第24話:恋愛の代償
「じゃ、お先に失礼しまーす」
そう言ってアキラは帰っていった。月影の女神もスケジュールには逆らえないらしい。そしてそのアキラを散々無意識下でからかっていたエリも帰っていった。残ったのは俺と安藤先輩。安藤先輩はさっきから小説にかかりきりで、俺をどうとも思っていない、と思っていたのだが。
「……伏見くんって……モテるんですね」
「まぁ否定も難しいというか」
少なくとも月影の女神に惚れられているのは事実だ。恋堕の天使には恋敵にされているが。
「……その……男と女がキスをする時って……女は下着姿になるんですか?」
「さっきのアキラなら参考にならんぞ。先輩の恋愛小説でもデートでは着衣でキスしていただろ」
一応先輩のアカウントの小説は呼んでいる。結構面白かった。
「……でも……ネバダくんは……」
「さっきのは嫌がらせ」
「……嫌がらせ」
「女に無茶ブリして喜ぶ類の変態なんだよ。俺は」
「……じゃあ……拙が……下着姿になったら……キスしてくれる?」
「もちろん」
Pカップの超乳だ。下着姿になってくれるのなら。これ以上のことはない。
「……じゃあ……失礼して」
文芸部のカーテンは閉め切ったまま。彼女はいそいそと脱ぎだした。砂漠谷エリのHカップの爆乳すら超えるPカップの超乳。ここまでくると新たな性癖を獲得しないと適応が難しいと言えるのだが、それはそれとして安藤先輩のそれは見事に尽きる。片方だけで三キロや四キロはありそうな質量が、だが重力に逆らって見事なお椀の形を精製している。ブラジャーも特注なのだろう。その異常極まる大きさのおっぱいをフレームで支えていた。
「……下品……ですよね」
「とってもいいと思います」
「……いい……の?」
「この際大は小を兼ねるかと」
「……嬉しい」
実際にこの大きさだと馬鹿げすぎていて引かれることもあったのだろう。子どもは得てして異常を恐れる。童貞の俺が何言ってんだって話だが。
「にしても貫禄が凄いですね」
「……大きいくらいしか……取柄ないから」
「挟まれたい」
「……する?」
「してもいいので?」
「……伏見くんになら……いいよ?」
でもなぁ。先輩の超乳だと俺のはすっぽり包まれちゃうだろう。そんなに大きくないし。
「ま、それは置いておいて」
「……キス」
「してもいいですけど。なんで俺?」
「……恋愛してみたかったの」
「それ俺じゃなくてもよくないですか?」
「……でも……伏見くんの視線が……一番エッチだったから」
「バレてたかー」
「……わざと……だよね?」
「いや。エロい目でガン見してましたよ?」
「……そうして性的に興奮しているって……証明していたでしょ?」
「実際俺はエロイですから」
他に理由はない。
「……欲情されると……こっちも欲情する」
「はあ」
見られて欲情するのは別に不思議じゃないけれども。
「……そうだ……キスだったね。……拙の初めて……貰ってくれる?」
「理由を聞いても?」
「……恋愛がしたい」
そう言っていましたね。恋愛がしたいなら俺は悪手では?
「……でも……伏見くんは……常闇さんと……恋愛している」
「彼女持ちが好みなので?」
「……さっき……それを……自覚した」
「それはまた難儀な道を選んだもので」
「……さっきまで常闇さんと……あの月影の女神とキスをした唇に……拙のキス処女を奪われる。……そのことが……ドキドキする」
「バレたら刺されますよ?」
「……その時は伏見くんが……言い訳してくれるでしょ?」
「まぁ。言い訳はしますけどね」
それが安藤先輩のためかはわからない。彼女が下着姿になって。ワイシャツもスカートも脱いで。ブラジャーとパンツだけの姿になって。そのパンツも可愛い柄で。ユッサユッサとPカップの超乳が揺れて。そのまま俺が座っている膝に駅弁の形で座る。胸だけで視界が埋まり、それより下が見えない。もしかしてこのおっぱいになってから、安藤先輩は自分の目で自分のおへそを見ていないのでは? そう疑念する程度にはバカデカいおっぱいで。パンツを履くときに自分の股が見えていないのでは。自分の下半身はつま先くらいしか見えないのでは。そう思わせるに十分な超乳だった。まさにデカァァァァァいッ説明不要!!の領域だ。
安藤レアスとはよく言ったもの。俺の胸板に押し付けられて、そのままムニュウと変形して押し潰される超乳。その圧力だけで俺は活ホッキして、色々と台無しになる。
「……この唇で……常闇さんと……キスしたんだね」
「で、今から安藤先輩ともキスをする」
「……実は拙……独占欲強いんだ」
「じゃあなおさら俺以外がいいのでは?」
「……伏見くんだからいいの。……彼女持ちがいいの」
「寝取りですか」
「……背徳は……恋愛の最高のスパイスだって……小説エッセイに載ってた」
「ソースを出せと訴えたいですね」
「……でもわかる。……今拙は……とてもドキドキしてる」
「アキラは刺すと言ったら刺しますよ?」
それは却下ン視で悟れる。アレはマジの目だ。
「……でも伏見くんは……拙を拒絶しない」
「そりゃそんなおっぱいをされると意見も引っ込みますよ」
「……揉んで……いいよ?」
「じゃあその気になったら揉みます」
「……ちょっと……乳輪大魔神だけど」
まぁデカさ相応でしょうね。その感じだと。
「……キモい?」
「とっても素敵です」
「……そう言ってくれるって思ってた。……伏見くん……好き」
そうして彼女は俺にキスをする。エリとアキラとキスした唇で、俺は安藤先輩ともキスをする。チュ、チュ、とついばむように。その内興奮してきて、ディープキスに移行する。超乳を胸板に押し付けられて、おっぱいを潰しながら俺へと一生懸命唇を差し出して、おっぱいの反発力と戦いながら俺とのキスに夢中になる先輩。俺の方も遠慮が無く、先輩とのキスを堪能する。彼女のパンツに染みが出来ていた。感じているのだろう。汁が垂れて。
「……これから……この部室では……拙とキスしてね?」
「医療費は払いませんよ?」
それでもいいのならキスの相手くらい幾らでも。バカデカいおっぱいを堪能できるだけでも童貞乙だ。あの高嶺の唯華こと安藤レアス先輩とキスできるならそれ以上はなくて。




