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第12章 4話 捜査開始

「また探偵ですか」と美術館の館長が言う。


僕たちは事件があった美術館にやって来ていた。


「あなたたちで3組目です。もう時効なんですよ」と館長は迷惑そうに答えた。


「どんな探偵が来たんです?」と僕が聞くと、


「男性2人組の探偵たちです」と言う。


オールドスタイルコンビと芸術家コンビだ。


当時のことなどを聞くも、一切答えてくれなかった。


仕方がないので一般客として、館内を見ることになった。


まずは黄昏ゆく牧場を鑑賞した。


その後事件現場の展示室を見る。


意外に狭い。


逃走経路はかなり限られている。


そして展示室の床材だけが新しい。


理由を聞くと「改装しました。」それ以上は教えてくれない。


その後、歩数で距離を計算したり、監視カメラの位置を確認したりする。


窓、換気口も確認して人目のないところに行き、メモを取るという作業を続けた。


そこでわかったことがある。


当時と配置が違っている。


20年も経っているので、その間に変更されたのか。


それとも。


次は防犯会社に向かった。


ここでもオールドスタイルコンビと芸術家コンビに遅れを取っていることがわかった。


「当時の映像ってあるんですか?」と僕が聞く。


「あるにはあるんですが」と防犯会社の人の返答は歯切れが悪かった。


「と言いますと?」


「途中でおかしなことになっていて」そう言って映像を再生してくれる。


すると途中で映像がしばらくクラッシュした。


しばらくたって映像が戻る。


「今見てもらった通り、映像が乱れておりまして、その乱れたところが盗難推定時刻だったんです」


「そうなんですか……」と僕はがっくりと肩を落とした。


「担当者もすでに退職していまして」


僕たち2人は礼を言って外に出た。


そのまま重い足取りで帰った。



◆◆◆


オールドスタイルコンビこと探偵の丸尾は、すでに事件前日の展示写真と翌日の現場写真を手に入れていた。


2枚の写真をじっくりとルーペを使って見比べている。


助手の和唐が聞く「なにか違いでもあるんですか?」


「筆圧、青の重ね方、光沢……。これらが違う。この2つは同じ絵ではない」と探偵丸尾。


「なんですって」と和唐が驚く。


修復?


複製?


それとも。



◆◆◆


僕と泉は一旦依頼主の元へ戻ることにした。


依頼主がこの家を拠点に使っていいと言ってくれたからだ。


僕たちが戻ると、芸術家コンビとオールドスタイルコンビも戻って来た。


芸術家コンビは捜査が上手く行っていない気がした。


逆にオールドスタイルコンビは捜査が順調に見える。


そこへSNSコンビも戻ってきた。


「別の黄昏ゆく牧場、見つけちゃいました」

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