第2話 『カクレンボ、開始』
教室を後にした俺たちは走り去った。
茜「ね、ねえ、この後どこに行くつもりなの?」
走っていた俺たちは歩き始め、どうするかゆっくり考えることにした。
快兎「あぁ。どうするか…。」
そこにいた4人全員が考え込んでいた。
洸「その鬼ってのがどこからスタートするのかも重要だが…。探すか?」
茜「いやいや!!結構です!!」
白「でも、知っとかないとこの後の行動が考えれないわね…。」
鬼がどこから来るのか、はたまた突然現れるのか…。
それは誰にも解らなかった。
快兎「とにかくだ、どこからでも対応できるようにするならよ、3階の階段近くだな。」
茜「え?どうして?」
茜がそう言うと、すぐに答えた。
白「なるほど、2階から来たら見えるし、4階から来たら音でわかる。ってこと?」
白が快兎の伝えたかったことを説明した。
快兎「その通り!」
洸「まてまて。2階からはともかく、4階からの音ってのは判断が難しいぞ?ほかの生徒かも知れないしな。」
洸が気づいた欠点を説明した。
それを説明したとたん快兎は「うっ!!」と、言わんばかりの顔をしていた。
白「そうね。もし3階スタートなら私たちが危険だしね…。この作戦は危険と隣り合わせよ。」
茜「え?!それはごめんだわ!!」
洸「まあまあ、落ち着けよ。とにかく、この近くに教室が何個かあるんだ、交互に見張りを変えて隠れようか。」
洸のその提案に全員が賛同した。
洸は快兎と、茜は白と、組むこととなった。
――――――グラウンド <蒼・焦吉SIDE>――――――
一方同じ頃、蒼と焦吉は…。
焦吉「よいっしょっと!!」
蒼「おいおい、危ないぞ。」
焦吉「大丈夫、大丈夫!」
焦吉は木の上に登ろうとしていた。
そして、それを蒼は「やれやれ」と、言わんばかりに下から見ていた。
焦吉「よし!蒼も登ってこいよ!」
蒼「お前なぁ、ここで見つかったらシャレにならないぞ。」
焦吉「大丈夫だって!」
何を根拠にそう言っているのか蒼は解らなかった。
だが、それは登ればすぐに理解できた。
蒼「よいっしょっと。」
焦吉「ほらな!」
蒼「…!」
ここからグラウンド全体と校舎もみえる見える。
さらに、外からだとここは見えにくいことは蒼も焦吉は確認済みだった。
蒼「なるほどな…。ここはいいな。」
焦吉「だろう!!」
蒼は驚いた表情をし、焦吉は目を輝かせながら辺りを見渡している。
焦吉の目には、グラウンドに出ている生徒が数人見えている。
蒼はずっと校舎の方を見つめている。
焦吉「なんか、探偵みたいだなっ!」
蒼「だな。ここいいな、校舎のほとんどが見える。」
焦吉「お前は目がいいからな、校舎の見張り頼むぞ。おれはグラウンド見とくは。」
そう、蒼の視力は4.0もある。
まるで化け物だ。と焦吉は思うが、焦吉自体も視力2.0もある。
もう十分だろってくらいに、この2人は視力がいい。
今回、この2人のここでの見張りは最適任者だった。
――――――ピロン。
蒼「…まじか。」
焦吉「あー、そうそう。音は消してバイブレーションにしとけよ?聞こえちまったら見つかりやすくなるからな。で、なんだ?」
蒼「あー、わかった。んで、これを見てくれ。」
蒼は携帯画面を焦吉に見せた。
そこには…。
『10分後 オニ解放』
そう、『ですげえむ』のグループに送られてきていた。
焦吉「おいおい、あと少しじゃねぇか。授業と授業の間の10分休憩と同じ時間だぞ。」
蒼「すごい秀逸な例えだな…。ま、そう考えるとゲームスタートまでもうすぐだな。」
焦吉「あぁ。緊張してきたな…。」
蒼と焦吉は、引き続き木の上で全体の把握をすることにした。
――――――校舎3F廊下 <洸・快兎・白・茜SIDE>――――――
オニの解放まで残り僅か。
校舎内の4人はさっきの準備に取り掛かっていた。
洸「よし、まずは俺と快兎が見張りをするよ。危険だと、鬼が近いと判断したら携帯の個人メールで白に送るよ。」
白「うん。わかったわ。」
快兎「その場合はすぐに俺たちは逃げる、2人は隠れていてくれ。」
茜「もし、私たちのほうに探しに来たら…。」
洸「作戦通り頼む。」
白「任せておいて。」
その会話を最後に白たちは教室に隠れ、洸たちは階段近くに待機した。
・・・・・・・。
快兎「な、なあ洸。」
洸「なんだ?」
快兎が唐突に問いかけた。
快兎「なんでこうなっちまったんだろうな…。」
快兎は、そう問う。
洸「さぁな。俺だってわからないよ。」
快兎「ま!退屈ではなくなったけどな!!」
快兎は元気にそう振る舞った。
ただ、洸の中では…。「(もしかしたら先生見たくなるかもしれない。)」
きっと快兎もこう思ってんだろうなと、考えていた。
だが、その考えもたった今の通知にその考えは飛んで行った。
――――――ピロン。
快兎「!?」
ゆっくりと洸と快兎は携帯を開いた。
洸「…時間切れ…。始まるぞ。快兎、バイブレーションにしとけよ。」
快兎「お、おう!」
一通の『ですげえむ』のグループに送られて来たメッセージ。
それを合図に校内にサイレンが鳴り響いた。
『オニ解放 カクレンボ、開始』
――――――校内 <他の生徒SIDE>――――――
その瞬間、他の生徒たちも携帯を一斉に開き既読した。
男子生徒A「お、おいおい!始まっちまったぞ!!」
女子生徒A「ど、どうするのよ!まだ隠れてないわよ!?」
女子生徒B「そうよ!早く隠れないと!!」
とある階の生徒たちが半パニックになっていた。
そこで、一人の男が話し始めた。
???「まあまあ。落ち着きなよー。とにかく見つからないようにするべきだよ。冷静さを失った人間は…あの教師見たくなっちゃうかもよ…。」
その男は、ニタッと笑っていた。
その長い黒髪をなびかせ、首元にチョーカーを付けており、ピアスもあけている。
その男は、他の生徒を引き連れて移動した。
???「さてと、みんな。このゲーム生き残ろうね。ふふ。」
その男は、またもやニタッと笑みを浮かべていた。
第2話 『カクレンボ、開始』(完)




