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ピクシーズ 第25戦略偵察飛行中隊   作者: 名無しの戦闘機性愛者
第1章 ラーシャ空軍ボルスニー基地飛行隊
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約束

頭上を通り過ぎていった、アグレッサーのF-16。


両親をすり潰した、ラーシャのF-15。


セラを殺した、敵か味方かも分からない戦闘機。


その全てが、美しかった。



航空ショーで緻密に計算された編隊飛行をする戦闘機。


訓練で、自由にのびのびと飛ぶ戦闘機。


その全てが、カッコよかった。


だから、彼女と約束した。


たとえ彼女を殺したのが、同じ戦闘機だとしても。



「約束なんです...セラとの...」


グレイズに、そう、答える。


「5年前の開戦の日、セラと戦闘機を見たことがあるんです。まだ自衛隊だったころの、ラーシャ機を」


「5年前、か...」


「えぇ...アグレッサー塗装のF-16でした。そのF-16は、私たちに宙返りを見せてくれました。

私、それが凄く綺麗で、カッコよくて、気持ち良さそうに見えたんです」


「だから、戦闘機乗りを目指したのか?」


「はい、でも......」


エリシャは、グレイズの顔を伺いながら言う。


「私は、人を殺す戦闘機は嫌いです......」


グレイズは、それを聞いて黙り込む。


「私は、戦闘機が自由気ままに飛ぶのが一番好きなんです。

......矛盾かもしれないけれど、私は武器を積んだ戦闘機は嫌いなんです」


「...なるほどな。お前が悩んでいたのはそれか」


「はい。私は今日、初めて戦闘機で人を殺しました。それが、私は嫌だったんです」


「...じゃあ、俺と約束しよう」


「へ?」


「いつか、この戦争が終わったら、二人で飛ばないか?訓練でも実戦でもなく、大空を自由に」


「大尉、それ...」


「フラグとか言うなよ?俺は生き延びて見せるからな。心配なのはお前の方だ」


「言いましたねぇ⁈ 約束ですよ?フラグ回収とか許しませんからね!」


「はは!その意気だ、いつものエリシャに戻ったな」


「もうっ!......アチィッ⁈」


苛立ったエリシャは、スープが入ったカップを口にし、予想通り盛大に悲鳴をあげた。

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