ep008:その犠牲者、同窓女子につき
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Scene023【お見舞い:遥・結衣】
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次に訪れたのは、香川遥と森下結衣の二人だ。
彼女たちは比較的軽症らしいが、やはり機密維持の問題もあり、
真帆先輩とは別の政府の施設で二人一緒に保護されている。
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コンコン。
俺はノックした。
「はい、どうぞ」
「失礼します」
今のは遥だな。俺は室内に入る。
「えっ、晴道くん、どうして!?」
結衣が声をあげる。
「二人とも元気かい?」
「ここは政府の極秘施設って聞いたけれども、
京子が言っていたとおりだ」
「えっ?」
遥の声に、今度は俺が声を上げた。
「政府の人からね、『怪我をして入院している事は秘密にしているなら、SNSもやって良いよ』って言われているんだけれども。
京子がどこからか私たちが入院しているって聞きつけたみたいで、『きっと晴道くんがお見舞いに来てくれるよ』って連絡くれたの」
京子が?
京子は“交友範囲が広い”から、“情報収集能力”も半端ないからな。
俺は納得した。
「二人とも調子はどうだい?」
遥は顔にあざがあった。
そして、左手がギプスで固定されていた。
顔のあざは大きく、目を背けたくなる。
しかし、本人が明るく振る舞っているのだ。
俺が目を背けるわけにはいかない。
結衣は入院着からのぞく胸元が包帯で巻かれていた。
きっと深い傷を負っている。
どこが比較的軽症だよ。
「政府から特別な治療師が来るって聞いていないか?」
「あっ、うん、そうらしいね」
遥が答える。
「それが俺なんだ」
「えっ?」
結衣が目を見開く。
「俺が二人を元に戻してみせるよ」
それから二人に、これから行うことは絶対に他言無用であることを約束してもらい、治療の同意を得た。
「晴道くんになら、“何”されても良いよ」
と、結衣。
「晴道くんになら、“全て”を任せます」
と、遥。
ちょっ、二人とも含みが意味深すぎませんか?
これはフラグと言うより、もはやお約束?
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まずは遥を治療することにした。
ベッドに寝てもらう。
俺はあの柄を取り出し、
「光よ」
小声で極上の光の刃を生み出す。
そして、遥の腕に巻かれているギプスを切り落とした。
光の刃は実体があるわけじゃない。
ギプスだけを切って、肌は傷つけない。
そんな芸当も可能だ。
「え?」
驚く遥に、
「動かないで」
優しく伝え、気による治療を始める。
「温かい、それに気持ちいい……」
まずは腕、そして顔にも治療を施す。
「えっ、嘘!?」
様子を見ていた結衣が声を上げた。
「えっ、なになに?」
戸惑う遥に、準備しておいた手鏡を渡す。
「左手で持ってみて」
「でも、左腕は完全に折れていて……」
「大丈夫だから」
遥はそっと腕を動かす。
「動かせるし、痛くない!?」
「ほら」
俺は手を添えて、手鏡に遥の顔が映るようにしてあげる。
「嘘……これって夢なの? それとも魔法なの?」
「まあ、魔法みたいなものかな。でも現実だよ」
遥の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。
「私ね、お医者様に痕が残るかもしれないって言われていたの。
なるべく考えないようにしていたの」
さっきまでの元気な様子は、やっぱり無理していたんだな。
「晴道、晴道、ありがとう、ありがとう」
遥は抱きついてきた。
俺は優しく抱き止める。
「もう大丈夫だよ」
遥は顔をぱっと明るくして言った。
「顔と腕を洗ってくるね」
そして部屋を出る時、振り向いて言った。
「結衣のこともよろしくね」
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二人きりになると、結衣が口を開いた。
「私たちのこと、聞いてる?」
「いや、簡単にしか」
「私たち、鬼に襲われたの」
結衣の顔が暗くなる。
「結衣、無理して話さなくていいんだ」
しかし結衣は首を振った。
「話さなきゃいけないの。
そうしないと乗り越えられない」
「結衣は強いんだな」
俺はそう言って結衣を抱きしめた。
「私と遥が一緒に出かけていて、帰りが少し遅くなった日に、公園を通って近道しようとした時に、それが現れたの。
それはいきなり襲ってきて、私を犯そうとしたの」
えっ、まただ。花音さん、どこが『幸い、そこまでの被害は彼女だけよ』だよ!
「鬼は私の服を破いて、下着まで剥ぎ取ったの。
鬼は私を地面に押し倒して、覆いかぶさってきた。
そしたら鬼の股間から何か大きい物が飛び出してきて、
私の股間に押し当ててきたの」
「結衣、そんなことまで話さなくても!」
「いいの、その代わり抱きしめていて」
俺は結衣の言う通りにした。
「そこでね、その時、遥が私を助けに来てくれたの。
落ちていた木の枝を振り回して、鬼の頭をガンガン叩いて」
遥だって怖かったろうに、勇気を振り絞ったんだ。
「そしたら鬼は怒って、遥を殴り飛ばしたの。
それで遥は腕が折れて、顔に傷を……」
それで顔にあんなあざができたのか。
「遥が動けなくなったら、鬼はまた私に覆いかぶさってきて。
股間の物を押し付けてきたの。
でも大きすぎて、全然入らなくて。
鬼はまた怒って、私の胸を引きちぎろうとしたの!!
そこで痛みで気を失って、気づいたら保護されていたわ」
結衣の目から大粒の涙がこぼれていた。
「怖かったな、辛かったな」
「私の胸……」
「大丈夫だ、もう言わなくていい。遥のあざが消えたのを見たろ。俺が元通りにする」
「でも、私の場合あざなんてものじゃなくて」
俺は結衣の目をしっかりと見据えて宣言した。
「絶対に元に戻る。なんだったら元より綺麗にしてみせる」
「私の胸なんて見たことないくせに」
結衣は少しだけ笑ってくれた。
だから俺はノリで言ってしまった。
「そうだ、俺が理想とするおっぱいにしてみせる!!」
「それって、由美子ちゃんのおっぱい?」
あっ、しまった。
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そこから俺は結衣をベッドに寝かせて治療をした。
結衣の胸の損傷は酷かった。
でも俺なら治せる。
粉々に砕けた骨さえ元通りになるんだ、これくらいは簡単だ。
そう自分に言い聞かせて、治療に集中した。
「はるみぃ、気持ち良すぎる、変な気分になっちゃう」
あっ、夢中になりすぎた。
「ねぇ、これ本当に私の胸?」
綺麗な胸に戻っていた。
「そうだよ、元通りだ」
「ううん、元より大きい気がする。
それに形もずっと綺麗だよ!!
本当に由美子ちゃんのおっぱいみたい……」
あっ、やり過ぎたかも。
「へへへ、嬉しいな。
これで由美子ちゃんにも勝てるかも!」
えっと、あの、さっきまでの悲劇的な雰囲気はどこへ?
「ねえねぇ、感度とかおかしくないか、チェックしてよ!!」
いや、本当にもう……。
「駄目?」
そう言いながら、結衣はむき出しのままのおっぱいを押し付けてくる。
駄目なわけないだろ!!
俺は、その素晴らしいおっぱいに触れる。
「あん、凄い、ちゃんと感じる。
あっ、はぅ、ううん、感じすぎちゃう!!」
違う、それは気の治療による副作用で……。
そう思いながら、俺の手は理想のおっぱいを前に止まらなかった。
その時――。
「えええ、結衣、晴道、何やっているの!!」
遥が飛び込んできた。
慌てて手を放すが、遥も抱きついてくる。
「「ねぇ、私たちのことを抱いて、鬼のことを忘れさせて!!」」
結局二人同時に“して”しまった。




