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第3章 1話 芸能事務所からの依頼

僕たちは初めての報酬に歓喜していた。


普段飲んでいたうす~いお茶は玉露に代わり、食事はウー〇ーイー〇で有名店の料理を頼むようになった。


その結果、あっという間にお金がなくなった。


「なんで贅沢してたんだよ」と僕が言う。


「そっちだって限定品とか頼んでたじゃない」と泉。


2人でしばらく言い合いになった。


「依頼探そうか?」


「そうね」


2人で依頼を見ていた。



依頼内容 犯人の特定


報奨金 成功報酬のみ100万円


場所 東京都港区の○○ビル 調査拠点になります


注意事項 事件を解決したことのある探偵のみ 経費は負担しません 秘密厳守


「100万だと」と僕が言う。


「でも成功報酬のみだし、事件を解決した探偵のみだとみんなすごそう」と泉。


「でも100万だよ。やろうぜ」


「でも交通費とかも……」


「解決すれば全て問題なし」


「わかった。では申し込んでみるね」


数時間後、探偵俱楽部が受諾し、集合時間が言い渡された。



翌日、2人は目的地であるビルに向かった。


そのビルの看板には、芸能事務所「スターライトギャラクシー」と書かれている。


「芸能事務所か」と僕が言う。


「スターライトギャラクシーって大手の事務所じゃない」と泉。


「知っているのか?」


「若手が多く、イケメンや美少女なんかがたくさん所属しているの」


「詳しいな」


「そんなの常識よ」


受付に行き、依頼人の名前だけを出す。


こちらの素性や要件を名乗らない事と言われていた。


会議室に案内され、受付の1人に案内をしてもらう。


そこには6人の男の人たちがいた。


そこはかとない、雰囲気を(かも)し出している。


間違いない。


この6人は探偵だ。


僕たちも加わり、少し待つ。


すると、ドアが開き1人の男が入ってきた。


「お待たせしたかな。いきなりだが本題に入りたい。まずは依頼内容にも書いたが秘密厳守で頼む」


そういって、その男性は僕ら8人を見回した。


「先日、匿名で1枚の写真が送られてきた」


そう言って写真を見せる。


それは男女が寄り添っている写真であった。


人物はボカシてある。


「あっ」と泉が小さな声をあげる。


写真を見せた男性が泉を見る。


「やはりわかるか」と一言言い、「弊社(へいしゃ)所属の女優名倉かおりに見えるだろう」と言った。


つまり密会写真ということか。


「そしてこの写真とともに一言添えられていた」そういうと男性は一呼吸入れる。


「続きがあるとね」


僕はこの男性に聞いてみた。


「本人はなんて言っているんですか?」


「本人は否定している。似ているだけだと」


「なるほど」


「マネージャーにも聞いたが、本人とは断定出来ないので、送り主を調べるべきだと」


「そうですか」


「ただ君のようにかおりと思う人もいるわけでな」と泉をみながら言う。


「そこで依頼に書いた通り犯人の特定をして欲しい。何かあれば私に連絡をしてくれ。質問はあるか?」


「写真はどのように送られてきたんですか?」と僕が聞いた。


「封筒に入れて送られてきた。消印は港区だ」


「港区って事務所の近くですよね?」と僕が聞く。


「そうだな。とはいえ同じ区と言っても広いからな」


「撮影された場所に心当たりは?」僕の横にいた男が聞く。


「場所はわからない」


「彼女の自宅とよく行く場所は」と別の男が聞いた。


「自宅は個人情報だが仕方がない。○○だ。よく行く場所については、仕事以外では把握していない。プライベートなことだからね」


集まった人たちは互いに視線を交わした。


「質問は以上のようなのでよろしく頼む」


そういうとその男性は去っていった。


会議室には8人の探偵が残った。


「悪を断ち、未来へつなぐ。困った人たちを助けるのが我らの役目。赤き稲妻レッドディテクティブ!」


「平和を乱す者には明日は訪れない。燃え上れ勇気の炎。青の輝きブルーディテクティブ」


「いきなり何を言っているんだこの2人は」と僕は思った。


周りをみると僕と泉以外は平然としている。


まさか僕たちの方がおかしいのか?


そう一瞬でも思ったことに後悔した。


とりあえずこの2人は戦隊ものコンビと呼ぼう。


「このレース僕らの先行逃げ切りだね」


「君らが上がり3ハロン33秒台できても差し切れないね」


「またもや何を言っているんだ。特に2人目」と僕は思った。


「あの……上がりなんちゃらってのは」と僕が聞く。


「君、競馬用語も知らないのかい?上りはゴールから数えて。つまりゴールから手前600メートルを例え33秒台で走っても僕らには追い付けないってことさ」


「あ・ありがとうございます」


この2人は競馬コンビだ。


そして最後の2人を見た。


この2人は特に雰囲気が違う。


なんというか怪しいオーラをまとっている。


まさかランクAかと僕は思った。


「……やっと本気を出せるようだな。輪廻(りんね)のアポカリプスを開く時が来た」


「人間風情が。我の前にひざまずけ!」


「あっ、この人たちただの中二病だ。中二病コンビと呼ぼう」と僕は思った。


そして6人が僕らを見る。


「すいません。僕らそういうのないんで……」


6人が失笑する。


これって台詞がない僕らが悪いの?


「ところでみなさんランクは?」と泉が聞く。


戦隊ものコンビが「B!」


競馬コンビも「B」


中二病コンビが「C」


「中二病コンビCかよ」と僕は思った。


「私たちはCです」と泉。


こうしてお互いが名乗り捜査が始まった。

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