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第7章 5話 人知を超えた宝の正体

翌日、再び山へ行き、地図を見る。


登山道とは違うところを歩き出した。


道ではない。


険しい登りだった。


ようやく半分ほど登ったところに大きな岩がある。


まるで目印のように。


僕は持ってきたスコップで岩の周りを掘る。


山なので地面を掘るのに足元が安定しない。


それでも必死に掘っていく。


宝物がここにあると信じて。


30分ほど経っただろうか。


カチンとなにかにあたった。


そのあたりを掘っていくと、石で組まれた箱が埋められていた。


慎重に開く。


中には青銅板が何枚も収められていた。


そこには図入りで刻まれている。


・測量器具の寸法


・三角測量の基本原理


・基準となる長さの単位


・地球の曲率を考慮した計算法


・観測方法


・山頂基準点の設置方法


・観測図


・計算式


・誤差補正法


文字だけではない。


未来の誰でも理解できるよう


図面と数式で刻まれている。


金でも銀でもない。


未来へ知識を伝えるための、金属製の教科書のようなものだった。


ついに人知を超えた宝というのを発見した。


電波が悪かったので、山を下りてから報告した。


「片山碧と泉、人知を超えた宝と呼ばれる伝承の発見の依頼完了しました」と連絡を入れた。



少しするとミリタリーコンビがやってきた。


「アルファ・リード、任務達成ならず」


2人は悔しがっている。


「指揮系統の動きが少し遅れてた気がする」


「連携がバラけてたの、通信の問題じゃないかな」


「あの地形であの配置は防御としては薄い」


とにかくよくわからない会話をしている。


女王様と下僕コンビもやって来た。


女王様は僕を見て「私のものになりなさい。たっぷりいたぶってあげるわ」


僕は一瞬変な方向に意識が持っていかれそうになった。


「あんたなにやってんの。早く行くよ」と泉が言う。


「危ない危ない。なにやってんだ俺」と僕は心の中で思った。



翌日関係者の人たちがやってきた。


そして青銅板を見て驚きの声をあげる。


「人知を超えた宝、確かにお渡ししました。これが宝だったんですね」と僕が言う。


「はい。金や銀ではございません。人知を超えていたのは財宝などの宝じゃない。二百年前の人間の知識です」


そうして「ありがとうございます。これからこちらの研究をしていきます」そう言って、僕らに頭を下げて礼を述べた。

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