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第70話:エリとレアスと


「はい。ネバダ。あーん」


「あーん」


 レアスの監禁生活にも慣れたもので。ついでに設備が充実しすぎていて、別の住居者がいても問題にならないレベル。エリの存在はツッコめないし、彼女も普通に適応していた。そのエリが俺のご飯を箸で掴んで俺に食べさせてくる。いわゆる一つの、あーん。


「?????」


 その俺とエリの睦みを違和感を覚えていないのに、危機感だけが煽られるレアスの心情にも理解は出来なくて。


「美味しい? ネバダ?」


「ん。美味い。さすがだな。レアス」


「えへへへ」


 で、そんな嫁さながらに俺に食事を作ってくれるレアスだが、俺の隣で俺にあーんをしているエリの姿は総スルーで。


「ネバダ。あーん」


「あーん」


 エリも俺の欠乏症で、我慢が利かなくてなっていたらしい。今は俺のお世話に忙しい。俺は箸も持っていないのに食事を速やかに進めていて、だがレアスは認知できない。


「ご馳走様でした」


 で、食事が終わると、そのままレアスは皿洗い。俺はシャワーを浴びるために脱衣所へ。


「ネーバダ♡」


 ついてきたエリは何の遠慮も無いようで。


「一緒に浴びるか?」


「ん。一緒に浴びよう」


 そうしてそのまま浴室へ。


「あ♡ ネバダの。大きくなってる」


 そりゃそうだろ。これで興奮しなくてどうしろというのか。


「レアスに今までしたことをボクにして?」


「じゃあ失礼して」


 シャワーの蛇口をひねってお湯を出しながら、俺はそのシャワーにエリを浴びせる。そして俺は背後に回って、彼女の身体を抱きしめる。後ろから。ナニが何処に当たっているのかも承知で。


「エッチだね。ネバダは」


「嫌ならやめるぞ?」


「嫌じゃないよ」


 じゃあ続けるか。


「ぁ♡ そんなことまでしたの?」


「二人きりだと歯止めが利かなくてな」


「ちょっと……安藤先輩エッチすぎない?」


「お前もだろ。ドスケベ」


 耳元で囁くように言うと、ビクビクゥとエリが痙攣した。俺が触っていることも加味して、果てたのだろう。


「にしてもエリの裸体も久しぶりだな。あー、いつまでも抱いていたい」


「ボク、都合のいい女になれてる?」


「代替可能で、俺を相手に出来るって意味でなら」


「ネバダが誰を好きでもいいから。ボクのことも愛して?」


「飽きるまで遊んでやるから心配するな」


「うん。嬉しい。ネバダぁ♡ キスして♡」


 言われて俺は振り返った彼女とキスした。Hカップの爆乳が俺の胸板に押し付けられて、立件した俺のものが彼女の丹田に当てられて。お互いに互いを圧しあっているのに、それでも互いに重なろうと近づく。キスまでの距離は即時。


「う……ん……ネバダ……」


「キスも久しぶりだな」


「もっとしたい。ネバダとずっとしたかった」


 互いに求めるようにキスをする。俺もエリとのキスは久しぶりで。レアスにするのとは別の快感がある。


「……ネバダ……入っていい?」


 そうして俺とエリがキスをしていると、脱衣所にレアスが現れて。そのままシャワーを浴びるために入ってくる。


「……大丈夫? ……何か不快なんだけど」


「何もしてないだろ?」


 エリの両頬に手を添えて、その唇にキスをしている以外は。


「……そう……なんだけど」


「二人でシャワー浴びようぜ。お前もそのために入ってきたんだろ?」


「……うん♡」


 そうして俺の背中を抱きしめてくる。レアスが俺の背中をもどかしそうに抱きしめて、その距離を隔てるものを圧し潰してくる。その間にも俺はエリとのキスに夢中になっていて。


「……ネバダは……拙のだよね?」


「一番好きだって言ったろ」


「ネバダぁ♡ キス……もっとぉ♡」


 その俺を抱きしめているレアスを背中に、俺はエリと貪るようにキスをした。


「はぁ。やってしまった」


 で、シャワー後。我にかえると、レアスの目の前でエリとキスをするというおよそ形容のしようのない自分が顧みられ。


「えへへ。ネーバダ」


 そのエリはと言えば、俺のスマホを弄りながら俺に膝枕をしてくれている。俺のスマホに自分の情報を登録しているらしい。とはいえ止められる奴は他におらず。


「アキラとカーマの番号も入れといて」


「えー。せっかくネバダを独占できるのに」


「レアスがいる時点で独占出来ていないだろ」


「そこは誤差の範囲で」


 誤差にしては大きくないか?


「レアス。コーヒー淹れて」


「……うん。……ネバダ」


 俺にお願いされて、レアスはキッチンに消えていった。俺はエリの太ももの柔らかさを感じながらテレビを見る。


「ところでアキラとカーマにはどうするの? 連絡する?」


「火急の危機でもないし。適当に不安にさせておこう」


「監禁されている自覚無いよね? ネバダ」


「こうまで好待遇だと一年くらいならここにいても支障ないな」


「たしかに歓待って意味でなら結構なものだけど……」


「エリもいるし」


「それは絶対に適当に言ってるでしょ」


「適当に……な」


 ハンパとは意味が違う、と俺はとあるマンガの表現で訂正する。


「でも実際夜はどうしてるの?」


「二人で示威行為してるだけ」


「安藤先輩ってそれで納得するんだ」


「腹の内は知らんが、どっちにせよ出来んしな」


「呪術誓約って言ってたよね? なんでそんなことを?」


「童貞は好きな女の子に捧げたいから」


「世界で一番?」


「いや? 俺史上一番」


「それって叙述トリックじゃない?」


「嘘はついていないので問題ない」


 レアスを世界で一番愛してるは虚偽かもしれないが。エリもエリで「ダメだコイツ」みたいな雰囲気だった。とはいえ、俺の誓約を俺が破棄することもあり得ないわけで。


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