あと21日
NTR進捗状況
疑惑は確信へ。
田中 正 :主人公、駿は親友の彼女に手を出さない、ヨシ。
橘 鈴 :幼馴染、寝取られる。
金谷 駿 :イケメン、クラス意外でも人気者、幼馴染とフラグ建築中。漫才が好き。親友の彼女に手は出さない。
「逆にチャンスじゃないか、これ?」
偉い人は言っていた、ピンチはチャンスだ、と。ピンチとは、つまり圧倒的成長だ。そう重要なのはポジティブだ。ポジティブな態度がポジティブな運命を引き寄せる。
「いけるいけるいける、僕はいける。」
正は独り言のように呟いていた。クラスメイトたちが気味悪そうにそんな正を見ている。
「どうしたんだよ、正。」
「ああ、駿か。僕は今、凄いことに気付いたんだ。つまりエーテル体とメンタル体はプラスとマイナスの関係で、つまり常にゼロなんだ。」
「うんうん、今日は薬は飲んだのか?」
「ああ、ちゃんと飲んでるよ、親に渡されているビタミン剤だろ。ほら、見て見ろ、これだろ。」
「うんうん、じゃあそれを飲もうか。」
「って、僕は病気ちゃうわー。」
正は最近、勉強した漫才のノリツッコミというのを駿相手に試した。大丈夫だ、普通にしゃべれている。まさか今僕が駿に疑惑の目を向けているとは思うまい。正は自分が冷静であることに自信を深める。そうだ、やはりポジティブが大切だ。つまり今こそがチャンスなんだ。
「それで、何がチャンスなんだ?」
「え?僕そんなこと言ったっけ?やだなー、そんな変なセミナーみたいなこと言わないよ。」
誤魔化す正に駿が疑惑の目を向けて来る。その視線に冷や汗が出る。そうだ、変な邪推をしているなどと駿にばれたくはない。だってこれは僕の誤解なんだから。
「なあ、なんかさ、秘密は無しにしようぜ。俺たちってコンビじゃん。なんて言うか、相方がしゃべれないことがあるってさ。さびしい。」
駿がポロリと言う。それはいかにも駿の正直な気持ちだと、そう感じた。その直感を正は信じた。
「駿はさ、友達の彼女に手を出すやつって、どう思う。」
「くそだね、滅びればいいと思うよ。そんな奴。」
意外とストレートな物言いに正はどきりとした。そうか、何か嫌なことでもあったのかもしれない。正は思わずそれ以上踏み込めなかった。しかし、安心した。そうかそこまで言うなら大丈夫なんじゃないか。でも、もう一つ確信が欲しい。正はもう一人の当事者に勇気を持て臨む。
「鈴は、僕のこと、好き?」
「え?うん?好きだよ?なんで?」
だよねー。正は全ての疑惑が自分の中で氷解していくのを感じる。春の様にぽかぽかとしたあったかい心で思う。もう何も怖くない。




