第77話:レアスの感情
「最近こう言うのが流行ってんのか?」
俺が目を覚ますと見えたのは下乳だった。大きさで大体わかるのだが、今日は安藤先輩。俺を膝枕して、そのままおっぱいで俺の呼吸を止めていた。
「うぷ」
「……起きましたか? ……伏見くん」
「起きましたぞ。安藤先輩」
中々にいい目覚めだ。
「ていうかお前おっぱい大きすぎ」
「……下品……ですよね?」
そこまでは言ってない。
「……言ってないんですか?」
「お前のおっぱいは御褒美だし」
「……それは嬉しいってことですか?」
「そう捉えて問題ないな」
「……はい。……じゃあ膝枕終了」
それも惜しいが。
「……ネバダは……今日は何をするんです?」
「安藤先輩とデート」
「……してくれるので?」
「この前はアキラとカーマに譲ってくれたしな」
「……でも……拙は可愛くない」
「高嶺の唯華が何言ってんだって話だが」
「……可愛い?」
言われて俺はキスをした。チュッと一回。軽いキス。
「これで信じたか?」
「……ネバダイケメンすぎるよぅ」
今ごろ気付いたのか。
そうして五人で朝飯を食べて、それから俺は言った。
「安藤先輩。デートしない?」
「……」←アキラ
「…………」←カーマ
「たまには安藤先輩とでもいいだろ」
そんなわけで彼女とデートすることになった。
「私は納得していませんよ?」
「先輩。ヤリチンにもほどがありません?」
俺は別に女の子とセクロスしようとは思っていないんだが。仲良くなれればそれで。ちなみにカーマはメイド喫茶のバイトがあるらしく。俺にグチグチ言った後、バイトに勤しむことになったらしい。闇のカルマちゃんは大人気だからな。
「じゃ、いくか」
俺はシャツを着て、ジーパンをはいて、そうして玄関に立つ。扉は網膜認証なので、こればっかりは安藤先輩に準拠。その先輩はと言えば愛らしい服装で俺の隣に立った。パステルカラーの上半身に、モノトーンの下半身。そのまま家を出て、エレベーターに乗る。
「……ネバダぁ」
そのエレベーターで俺に甘えてくる安藤先輩……レアス。
「ん」
「ちゅ」
だからあっさりとキスをして、俺はそのまま頭を撫でる。
「……ネバダとデート」
「監禁も限界だったしな」
「……ずっと拙のモノで……いてほしかった」
「今日はお前が独占するんだぞ?」
「……拙が……ネバダを?」
「ああ、デートなんだから」
「……じゃ……じゃあ……エッチなことも?」
「それは勘弁してくれ」
なわけでネットで検索して、近場の喫茶店に入った。
「俺はコーヒー」
「……拙はミルクティーで」
そうして席につくと、彼女は大きすぎるおっぱいをテーブルに乗せた。
「重そうだな」
「すっごく重い」
「…………」
「……ネバダ……目がエロイ」
「あ、すまん」
すっと目を逸らす。
「……ううん。……ネバダにならいいよ? 揉んでみる?」
「それは二人きりの時にな」
「……拙と……二人きり」
「興奮するだろ?」
「……とっても」
そうして俺はコーヒーを飲んで、レアスはミルクティーを飲んだ。話す内容は様々だ。くだらない日常からバズっている動画まで。俺としてもレアスとの会話はストレスじゃない。アニメや小説の話をすると、嬉しそうに反応が返ってくる。彼女自身ネットで創作をしているためか、こっちの意見には敏感だ。
「……じゃあ最終的にラスボスの悲しみは……」
「主人公を愛していたが故……ということだな」
見せられた新作のプロットを議論しながら、俺は彼女と会話を楽しんだ。
「……でも納得いかないというか。……最後まで敵でいてほしい」
「そういうのもいいんじゃないか?」
なわけで彼女の意見を尊重しつつ、俺は自分の意見を普通にぽつぽつと。そうして議論が終わると。
「食材買って帰るか」
「……その前に」
「どうかしたか?」
「……拙のこと……世界で一番愛してるって言って?」
「……ん」
「ちゅ♡ んぱ♡ ぁは♡」
互いの息をゼロ距離で交換して、甘くて痺れるレアスの唾液を舌で舐め取って。
「レアスのことを世界で一番愛してるぞ」
囁くようにそう言うと。
「……あ♡ ぁあ♡」
ビクンビクンとレアスが痙攣した。
「愛してるぞ。レアス。現時点では世界の誰より」
「……アキラさんより?」
「お前の方が好きだ」
「……カーマさんより?」
「お前の方がもっと好きだ」
「あ♡ あ♡ ……うん。……ネバダを信じる。……二人とイチャイチャしていても……拙のことが一番なんだよね?」
「ああ、世界で一番愛してる」
「……だったら許してあげる。……ネバダが拙を一番っていうなら」
「許される必要はないぞ。お前は俺のモノだ。つまりレアスは俺に逆らわないよな?」
「……ん♡ ……ネバダの言いなりだよ♡ ……ネバダだけを愛する乙女です」
「じゃあ俺を許すも何も無いよな? お前は俺のモノなんだから」
「……そうです。……ネバダの全てを肯定します。……だからぁ……捨てないでぇ」
悲しそうに俺を見るレアス。縋りつかれる。その唇にキスをして彼女の不安を取り除く。あくまで主導権があるのは俺。その事さえ分かっていれば、俺から言うことは然程ない。




