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フラグ

エルミナが使用人になり一ヶ月と少しが経ち4月になった。

流石に一ヶ月となるとエルミナも使用人と仕事に慣れてきてエルミナの仕事の練度の高さには目を見張る物がある。

因みにエルミナは俺専属の使用人なので俺の世話を中心的にしているが屋敷の家事の方も怠っていない。それに何故か戦闘訓練までしているのだ。

エルミナは何を目指しているか良く分からないが一生懸命にやっているので言うに言えない。


また、俺はこの一ヶ月はいつも通りに訓練や冒険者の依頼、日本食の再現などをしていた。

最近の訓練でなオーラや仙術の練度、身体能力を高める事ぐらいしか成果が出ていない。まぁ、それだけでも十分強くなれているのだがなまじ今までが結構なスピードで新しいスキルなどを覚える事が出来た為、余り実感がないのだ。

また、日本食の再現では大きな進歩があった。

遂に米が見つかったのだ。

冒険者の依頼で偶には他の町や村に行くのも良いかもと思いガネシャ村というと村の近くに現れた強い魔物を倒して欲しいと言う依頼(Bランクくらいの依頼)を受けてガネシャ村に向かって魔物を倒したのでその報告に行くとお礼として宴が開かれたのだが、なんとそこで米が出て来たのだ。

そして米について聞いて見るとその村の特産品らしいが町の人は食べ方が分からないらしく売れてないらし買ったので俺が毎月米を買う契約をしたのでこれから毎日米が食べられる様になる。

実際に家族や使用人に食べさせてみると大好評でこれからも料理に出して欲しいと言われたので料理長に米の炊き方や米を使った料理を幾つか教えた。


そして今俺はというと魔物から逃げていた。

別に勝てない訳ではない。というか俺なら結構簡単に勝てると思う。ただ、生理的にその魔物を受け付けないのだ。

その魔物は黒光りきてカサカサと移動するあの生物だ。しかもその生物の大きさが人間サイズなのだ。俺はついそれを見た瞬間にダッシュで逃げ出していた。もう気持ちの悪さに逃げ出さずに居られなかった。それに、その魔物の足は相当速いのでなかなか逃げられない。

オーラや魔力を纏えば一応撒く事は出来るのだが何か負けた気がするので使わない。

まぁ、逃げてる時点で負けているとも取らなくもないが···。とにかく、今俺はこの魔物をどう対処するか逃げながら考えた。


結果として答えは簡単に出た。

この世界は剣と魔法の世界だ。つまり前世と違って魔法があるのだ。単純な事だがあの黒光りする生物を見た瞬間、そんな事は頭から完全に抜けていた。そしてその考えに至った俺はその魔物を氷漬けにしたのだがこれが失敗だった。

あの生物の氷のオブジェが出来てしまったのだ。

こんな事なら多少魔力を多く使い過ぎても重力魔法で潰せば良かった。いや、それはそれで駄目か。目の前でゴキ○リが潰れる所など見たくない。

まぁ、直接斬ったり殴ったりした訳ではないので良しとしよう。

それにここに来た目的のオーガの集落の殲滅は終わっているのでそのまま王都に帰った。


_____


「レイラさん、依頼完了しました」


冒険者ギルドに帰った俺はまず依頼完了の報告をした。


「相変わらず早いわね。まぁ、このくらいの依頼はアルク君には簡単だったかな?」


「はい、依頼は問題なかったんですけどその後に出会った魔物に逃げていて時間が掛かりました」


「えっ?アルク君が逃げる程の魔物が魔の森に居たの?大変じゃない!」


俺が逃げる程強い魔物と思ったレイラさんは声を荒げる。


「いえ、その、強さの問題ではなかったですし、一応倒して来ました」


「ん?強くないけど逃げるって一体どういう魔物だったの?」


「聴きたいんですか?」


「まぁ、興味はあるわ」


「分かりました。その魔物は人間サイズで黒光りしてカサカサと音を「ごめん、もういいわ」···ですよね」


「確かにその魔物は人なら大抵逃げるわね」


「はい、生理的に受け付けませんでした。ていうかあんな魔物居たんですね。初めて見ました」


「まぁ、動物や虫が魔物化した生物は結構いるからその一種でしょうね」


「もう二度と会いたくないです」


「はい、これでギルドカードの手続きは終わりよ。これからも頑張ってね」


「はい、いつもありがとうございます」


そう言って俺は受付を離れる。


「おっ、アルク、どうしたんだ?何かアルクが魔物から逃げたって聞こえた冒険者がいてその話でもちきりだぜ」


俺もレイラさんの話を聞いて居たのかバークがそう言って来た。



「バークさん、お久しぶりです。実はあの黒光りしてカサカサ動く生物の人間サイズに出会ってしまったんですよ」


「あ〜、それは確かに逃げるな。俺も会いたくねーわ」


やはりバークさんも賛同してくれた。

うん、やはりあれは人類の敵だな。

周りを良く見ると食欲が失せた人や女の冒険者の中に顔を青くしている人がいる。

何か悪い事をしてしまった気がする。


「俺ももう二度と会いたくないです。それにあの魔物はなかなか速くて身体は硬くそうで魔法にもある程度耐性がある様だったので多分Cランク以下だと討伐は難しいですね」


良く考えるとなかなか強いな。あの魔物。


「まじか、面倒な魔物だな」


「もしかしたら、もっと居るかも知れませんね。

一匹いたら百匹は居るとも言われめている生物ですから」


自分で言ったのになんだが、もし、あの魔物がそれだけ居るとしたら考えるだけでゾッとする。


「おい、それって大丈夫なのか?それが本当ならまずいんじゃ···」


「流石にそんなに沢山の生物が一気に魔物化するとは思えませんし大丈夫じゃないですか?」


「それもそうか。そんなに一気に魔物化したら魔の森が大変な事になるしな」


「そうですね、まぁ、大量発生しても俺達が討伐したら良いだけですし」


あれ、これってフラグじゃね?

一瞬そんな考えが頭を過ぎったが気にしないことにする。


それからバークさんと暫く話をして俺は屋敷の帰った。

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