表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おかん転生 食堂から異世界の胃袋、鷲掴みます!  作者: 千魚
1 光の洞穴亭 in 原生林区
41/136

フィーリとあんちゃんの御学友

久々にニページ投稿します!

「はぁ……美味しいです、フィーリ」


 あんちゃんは一口食べるごとに感極まった様子でアタシを見る。ありがたいけど、そんなに言われると無性に恥ずかしくなってきてしまう。危うく、「いいからさっさと食べな!」と怒鳴ってしまうところだった。


「……あ、ありがとよ、持って来れるのはあれこれ、詰めて来たのさ」


 あんちゃんの後ろにはバラクさんとアパーヌタタンさん。そして、長方形の机を挟んだ向かい側には、お客さんが座っている。……ちなみに、アタシは誰もいない長ぁい一辺、妙にご立派なイスの上。吊し上げか、って感じで座らされてる。


 あんちゃんと同門の友人だという客人の男性は、やけに眼光が鋭いヒトだった。正直、こっちを見ないで欲しい。本気で怖い……。

 けれど、彼は空気のような不思議なヒトでもあった。特徴的なイケメンなのに、なぜかふと、意識から外れる瞬間があるのだ。

 彼が喋れば聞こえてくるし、存在をしっかり意識していれば見失わない。なのに、ふと意識をそらすと、なぜかアタシは、彼の存在を忘れてしまう。


 種族すら不明な、銀髪黒眼の青年。アタシ以外にも黒眼のヒトがいるなんて、びっくりだ。人間じゃなく魔族なら、目が黒くても問題ないってことにも驚いた。


「ふむ……心地良いな」


 ヴィシソワーズもどきを飲んだ彼が呟いた。低く、やけに響く声。でも、あんちゃんと違って彼の声には温かみがない。


 机に並んだのは、チーズをのせたオタル牛のハンバーグにマンドレイクの葉のサラダ、ウィリで作ったヴィシソワーズに、十角ジャムパン、水切りヨーグルトのクレームダンジュだ。原生林区特有のマンドレイクや、作るのに時間がかかるヨーグルト、それに十角ジャムは、念のため瓶に入れて持参していた。

 面倒だったけど、喜ぶ顔を見れば「持って来て良かった」としみじみ思う。


 あんちゃんの好物だらけの洋風定食。体調を立て直せるよう、栄養バランスもばっちりだ。

 とはいえ水切りヨーグルトはまだ希少だから、ヤンヤの実のコンポートを添えたクレームダンジュはあんちゃんとお客さんのお膳にだけ、つけている。その他大勢のヒト達のデザートはコンポートの方だ。

 早く強力なヨーグルト菌が見つかるとイイんだけどね。水切りしたヨーグルトとホイップクリームを混ぜるだけだから、できるならこの先クレームダンジュはお手軽スイーツとして常備したい。アタシ、クリームチーズの作り方は知らないからねぇ……。


「……ガンドルヴ。この料理人、俺にくれんか」


 怖いヒトを視界から外し、今後のスイーツの発展に思いを馳せていると、突然、想像だにしなかった言葉が耳に飛び込んで来た。


「……へ?」


「却下!! フィーリはボクのですっ!!」


「ボクの、って…………」


「では時折の派遣で構わん」


「却下です! ジークマグナスのところになんかやったらフィーリが誘拐監禁事件の被害者になってしまいます! フィーリを泣かせたら……ボク、この街どころか国を破壊しますからね?」


「……それは困るな」


 いやいやいやいや!

 困るってレベルじゃなく! あんちゃん、何言ってんだい!? 脅迫!? しかもこのお客さん、見たまんまの危険人物!?

 さすがに……殺人鬼系の方はご遠慮したいよ……。


 ハァ……。あんちゃんとお友達って何の同門なのさ。格闘術?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ