第2章 3話 金田さんの秘書とお手伝いさんと顧問弁護士と古くからの友人
次は秘書の元に向かった。
秘書は空き部屋にいた。
この人は長年仕えているとのことだ。
早速聞いてみた。
「いくつか質問させていただきます。新しい遺言書についてどう思っていましたか?」
「どうと言われましても、私は従うだけなので」
「では明け方から遺言書の発表の予定まで何をしていましたか?」
「食事をいただき、その後は手紙やメールのチェックですね」
「新しい遺言書ではどうなると思います?」
「さあ。どうなるんでしょうか」
「好きなアニメは?」
「いえ。観ません」
2人は目に見えて落ち込んだ。
当たり障りのない返事ばかりだなと思った。
次はお手伝いさんだ。
この人は住み込みでこの家の管理を任されている。
金田家は普段都心に住んでいるが、たまにここにみんなで来ることになっている。
そのための管理や、金田家が来た時の対応を担当している。
「いくつか質問させていただきます。新しい遺言書についてどう思っていましたか?」
「そうなんですかとしか」
「では明け方から遺言書の発表の予定まで何をしていましたか?」
「食事の準備に後片付け。掃除と洗濯ですね」
「新しい遺言書ではどうなると思います?」
「私に関係あるのでしょうか。それだけですね」
「好きなアニメは?」
「魔女っ子レイナちゃん」
「「おお!」」2人が盛り上がる。
「3人はしばらくレイナちゃん談義で盛り上がっていた」
「なにこれ?」と僕は思った。
次は顧問弁護士の元へ向かった。
この人は新しい遺言書の内容を知っている人物だ。
「いくつか質問させていただきます。新しい遺言書についてどう思っていましたか?」
「守秘義務がありますので」
「では明け方から遺言書の発表の予定まで何をしていましたか?」
「前日こちらに泊めていただき、朝は食事をしました。その後は持ってきた資料の整理を」
「遺言書の中身を知っているのですよね?」
「はい。存じております。もちろん守秘義務で教えませんが」
「好きなアニメは?」
「アニメは観ません」
2人は肩を落とした。
「毎回聞くの止めてくれない?」と僕は思った。
次は古くからの友人の元へ。
この人は学生時代からの友人だそうだ。
空き部屋にいた。
早速質問を。
「いくつか質問させていただきます。新しい遺言書についてどう思っていましたか?」
「いいんじゃないかな?」
「えっ内容知ってるんですか?」
「いや。相談されただけ」
「では明け方から遺言書の発表の予定まで何をしていましたか?」
「食事した後、読書」
「新しい遺言書ではどうなるんですか?」
「さあ。あくまで相談されただけだから」
「好きなアニメは?」
「エアメールショット」
「あれ面白いですよね。スポ根で熱いし」と兄内。
「そうそう。自分でやってみたくなるよね」と友人。
3人で盛り上がって、ずっと喋っている。
聞くことは聞いたので、僕と泉はその場を離れた。




