バトルロワイヤル9
オートセーブか。
拠点を持つのも、悪くない。
そう思いかけた時────。
ドンドンドンと、力強く壁を叩く音が耳に入る。
すぐに隣に乗り込むことも考えたが、暫くそのまま無視を続けた。
一時間後。
日は暮れ月が見えてきているのに、隣からの音は止まなかった。
痺れを切らし、ベッドから飛び起きる。
「バンバンバンッ飽きもせず、騒音を出し続けて何がしたいだ。コラァッ!」
音のする壁を殴りつける。
壁を貫通する衝撃は分散し、壁に大きなヒビを入れた。
それと同時に音が止んだ。
「これでようやく静かになった」
マキナは力が抜け、ゆっくりとベッドに腰を下ろす。
ここで、一つの疑問が生まれる。
現実に近すぎる感覚だからこそ忘れかけていた。
アパートのように音まで漏れるように精密に作られているのだろうか。
所詮データ、0と1から始まった世界ではある。
だが、ゲームを作るうえでは、動機づけが必要。
プレイヤーが遊ぶ上でのストレスは極限まで排除しなければならないはず。
今の壁が殴られる音、これが意味がないただのリアルを追求した結果だとするなら、存在価値がないクリエイターがいるという事になる。
だが、逆にこれに意味があるものだとすれば。
「あれ、そもそもここの隣に部屋なんて────」




