。
俺の部屋で、花音さんと花月さんに話したのと同じように、京子の名前だけ伏せて説明をする。
「それって京子よね?」
やっぱりバレるよな。
どう答えるか、俺が悩んでいると。
「ねえ、それじゃあ、
私がここ、晴道の部屋で”した”のも、無かったことになっちゃってるの!」
えっ、世界の異変より、そっちの方が重要ですか?
由美子は俺の心の中の声が聞けるわけでもないのに、
適切に答える。
「当然よ!! 千紗とはここで”した”んでしょ。
自室で”する”って、親密度が全然違うよ!」
結局”して”しまった。
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二人が身だしなみを整え終わった時。
ピンポーン
ガチャガチャ
「お邪魔します」
花月さんが夕食を作りに来た。
「あら、由美子ちゃん来てたのね。
由美子ちゃんもご飯食べていかない?」
そう言う花月さんに、由美子は答えた。
「いえ、家でも準備してると思うので」
「そう。ところで、晴道くんの部屋で何してたの?
って、”何”しかないわよね」
由美子は真っ赤になって、撃沈していた。
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帰る由美子を見送ろうと、部屋から出ると。
ガチャ。
隣室から梨子お姉ちゃんが顔を出した。
「由美子ちゃん、まる聞こえよ」
バタン。
その一言で引っ込んでしまった。
由美子は涙目でうずくまってしまった。
(ううう、花月さんみたいにからかってくれた方がまだ”マシ”だったよぉ)
「私、晴道の部屋で”する”のはやめる」
うん、それがいい。由美子の声は大きいから。
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Scene006【閑話】
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ねえ、晴道。
今回も危なかったわよ。
私は『まだ早すぎる』そう考えて、そっと手を伸ばすのだった。
それにしても由美子(この子)は、いつもいつも……。
もしものことがあったら、バレーボールでオリンピックに出るって夢だって絶たれるのに。
それだけ晴道に全てを委ねてるってことなのかな。
何があってもいいって。
ある意味、とても羨ましかった。




