第20話:砂漠谷エリは大胆だ
「あ、ネバダ。やっほー」
今日も今日とて砂漠谷エリは快調だ。今日の服装はバニーガール。以前も見たが、どうやら色違いも持っているらしい。今日の色合いはドピンク。
「それで街中歩いてきたのか?」
「もちろん。駅にも行ったし混みあう車内で右往左往」
「お前はもうちょっと自分が可愛いことを自覚した方がいいぞ」
「誰にも見えないけどねー」
あははーと彼女は自虐する。
「ちなみにおっぱい結構大きいと思うんだけど……」
バニースーツから零れ落ちそうな爆乳を揉んで、彼女は困ったように言う。自称Hカップ。もはや脂肪の暴力とでも言うべき破壊力。俺にしても彼女のバインボインには思わないことはないとして。
「揉みたい?」
「すっごくな」
「ここでする?」
「そんな特殊プレイは望んでいない」
「大丈夫だって。誰もボクのこと意識してないし」
「だからやっていいとはならんと思うんだが」
「ネバダは性欲ないの?」
「あるけど子供を作ろうとは思わん」
「なんで?」
「俺から生まれる子供が不憫だろ」
「そんなことないと思うけどなー」
「後お前はエッチすぎるから、ちょっと俺的にも微妙」
「下品?」
「超興奮する」
「そっかー。ネバダはボクに欲情してるのかー」
ニヤニヤと笑っているコイツを殴っていいか悩んでる。
「おっぱい零そうか?」
「まるで覆水盆に返らず……みたいな」
「これでも乳輪は綺麗だと思ってるよ?」
ソレを俺に言ってどうしようってんだ。
「まぁそりゃ安藤先輩ほどおっぱい大きくないけどさ」
あれはもう別の何かだ。Pカップとか爆乳のレベルを超えている。超乳だ。それでも高嶺の唯華と呼ばれるほどに美少女だから、憧れる人間がいるだけで。
「多分コンプレックスなんだろうな」
「安藤先輩のおっぱいのこと考えてる?」
「イエスアイドゥー」
「ちなみにネバダはボクのおっぱいも揉みたいんだよね」
「ガッツリな」
「ボク的にはOKなんだけど」
「生憎と、それで揉めるほど俺の童貞は浅くないぞ」
「じゃあこうしよう」
と言って、俺の席に自分の席を隣接してくるエリ。そのまま俺のすぐ隣に座って、それから俺の腕に抱き着いてくる。
「何してんだ?」
「誘惑」
エリのボインが俺に押し付けられる。俺のひじが幸せだ。
「ねえ。ボクとしない?」
俺のジャージのまたぐらに手を添えて、囁くようにそう言ってくる。
「邪魔だ」
なので、俺は彼女を拒絶する。そもそも俺にとってエリは劇薬だ。
「ボクはOKなのに」
「俺がOKじゃないんだよ」
「ネバダって童貞?」
「お前も処女だろ」
「そりゃ相手がいないわけだし」
だから俺たちは互いに初めて。ソレをどうだと思うわけも無く。
「ネバダは童貞でいいの?」
「良くはないが、どうしろと?」
「ネバダが求めてくれるなら、ボクはいいぞ」
「俺が良くないのでさようなら」
「エッチくらいいいじゃん。誰もボクたちのこと見てないよ?」
「一人でしてろ」
「じゃあ一人でしちゃうも~ん」
ガチでやるなよ
「あ♡ あ♡ あ♡」
おい。
「いや、やってはないけど。こういう声を出せば構ってくれるかなって」
にしては真に迫った声だったが。そのままエロゲ声優でも目指せ。
「おっぱいだって大きいのに」
「俺以外に見せるなよ」
「ネバダが独占欲持ってる~。嬉しみ~」
バインボインの胸を揺らしながら、そんなことを言ってくる。訂正する余地も無いので俺としては修正不可。
「実際に教室で示威行為をしたことはあるのか?」
「…………」
「そこで黙るのはある意味ホラーだぞ」
「だってどうせ誰も見てくれないもん」
そこはまぁ否定も難しいのだが。
「ちょっとくらいエッチな気分になってもしょうがなくない?」
「そのピンクのバニー姿だけで超エロいんだが」
「ネバダだけのバニーさんだよ?」
「せめてリード付きの首輪をつけて出直してこい」
「じゃあ買ってきまーす」
「待て待て待て。ジョークだ」
「もちろん二足歩行禁止なんだよね? 食事に手を使っちゃいけないんだよね?」
「犬プレイも性癖の内か?」
「お執行はご主人様の前でして。富める時も病める時も股を開くんだよね?」
「すみません。そういう性癖には対応不可だ」
「つまんない」
ブスッとするエリだったが、仮に実現した場合お前の人権が剥奪されるんだがそれはいいのか?
「ネバダに人権握られるならむしろ嬉しいかなー。ほら、おっぱいだって揉んでいいし。出したものを飲み干せって言われてもそうするし」
思ったよりエリが上級者だった件について。
「…………」
さてどうしてくれようと俺が思っていると。
「……ぅん♡」
エリが俺にキスをしてきた。
「おい」
「好きだよ。大好き。砂漠谷エリは伏見ネバダが大好きです」
授業中に誰も見てないのに。そのキスはあまりに悪魔的で。
「ん♡ ちゅ♡ ……んぁ♡」
俺の口の中をベロで蹂躙するエリは、それはそれはエロくて。俺の方もエリの口の中を下で舐め取っていた。可愛い女の子の唾液ってなんでこんなに甘いんだろうな。ずっとキスしたくなってくるが、もちろん授業内容など頭に入らないわけで。




