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バトルロワイヤル5
「あー、だる」
ひとつ課題があった。
この宿のシステムを利用するには、最低でも10万は必要。
今の手持ちは3万後半。
流石に足りない。
ステータス上昇が魅力的であるには変わりない。
わざわざ、部屋を借りてダラダラしてもしょうがない。
そんな事するなら、このゲームから出ればいい。
自分の部屋でダラダラする方が余程、体と精神的に良い。
このゲームにおいて、私が重視するべきは
──────────強さだけだ。
「あー! あの時の!」
「あぁん?」
不機嫌そうな声を漏らしながら、声の方を振り返る。
そこに立っていたのは、見た事がある顔ではあった。
だが、
「誰」
見た事はあったが、名前が思い出せなかった。
「ユア!ユーア!」
「you are? マキナ」
「英語じゃないよー!」
「じゃあ、何さ」
「なまえ! 名前がユア!」
「あー、ユアさんか」
思い出した。
初めて負けた相手。
負けた衝撃が強く、名前なんて忘れてしまっていた。
だが、言われてようやく思い出した。
「知ってるよ! あんな、惨たらしいやり方を見たら、ウチは嫌でも忘れれないよー」




