↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイテムBOXに北海道丸ごと入っているので、異世界でも食べるものには困りません  作者: 柚木 冬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
79/88

78*秘密保持契約は無かったらしい

 はあー


 ため息をついていたら、ユイが絡んできた。

「どうするの?」


「どうしよっかなーって。ちょっとエンジーナ遠すぎるんだよね。馬車や徒歩で連れて行ける距離じゃないし。思ったんだけど、ジェマをBOXに入れて、私だけエンジーナに行って、BOXから出してあげるのはどうかな?」


「そんなの可哀想じゃん」


「BOXの体感時間は一瞬だって言ってたじゃん。え? と思ったら、もう着いてるよね」


「どう誤魔化す気?」


「魔法だって言えば納得するんじゃん?」


「私が可哀想って言ったのは、そんな旅をジェマはしたいのかってこと。カノンと一緒に辛いのも楽しいのも味わいたいんじゃないの? 一瞬で着いて、はいさようならじゃ納得できないと思うよ」


「でも10日以上も馬車に揺られるのは無理だよ、私。でもジェマのためなら我慢しなきゃいけないかなーって悩んでるんだ」


「馬鹿だねー」

「うん、知ってる」


「ボートで行けばいいじゃない。あのボートならすぐ着くよ。海荒れてなければ、途中どっかに泊まっても2日で着くんじゃない?」


「ん? ジェマをBOXに入れてってことでしょ?」


「違うよ。2人でボートに乗るの! ジェマにはボートの講習受けて貰う必要があるけどね」


「え? あのボートを明かすってこと? まあ、ジェマはこっちの船も知らないかもしれないけど、見ちゃったらあのボートが普通じゃないことすぐに気付くよ」


 ユイが何を言っているのかがよく解らない。


「あのねーカノン。あなたは一生誰にも内緒にし続けるつもりでいるの? 結婚しても旦那さんにも何も話さないつもり? 別に運営はカノンに秘密情報保持契約書なんて結ばせてないでしょう? 別に話してもいいんだよ」


「運営のこととか、地球人類滅亡のこととか、移住計画のこととか、話していいの?」


 え? 話していいの? そんなのパニックになるじゃない。


「旦那さんになるような人には、カノンが辛いとき支えになって貰わないとならないから話してもいいと思うよ。でも今回のジェマの場合は、地球とか人類滅亡とか言ってもキョトンとなるだけだと思うな。信じたところで、500年後はカノンだけじゃなくてジェマも死んでるから、ジェマ自身にも全く関係ないことなんだよね」

「まあそうだね」


「だからカノンは設定通りに、第7のホッカイドーから来たままにして、思っているより大きな多機能のアイテムバッグを持っていることだけを伝えればいいんだよ。ホッカイドーは魔素が無いせいでローマ帝国とは別な文化が発展しているから、変わった形のボートを持っていることにすればいい」


「……あーそっか。確かに東と西の文化は全然違うもんね」


「でもそれがこっちの商人や貴族に見付かると、珍しい物を持っていると狙われるから、内緒にしているって言えばいい。頭の回る大人だったら色々詮索してきそうだけど、ジェマなら大丈夫でしょ。素直で純真だからカノンの言うこと信じると思うし、絶対内緒にしてくれるよ」


「うんそうだね。私考えすぎてただけ?」


「将来的にジェマが大人になってカノンを助けてくれる存在になれば、もっと色々話しても構わないと思うよ」

「解った。でも500年後はお互い死んでるから言っても仕方ないもんね」

「この先カノンが誰かに泣きつきたいときもあるだろうって話」


「まーそういうときはユイに泣きつくからよろしくお願いします」

「はい、承知」


 そっか、一人で抱え込みすぎていたのかもしれない。

 ジェマは大丈夫。


「でも私の代わりにジェマが怪しい輩に狙われる可能性があるから、気を付けないと」


「あの子、魔力結構高いよ。鍛えたら?」

「そうなの? こないだも魔法を使うところが見えてたみたいだから、もしかしてって思ったんだけど」


「保護膜めいたものを無意識で自分で張ってる。防御本能が働いたんだろうね」

「んーそっか、辛いこと多かったみたいだし。甲田さんに頼めば教えてくれる?」


「いや、第7の人間はタブレットを見ることも出来ないし、声も聞こえないから。だからカノンが教えてあげてね。私と話しているのもジェマには聞こえないから、独り言で笑っている怪しい人になるから気を付けて」

「めっちゃありそう。やめてー」


「あ、小屋増築しないとね。ジェマの部屋作らないと」

「そうだ、そうだ。帰還魔法覚えたから、アリッチェとウベール用に小屋欲しいんだけど、もう一つ用意して貰うことは可能? 周囲を外壁で囲おうと思ってるの」

「解った。作っておくわー」


 そっか、考え過ぎていただけだったんだ。

 ジェマなら大丈夫。

 それに自分の気持ちもちょっと軽くなった。


 今後の人生ずっと一人で秘密抱えて生きるものだと思っていた。

 好きな人が出来ても、言えないことが沢山あるから、結局一人で生きなきゃいけないんじゃないかと考えてたのに、ちょっと考えすぎだったか。


 そりゃあ地球とか人類滅亡とか500年後に移住なんて話をしても、誰も理解出来ないよね。頭大丈夫と言われるのがオチだろう。


 途中までだけど、レインディナまでの1000kmの道中は長いので、一人じゃ寂しい気がしていた。旅のお供が出来たと思えばいいよね。


 それにジェマをアリッチェに残していくのは気がかりだったから、親戚の家に連れていってあげられるのは良かった。


 それまで沢山食べさせてジェマを大きくしないとね。


週末の連投はこれにて終了です。

お疲れ様でした!


明日からは通常ダイヤに戻ります。

07:10/12:10/19:10です。

よろしくね(^o^)丿

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。