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顔が良すぎるというだけで、異世界に召喚されて生徒会の……マスコットにされてしまった  作者: ユナ


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第12章:嵐の体育授業と「達人」の回避スキル

黒檀の棺桶が登場したあのやたらと大層な一般教養科目の授業が終わり、レンはこれでようやく我が命が救われたのだとばかり思っていた。しかし違った。ライトノベルというジャンルの不条理な運命は、次の授業でも容赦なく彼の名を呼び変えたのだ。次の時間は――「体育訓練および実戦魔法」である。

学院の屋外競技場。レンは白い体操着に身を包んで整列していたが、その「大魔王」のごとき顔はすでに灰のように真っ白になっていた。

「よし、生徒諸君!」

筋肉隆々のケンタウロス族の体育教授が、蹄を地面に力強く打ち鳴らした。

「今日は『スピード魔力ボール』を使って、魔法の回避反射神経をテストする! 魔力ボールに3回当たった者は、グラウンドを50周走ってもらうぞ!」

この競技は、要するに異世界版のバイオレンスな「ドッジボール」であった。ボールは魔力結晶で作られており、標的に向かってまるで矢のような速度で自動追尾して突っ込んでくる。

試合が始まるやいなや、相手チームは即座にレンをターゲットに定めた。彼らにとって、いま噂の的になっているあの「不動明王」を打ち負かすことは、一躍有名になるための千載一遇のチャンスだったのだ。

「あの黒髪の男を狙え! 早くあいつを仕留めるんだ!」

上級生の男子生徒3人が同時に魔力を込め、真っ赤に燃え盛る3つの魔力ボールを、それぞれ異なる3つの方向からレンめがけて空気を切り裂きながら投げつけた。

「レン! 気をつけて!」

クレアが叫び、その手に炎を燃え上がらせて庇おうと飛び出そうとする。

「どいて、私に任せて!」

シルヴィアはすでに短剣を抜いていた。

しかし、3つのボールの速度はあまりにも速すぎた。レンはその時、完全に呆然と立ち尽くしており、脳内にはただ一つの思考しかなかった。

(終わった。あの3つのボールが直撃したら、骨折だけじゃ済まないぞ……!)

恐怖のあまり、地球の現代若者としての生存本能が覚醒する。3つのボールが体に接触するまさにその瞬間、レンは不運にもグラウンドのぬかるんだ泥を踏んでしまった。

ズザァッ!

彼は足を滑らせ、あり得ないような後方45度の傾斜角度で体をのけぞらせた。両手を空中でバタバタと振って支えを探したその姿は、図らずもあの名作映画『マトリックス』の伝説的な弾丸回避のポーズと完全に一致してしまった。

ヒュッ! ヒュッ! ヒュッ!

真っ赤な3つの魔力ボールは、レンの顔、胸、そして足のすぐ紙一重のところをかすめ飛び、そのまま後方へと突き抜けて防護壁に激突し、壁を粉々にひび割れさせた。その後、レンはお尻を地面にドスンと打ち付け、無表情のまま固まった。……魂がどこかへ飛んでいってしまい、腰に激痛が走って目をギュッと細めていただけである。

競技場全体が、風の音さえ聞こえるほどの静寂に包まれた。

パッシブスキル「神秘のオーラ」が、300%の限界突破でオーバードライブする。

全教授と生徒たちの目には、レンの今の「足を滑らせて無様に転んだ姿」が、このように変換されていた。

『――神級の達人による、究極の回避歩法だ……! 彼は見ることもせず、防御魔力を展開することすらせず、ただスタイリッシュに体を傾けただけで、あの猛烈な3つの攻撃を虚無へと帰した! その後のあの目を細めた一瞥……あれは敵に対する究極の蔑みに違いない!』

「神様仏様、マトリックス歩法だ……!」と一人の生徒が絶叫した。

「手すら使わなかったぞ! カッコよすぎる!」

日傘の陰に座って観戦していた吸血鬼の少女リリスでさえも、思わず勢いよく立ち上がり、羽扇子をポロリと地面に落とした。その紫色の瞳が爛々と輝く。

(あのしなやかな身体……あの天才的な反射神経……。あの男、やはり極上の逸品だわ! もう彼の血を味わいたい衝動を抑えきれない……!)

リリスはルールなどお構いなしに、即座にグラウンドへと飛び込んだ。両手を広げてレンの前に立ちはだかり、相手チームに向けて鋭い犬歯を剥き出しにしながら咆哮した。

「どこのどいつが、そんな安っぽい魔法で、私の男の『ひまわり勝負服』を汚そうとしたのかしら!? この本王女の屍を越えてからにしなさい!」

「誰があなたの男よ、この生臭いコウモリ女が……!」

クレアもすかさず駆けつけ、嫉妬に狂ったかのようにその身に火属性の炎を爆発させた。

シルヴィアとルミナリアも迅速に合流し、レンを取り囲むようにして気高き防壁を形成した。再び彼に向かってボールを投げようとする者がいれば、誰であろうと皆殺しにせんばかりの勢いだ。

レンは地面にペタンと座り込んだまま、ジンジンと痛むお尻を両手で押さえ、自分のせいで危うく魔法で競技場ごと更地にしそうな勢いの4人の美少女たちを見上げていた。彼は体育着のズボンの裾から、陽の光を浴びてチラリとのぞいているお気に入りの「ひまわり柄のトランクス」をそっと見下ろし、心の中で血の涙を流した。

(俺はただバナナの皮に滑ったみたいに転んだだけなのに……。腰が折れそうなんだ、誰かお願いだから保健室に連れて行ってくれ、もう喧嘩はやめてくれぇぇ!!)


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