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制御5
私の机の中に画鋲やカッターナイフの歯が張り巡らされていた。
だが、別に剥がせばどうということは無かった。
さらに次の日は、上履きに落書き。
さらに次の日は、体操服が切り刻まれた。
だが、直接的な害はなかった。
1週間後、痺れを切らしたのか。
女子トイレの個室から出ると、クラスの女子6人に囲まれていた。
「あのさ、最近空気悪くない?」
「いや、てかさ。正直、マキいい加減来るのやめてくんない? 存在そのものが空気悪くする」
「私が空気悪くするなら、あなたは逆にそれを良くすればいい」
「ウッザ! これ何かわかるよね?」
そう言いながら、見せられたのは、姉に作ってもらった手作りのビーズのクマのキーホルダー。
いつも、バックの中に入れていた。
あまり出す機会はなかった。
だが、唯一見せたことがある。
それが、クラスで宝物の発表。
その時、クラスで見せた。
覚えられていた。
「返して」
「嫌よ。あなたが、ずっと懲りずに学校に来続けるから少し痛い目を見てもらうわ」
「返せっ!」
マキは拳を握り、踏み出す。
だが、多勢に無勢。
すぐに取り押さえられた。
「別にいらないし、返すわよ。でーもぉー」
「何さ」
「私の奴隷ね」




