最後の会話
馬車の窓から見覚えのある街が見えてきたこの先を抜けたらヨウ子婆さんの家だそれでもなんて声をかければいいかわからない「話す内容決まったかしら?」「いや、まだでもとりあえず会いたいかな」「緊張しなくてもいいわきっとあなたの気持ち伝わるから」馬車が減速しているのを感じるヨウ子婆さんの家はもう目と鼻の先にあった「頑張って下さい」「してもらった事の感謝をお前の言葉で言えばいい」「ここまで来て逃げんなよ」ナリア、クライヴ、ザハークに背中を押され俺は馬車を降りる家に入ると中にはガシオとオリスがいた「ただいま」「おかえりなさいえっとイリセリアさんから聞いているんでしょ?僕はもうお別れ済んだから次は真司の番だよ」「俺も少し話したぜもう限界近い急げ」「ありがとう行ってくる」俺はヨウ子婆さんの部屋に向かう。
「おかえり真司アンタを信じて待ってよかった」弱々しくヨウ子婆さんがそう言った「ごめん遅れてトラブルが起きちゃってその対処に手間取ったでも帰ってこれてよかった」「私も何事もなくてよかった本当にさ安心した」「この世界に来て最初に拾ってもらえて嬉しかったよそれだけじゃない冒険者になれたのも特にヨウ子婆さんが助けてくれただからありがとう」「冒険者になったと言ってもまだまだこれからさでもアンタの役に立てて良かった所で」としばらく沈黙して再び「元の世界でどんな辛いことがあったのか教えてはくれないかい?私の特殊能力のせいで気になってしまうんだ」そうかヨウ子婆さんには人の心を色で判別したりできるんだった俺の心の傷を晒すのは正直嫌だしかしどうしてもと言うなら話す事にした「俺は目の前で母さんを強盗に殺されたんだそのせいで兄弟バラバラになってそれからも色々あった」「大変だったねでもアンタの話を聞いてあげられて良かった」「そんなに面白い話じゃないよ」俺は暗くならないように笑う「どうしても最後にアンタの力になりたくてさでも話を聞くだけしかできないけど」少し間が空いたそして「アンタ元の世界が嫌いかい?」なんて答えればいいか分からないが正直に言ってみる「うん、俺は俺の幸せを突然奪ったあの世界が嫌いでも俺は一人だったから諦めただけで本当は全部壊れてしまえばいいと願ったよ、本当に悔しいよ」俺は諦念混じりの本音を言った「一人で何も出来ないのは誰だって私だってそうさでもこの世界に来てアンタは色んな人と交流して来てるそれはいつかアンタを救ってくれるだからこの世界で少し頑張って見たらどうだい?」ヨウ子婆さんがそう言った俺は「わかった少しだけ頑張って見るよありがとう」と答えた「それじゃあ本当にお別れさアンタ達が元気で楽しい毎日を送れますようにそれじゃあおやすみ」そう言ってヨウ子婆さんが目を閉じた「おやすみヨウ子婆さん」しっかりお別れを伝える事が出来た




