38/49
無慈悲な本性8
筋肉が露出し、個性と言うものが欠如した顔が晒される。
「鏡見る?」
「い、いやだ」
マキはその言葉を聞かず、スマホのカメラで女子の顔を見せる。
カメラに写る血だらけの醜い顔。
誰もがその皮の下にあるべき姿であるにも関わらず、見るものはほんのひと握りの人。
それを今目の当たりにする。
すると、女子の腹の奥から甲高い鳴き声が響き渡る。
「うるさ」
そう言いながら、グニグニと、筋肉の顔をスマホで押す。
「良かったね。こんな姿、滅多にお目にかかれないよ?」
「ころひへころひへ!ころひへ!」
唇、頬が無いせいで上手く言葉が発せない女子。
だが、その言葉は、マキに伝わっていた。
「嫌だよ。死なせない。そんな簡単にはね?」
無慈悲。
女子達が虐めていたのは、ただの女子では無い。
核爆弾、それと変わらない程の残忍な人の形をした何かだった。
数時間後、教室には、壁に全裸で貼り付けられた肌の無い少女の遺体があった。
死亡者二名。
重傷者二名うち一名は、発見後二時間後に死亡。




