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第5章 2話 猫

さっそく聞き込みを開始した。


名刺を見せて、怪しいものではないとアピールしてから聞いていく。


まずは近くにいた女子生徒たちへ無作為に聞き込みを始めた。


「そういえば最近見ないね」


「保健所?とかに連れていかれたんじゃ」


「誰かが引き取ったとか」


ある程度予想した答えが返ってきた。


横で腐女子コンビも聞き込みをしてるが、たまに聞こえるのは同じような反応だ。


男子生徒にも聞いてみる。


「ああ、いたねえ。猫。最近見ないけど」


「車に()かれたとか」


「そういえば餌をあげてるお皿も見なくなったね」


最後の餌やりに引っかかった。


誰かが餌をあげていたみたいだ。


するとものすごい視線を感じた。


僕が男子生徒に聞き込んでいるのを、腐女子コンビが見つめている。


そしてニヤニヤと笑みを浮かべている。


まさか妄想されているのか?


それは勘弁して欲しい。


次は学生だけでなく、近所の主婦にも聞き込みをした。


特に餌やりや、お皿についてだ。


「そこの電柱の下にいつも餌がおいてあったよ。お皿に置いてね」


「餌?キャットフードってやつじゃないの。乾燥したやつ」


「朝と夕方に餌が置いてあったよ。今はないけどね」


「なんかおばあちゃんがあげてたよ」


どうやら猫と一緒に餌やりも終わってしまったみたいだ。


泉とこのことについて話し合った。


そういえば腐女子コンビの進展具合はどうなんだろうと見てみると、僕と男子生徒が会話している絵を描いている。


なにやってんすかね。


さらに場所を変えて聞き込みを続けた。


「すると前に、3日間ぐらいだけ猫を見たよ」と目撃情報が。


詳しく聞くと「そこの場所に餌が置いてあって」と言う。


どんな餌だったのか聞いてみると、


「缶詰から出したようなのとか、ミルクとか」


おかしい。


餌が変わっている。


どういうことだ。


「餌をあげる人が替わったとか」と泉が言う。


「その可能性はあるね」と僕が言う。


おばあちゃんがあげなくなって、餌が変わったのだろうか。


更に移動してみる。


公園にやって来た。


ちょうどいいのでベンチに座って考える。


そこへ、1匹の白い猫が通る。


僕と泉がまさかと思う。


そして中年の男性が公園の隅で餌をあげている。


「あの、あなたがこの猫に餌をあげているんですか?」と僕が聞く。


「ええ。以前は母があげてたんですが、腰を悪くして家からあまり出なくなったので、代わりに私が」


「この猫ってそこの学校の通学路にいた猫ですよね」と泉。


「はいそうですよ。あそこ車が多いんで、少しずつ安全な公園へ移動させてきたんです」


事件は解決をした。


猫は今もいる。


ただ生活圏が変わった。


さっそくこのことを報告した。


依頼者たちは嬉しがり、学校帰りに公園に寄って帰ろうと話している。


みんなで公園に向かった。


そこには白い猫が寝そべっていた。


「あっ猫ちゃんだ。本当にいた!」


「片山碧と泉、猫探しの依頼完了しました」と連絡を入れた。

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