第3章 2話 撮影現場
僕たち以外の6人は部屋を出ていった。
「あの人達、もう捜査方針決まったのか」と僕は感心た。
「私たちもどうするか決めないと」と泉。
僕はもらった写真を見る。
「まずは現場特定かな」と僕が言う。
「どうすんの?」と泉。
写真をスマホで撮る。
撮ったものを道路ビューで照合する。
「これで特定できるはずだ」と僕が言う。
しかし、ビル街で撮影された写真には、いくつかの候補が。
「ダメじゃん」と泉。
「特徴がなさすぎるんだよ」と僕が言う。
「ねえ、写真のここ見てよ」と泉が言う。
「どこどこ?」
「ここのガラス反射で東京って見えるでしょ」
「ああ、見えるね」
「さっきの候補から東京以外を除外する。もちろんあきらかに違うのもね」
「3か所残ったね」と僕が言うと、泉がうなずいた。
「じゃあその3つ見に行きましょう」
「わかった。早速行こう」
まずは新橋へと向かった。
それらしきビルを見ていくと、ある方角にお辞儀をしている2人組が。
競馬コンビだ。
「何やってるんですか……」
「ここから近くに日本の競馬の本部があるんだよ」
「だからって道端でお辞儀は止めて下さい」
「ここじゃないよ」
「えっ?」
「ここは撮影場所じゃないってことさ。君らもそれを確かめに来たんだろう?」
「そうですが」
「該当する場所はない。道幅も違う。芝で実績のある馬をダートに出すようなもの」
「最後なんですか?」
「舞台が違うってことさ。一応ダートでも走る馬もたまにいるからね。確認に来ただけさ」
「はぁ」
そういうとまた2人でお辞儀をしている。
では次の場所へ行こう。
次にやって来たのは練馬区大泉学園。
ここの駅から歩いて少し行ったところのビルたちの建物が候補だ。
「レッド、指示を」
「ブルーは探索だ」
「了解した」
いやな予感がする。
ちらりと覗くと戦隊ものコンビだ。
「地球の平和は僕たちが守る」
「悪の好きにはさせない!」
他人の振りをしよう。
泉と一緒に写真を現場と見比べてみる。
「う~ん違うな」
「そうね角度的にはここからだろうから」と泉。
「君たちも巡礼に来たのかい?」
いつの間にか戦隊ものコンビが隣に来ていた。
「何の巡礼ですか」
「ここには撮影所があってね。この街が聖地と言ってもいい。例えばそこは○○が敵と戦っていた場所。そこの下は○○が変身した場所」
「そうなんですか」
「ここはビルの高さが違うから撮影場所じゃない」と突然真面目に言う。
「そう。悪の組織はここから撮影していない」ともう1人も言う。
「ですよね」
「でも絶対ではないから一応確認しにきた」
「そう決して巡礼が目的ではない」
「その割には楽しみまくりだろ」と僕は心の中で思った。
最後に向かったのは六本木。
到着し、撮影場所の候補へ向かう。
当然覚悟はしていた。
前方から2人組が会話をしながら歩いてくる。
「大使館や外資が多いな。これは国家の陰謀だ」
「秘密組織が多そうだな」
「やはり……」と僕は思った。
僕らはスルーして目的地へ。
ここだ。
ここで撮影されたのだ。
角度もこの辺から撮ったのであろう。
「G1は○○の生産馬を買え。今や常識だね」
「1人の命を救うのは、無限の未来を救うこと」
後ろを見ると、競馬コンビと戦隊ものコンビが。
さらに中二病コンビもいつの間にかいる。
「足音を消して歩くのが、クセになっていてね」
「いつの間に」と僕は思った。
全員が撮影地に集まっていた。
今回の探偵たち。
ただの色物ではない!




