ep001:その感動、二度目につき
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Scene001【やり直し:花音・花月】
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目を覚ますと自分の部屋のベッドの上だった。
スマホを確認すると2月の最終土曜だった。
さらにスマホのスケジュール表を確認すると、
今日は花音さんとのデート。
明日は花月さんとのデート。
うん、記憶通りだ。本当に時間が巻き戻されたらしい。
花音さんとのデートの待ち合わせ場所に着くと、
花音さんだけでなく、花月さんまでいた。
「これってどういうこと?」
花音さんが開口一番にそう言った。
「それはこっちの台詞ですよ。
なんで、花月さんまでいるんですか?」
「そういうんじゃなくて……。
そうね、立ち話もなんだから行くわよ」
俺は二人に高級そうなホテルに連れ込まれた。
「ねえ、晴道はこの状況、理解しているの?」
「いったい、何が起きているの?」
花音さんと花月さんの追及が厳しい。
あの自称・愛の女神の言う通り、
二人は巻き戻される前の記憶を持っているんだろうな。
「はい、4月末までの記憶があります。
鬼とレイスがどうなったか、
それと約2ヶ月の時が巻き戻されたこととの関係性も把握しています」
俺は京子の名前だけは伏せて、鬼の事件の顛末を、
あの自称・愛の女神のことも含めて全て話した。
「はぁ、世界を作り直せる愛の女神ね」
「普通なら眉唾ものだけれども、
晴道のことだから、あるかもねって気がする」
花音さんも花月さんも納得しきれないものの、
俺の言葉は信じることにしたみたいだ。
「ところで、あの光の剣は今でも使えるの?」
花月さんが興味津々で聞いてくる。
まぁ、こうなる気がして、あの柄は持ってきている。
あの日本刀を仕込んだ杖は俺の部屋に保管してあるのだ。
「光よ」
光の刃を出すと、花音さんと花月さんがあの日と同じく見惚れていた。
「「格好いい」」
えっ、世界の異変より、こっちの方が重要ですか?
「どんなことができるの?」
と花月さん。
「何でも斬れます」
そう答えると、
「じゃあ、これ斬ってみて」
と、花音さんはいつも隠し持っている苦無を投げてきた。
突然・本気で・俺の顔面に向かって。
「うぉっ!」
俺は咄嗟に光の剣でそれを斬り落とす。
「花音さん!!
俺じゃなかったら死んでましたよ!!」
俺は花音さんに文句を言うも、
「花月、これ見て」
斬り落とされた苦無を拾って、惚れ惚れと言った。
「断面が滑らか過ぎる。
熱も持ってない。
文字通り切断されたのよ」
「これは空間ごと、いいえ、存在自体を斬っているに違いないわ」
「凄すぎる」
「素敵」
二人の目は潤んでいた。
ハートマークだった。
「後はどんなことができるの?」
そこまで言われて、俺もいい気になっていた。
「花音さん、その苦無を握って、掲げてください」
「こう?」
花音さんは手を高く上げた。
「俺を信用してくださいね」
シュッ
俺は花音さんの手を一閃する。
「えっ?」
花音さんの手は一切傷つけず、
手の中の苦無の握り手のみを切断した。
「すごい」
(晴道の子供が欲しい)
あっ、心の中の声が聞こえた。
久々だ。
(もう濡れちゃった)
えっ、花音さん? 花月さん?
気を扱う一族には、これ、そこまでクリティカルなの?
「「もう、我慢できない!!」」
((もう、我慢できない!!))
実際の声と心の中の声が、両方ハモった。
俺は夜までしっぽりと搾り取られた。
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Scene002【閑話】
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ねえ、晴道。
今回の二人は本気だったわよ。
このままだと、子供が”二人”も”増えちゃう”わよ。
私は『まだ早すぎる』そう考えて、二人の女性にそっと手を伸ばすのだった。




