第4章 2話 名前
しばらくして各探偵が帰って来た。
一目でわかった。
誰も成果がないことに。
みんな疲れ切っていた。
そこへ依頼主が現れた。
「みなさん佐々木雄二は見つかったでしょうか?」
一同が驚く。
「あの、田中誠って名前では?」と僕が聞く。
「田中誠?どなた様ですか?探して欲しい友人は佐々木雄二です」
どういうことだろう。
一同が困惑する。
「アルツハイマー型認知症では」と魔法少女コンビのさくこが言う。
「これでは依頼も何もないではないか」とサカオタコンビの坂田。
「所属団体(探偵倶楽部)に問い合わせる」とプロレスコンビの蝶藤。
そこへ娘が現れた。
「みなさん、すみません。父にそんな友人は居ません」
「やはりアルツハイマー型認知症ですね。この依頼どうしてくれるんですか」と魔法少女コンビのまどこ。
依頼主は娘を見て「お前は何を言っているんだ。佐々木雄二はわしの友人だろ」
「どちらのジャッジが正しいのか?」サカオタコンビの酒井。
「佐々木雄二を探し出してくれ」と依頼主。
娘は何も言わなくなった。
みんなでどうするという雰囲気になる。
やはり一度、探偵倶楽部に事情を話すべきだろうか。
そこへ息子が現れた。
「佐々木雄二さんは存在していますよ」と言って古い写真をみせる。
そこには高校生が写っていた。
依頼主は写真を指差して「こいつが佐々木雄二だ」と言い、そのまま部屋を出て行ってしまった。
僕は娘に「何故いないと言ったんです?」と聞いた。
「すいませんでした。実は父はその人の話をすると必ず体調を崩すんです」と言って泣いて謝る。
これで佐々木雄二という人物が実在することが確認できた。
捜査が続行となった。
再び、サカオタコンビと魔法少女コンビが部屋から出て行き捜査に向かった。
プロレスコンビは、キャメルクラッチの技をやっている。
「この人たちは何をやっているんだろうか」と僕は思った。
僕たちはまた、ネット検索をした。
やはり名前を替えても、名前だけでは佐々木雄二さんを突き止めるのは難しい。
そこへ泉が「ちょっと佐々木雄二さんの写真、なるべくアップで撮って」と僕に言う。
僕は言われた通りにスマホで撮った。
その撮った写真を顔予測アプリで70年以上後に設定する。
これが現在の顔?
そこには90歳ぐらいに予想された顔が。
これを依頼主に見せてみようということになった。
写真があれば、手掛かりにはなるかもしれない。
そこへサカオタコンビと魔法少女コンビといつの間にか出ていったプロレスコンビが戻って来た。
3組を見て、成果がないのが一目でわかった。
依頼主が戻ってきたので、僕は予想される顔を見てもらった。
「この人が佐々木雄二さんですか?」
「誰ですか。その人。佐々木雄二はそんな顔ではないですよ」
顔予測アプリで作った顔は失敗に終わった。




