第4章 3話 佐々木雄二
顔予測アプリで作った顔も失敗で、僕はどうしようもないと思った。
そこへ息子が顔予測アプリで作った顔を見る。
首をひねりながら、「どの人で顔予測したんですか?」と聞いてきた。
「この人のを。依頼主が指を差しましたので」と僕が言う。
「それ、別人です。佐々木雄二さんはこの人です」と別の人を指差す。
側で聞いていた他の探偵の顔が渋る。
「依頼主の発言は全く当てにならないじゃないか。まるでイエローカードの基準がバラバラのようだ」とサカオタコンビの坂田。
僕は息子に教えてもらった人で、再び顔予測アプリを使って顔を作った。
そこへ依頼主がやってくる。
「佐々木雄二……」と僕のスマホを見て言う。
「そういえば高校はどこだったんですか?」と僕が聞く。
「清新付属高校だ」と依頼主が言う。
「この辺にそんな高校ないよね」と泉が言う。
またか、という空気が流れた。
でも僕は気になって調べてみた。
「あった」と僕が言う。
「ほんと?」と泉。
「この学校、今は統合されている。つまり昔は存在した学校だ」
一同がまた困惑。
今度はあっていたからだ。
「どこまで信じて何を信じないかわからない」と魔法少女コンビのさくこ。
「こんな不安定な依頼者初めてだ」とサカオタコンビの酒井。
「でも名前はわかってる。顔も予測できた。学校も存在した。それだけわかれば十分捜査できる。なにせ私たちは愛と希望の魔法少女なんだから」とまどこ。
「ずっと思ってたけど魔法"少女"という年齢では……」と僕が言いそうになったのを我慢する。
そして再び捜査が始まった。
僕たちも今度は外に出て聞き込みをしようということになった。
商店街や公園で年配の人々に聞き込みをしたが、成果はなかった。
戻ってみると、サカオタコンビと魔法少女コンビが依頼主に何か言っている。
「この人じゃないんですか」とサカオタコンビの坂田が聞く。
「違う。佐々木雄二ではない」
「でもこの人佐々木雄二さんですよ」と食い下がる。
息子と娘もやって来て、サカオタコンビが掲示しているのを見る。
息子が考え込み「あっ同姓同名の人が何人かいるのを聞いたことがあります」
サカオタコンビと魔法少女コンビは落ち込んだ。
どうやら2組は別の佐々木雄二さんだったのだろう。
「佐々木雄二の家は、清新町2丁目の川の近くだ」と依頼主が突然言う。
みんなで調べるが、そんな番地も川もない。
まさかと思い、昔の地図を僕が探し出して見てみる。
番地がある。
川もある。
番地は今は変わったようだ。
川も埋められてしまったようだ。
今の地図と照らし合わせるとここだ。
僕が声に出して言ってしまったのが悪かった。
プロレスコンビの蝶藤がダッシュで部屋を出る。
僕らも家に行こうとすると、武野がドアの前に立ちふさがる。
「かかってこいや~」
サカオタコンビと魔法少女コンビはためらい、僕らも動けなかった。
武野のガタイがいいからだ。
その間に超藤が佐々木雄二さんの家に向かっていた。
しばらくして蝶藤が戻ってきた。
そして依頼主に報告をする。
「佐々木雄二さんは5年前に亡くなっていました」
依頼主ががっくりとする。
そして手紙を渡す。
「これは?」と依頼主。
「家族からあなたに渡すように頼まれました」




