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第6章 5話 帳簿

「これは……」と今村さんが言い淀む。


「どういうことでしょうか」と僕が聞く。


「実は夕食の後、奥様から何かあった時のために金庫の合鍵を持っていて欲しいと言われまして」


「あなたに?」


「はい。もし私に何かあった時のためとおっしゃっていました」


僕と泉は顔を見合わせる。


「わかりました。後で確認します」と僕が言って部屋を出た。


向かうは依頼主の妻、奈穂さんのところだ。


奈穂さんの部屋に着くとノックをする。


「はい」


「夜分遅くにすいません。探偵の片山碧と泉と申します」


「なんでしょうか」


「ちょっとお聞きしたいことが」


ドアが開いた。


「すいません。あなたは今村さんに金庫の合鍵を預けましたか?」と僕が聞く。


「はい。夕食後に。ちょっと最近体調が優れないので、彼女に持っていてもらおうと」


「そうでしたか。ありがとうございます。では失礼します」


こうして僕たちは奈穂さんの部屋を出た。


使用人の今村さんの言ったことは正しいと証明された。


「う~ん今村さんはシロか」


「そうだね」と泉。


仕方がないので与えられた部屋に戻り寝ることにした。


途中アル中コンビが部屋の外で横になりながら寝ていたが無視をして。



翌朝、用意された朝食を済ませ、その後屋敷内をぶらぶらと。


すると昨日いなかった、男性秘書と女性秘書がやって来た。


依頼主に事業の報告をしに来たようだ。


後で話を聞こうとすれ違った時、会釈だけをした。


夕方2人に時間が出来たので、少し話を聞くことに。


「はじめまして。探偵の碧と泉です」と僕たちが言う。


「西村さんと永島さんは今回の事件をどう思っていますか?」と僕が聞く。


「私たちからはなんとも言えません」


「では心当たりは?」


「それも。私たちは部外者だと思っていますので」と西村さん。


「でも屋敷には出入りしている」といつの間に僕たちの後ろにアル中コンビの酒田さんがいた。


「それはそうですけど」


「では部外者ではないね」とアル中コンビの酒井さん。


「そうだ」と突然女性秘書の永島さんが言う。


「どうしました?」と僕が聞く。


「帳簿」


「帳簿がどうしました?」


「ああ。帳簿か。いえ、今日持っていこうとした会社の帳簿が見当たらないって話です。関係ありませんでしたね」と西村さん。


「それはこっちで決めることや」と芸人コンビの笑二さんもやってきて言う。


「先ほどの答えですが、我々は心当たりはありません。ただ帳簿がなくなったのが気になっています」と西村さん。


アル中コンビと芸人コンビが僕らから離れて帳簿を探しに行く。


僕たちも2人に礼を言い、帳簿を探しに。


この会社の帳簿が無くなった件、一連の家の物がなくなっている事件に関係があるのだろうか。


途中奥さんと息子さんが歩いていたので、それぞれに聞いたが分からないと言った。


「使用人なら知っているんじゃない」と泉が言うので、戸崎さんのもとへ向かう。


部屋に行くとドアが開いていた。


中に入ってみると


「あなた先ほど外出していましたね。まさか会社の帳簿を持ち出したんじゃありませんか?」と芸人コンビの芸川さんが戸崎さんを問い詰めていた。

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