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第38話:黒子さんの逆襲


「うーん。やっぱりエッチって奥が深いね」


 放課後のこと。バスケ部に捕まっても面倒なので帰宅を促されて、そのまま文芸部に足を運ぶ。そうして安藤先輩と二人……というわけでもなく。一緒にいる砂漠谷エリが誰憚らずエロ本を読んでいた。購入したそうだが、それについて俺から何を言えるはずも無く。


「やっぱりおっぱいの大きい女の人は胸が弱点なのかな?」


「お前はどうなんだ?」


 エリもHカップほどある。爆乳ここに極まれりだが、安藤先輩の方がデカいというのはなんだかな。Pカップとかもはや負けなしだろ。あそこまで行くともうデカァァァァァいッ説明不要!!の領域。


「じゃあネバダ。揉んでみて?」


「断る」


「誰にも悟られないよ?」


 実際に安藤先輩は部員でもないエリがここにいるのにスルーしている。今俺と安藤先輩だけがこの部屋にいるという認識。


「俺はおっぱいを揉みたくない」


「嘘だよね?」


「虚偽です」


 揉みたいに決まってんだろうが。


「ほら。ブラジャー越しでいいから」


 何という夢広がリング。シャツをめくって彼女はブラを露出させた。爆乳が俺の目に晒され、そのおっぱいを俺に押し付けてくる。マジで俺が襲ったらどうする気だ?


「やる」


「せめて抵抗しろ」


「えー。でもネバダと出来るならむしろ光栄というか」


「お前にとって俺って何?」


「ボクを見つけてくれた王子様」


「然程の神輿でもないんだが」


「じゃあキスしよう。それで今日は我慢する」


 我慢の境界線が曖昧模糊すぎる。


「ねーぇ。ネバダ♡」


「キスするのはいいが、安藤先輩がどう思うか」


「惚れられてる?」


「という段階にあるのかはまだ分からんが」


「じゃあキスしよ♡ ほら♡ ちゅ♡」


 そうして俺にしな垂れかかって、エリは俺の唇を奪う。黒子迷彩がかかっているので、その事を認知できるのは俺だけだ。だが無意識下ではそうではない。


「……伏見くん?」


 ジトーッと俺を見る安藤先輩。


「ん♡ ちゅ♡ んはぁ♡」


 俺とディープキスを交わしているエリは、まぁいつものエリで。そのエリとキスをしている俺を不審そうに安藤先輩が見ている。


「……何か……こう。……不快なんですが」


 そりゃ今俺は安藤先輩の目の前で堂々とエリとキスしているしな。今日の彼女はギャルゲーの学校指定制服を着ている。そのシャツをめくってHカップの爆乳を露出させ、そのおっぱいを押し付けながら俺と情熱的にキスをしていて。その光景は認知こそできなくても安藤先輩には不快だろう。


 その彼女はキーボードを叩く手を止めて、文芸部の扉の鍵を閉める。ついでにカーテンも。またかよ、と俺が思ったのもしょうがない。


「……キスしますよ……伏見くん」


「高嶺の唯華も篭絡してるの?」


 興味深そうにエリが聞いてきた。


「何か気にいられたみたいで」


「あー。多分バスケのアレかな」


 アレのせいで理想の男子像が粉々に砕け散って、小説のキャラ設定を全部見直すとか言っていたし。


「愛されてるね」


「お前もだろうが」


「うん、そうだよ? ネバダを想って股を濡らしてるの」


「それって確認できるか?」


「もちだよ?」


 さっくり言ってくれるエリさんでした。


「……伏見くん……愛してる」


 また座っている俺の膝に座って、駅弁の格好で愛してるゲームを始める安藤先輩。高嶺の唯華も、一皮むけば恋愛脳。というか、その恋愛を作中に反映したいのだろう。


「愛してるぞ。先輩」


「……ぅん♡ ……ぁん♡ ……んちゅ♡」


「もうキスするのか」


「……拙は……もう伏見くんに負けてるから」


「ネバダぁ。ボクともぉ♡」


 そうして安藤先輩と駅弁の格好をして、その隣で俺に寄り添うエリがいて。二人と唾液を交換しながらキスをするという爛れた放課後を送っている俺が何なるやという話で。


「……んぅ♡」


「ネバダぁ♡」


 二人からキスをされて、その股は濡れている。


「ほら。わかるでしょ?」


 エリは誰にも見えないからとパンツを脱いで、俺に見せる。そこには汗とは別の何かが染みついていた。


「大好き♡ ネバダ♡ ボクがこうなったのは全部ネバダのせい♡」


「じゃあ今度首輪をつけるか」


「ボクがネバダの所有物だっていう証明?」


「不本意か?」


「ううん。嬉しい。ネバダになら全部捧げるよ。ちなみにキャッシュカードの暗証番号は……」


 それは言わんでいい。


「……ねえ……伏見くん」


「何か?」


「……拙のパンツ……貰って?」


「濡れているのか?」


「……ビショビショ」


 で、ソレを俺にどうしろと。


「……執行執行してくれれば」


「お前はノーパンになるんだが、それはいいのか?」


「……一応バレないようには……します」


「俺以外に見せるなよ?」


「その。おっぱいも揉んでくださると……」


「実は陥没していたり?」


「今は勃っているので、ちゃんと首も見えていますよ?」


 ソレを俺に知らせてどうしようというのよ。


「そっかー。高嶺の唯華もネバダにベタ惚れかー」


「お前もだろ。ん」


 彼女の胸ぐらを掴んで引き寄せ、俺はエリにキスをする。それもグチャグチャに感情全開のキス。ただそこに女子の唇があるから、問答無用でしているキスでしかない。


「積極的な男の人って素敵だね♡」


「お前だって俺の所有物になりたいんだよな?」


「うん♡ ネバダが言うことには八割五分応えるよ」


「……ねえ……ネバダって何でこんなに……見ていて胸が苦しくなるんですか?」


 そりゃ自分の想い人が目の前で別の女とキスをしていればな。


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