世界の外側にいる人ー最後の観測者ー
世界の外側から、新しい少年が現れた。
名前も、役割も、未来も決まっていない。
そんな彼が、カイトたちの前に現れた理由とは・・・・。
最後に開かれた、一冊のノート。
そこに書かれていたのは...
「次の主人を決めてください」
という言葉だった。
「僕だよ。」
声がした。
・・・・・。
そこには・・・。
誰もいない。
カイトたちは...周りを見渡した。
「どこにいるの?」
ハナが聞く。
空に小さな光が現れた。
光は、少しずつ人の形になっていく。
一人の少年が現れた。
年齢は、カイトたちと同じくらい。
・・・・・。
その姿は、少し透けていた。
「やっと、見つけてくれたね。」
カイトが聞く。
「君は...誰?」
少年は、笑った。
「名前は、まだないよ。」
「名前がない?」
「うん。」
レンが首をかしげる。
「じゃあ、なんて呼べばいいの?」
少年は、少し考えてから答えた。
「好きな名前をつけていいよ。」
ユナが驚く。
「自分の名前を、私たちが決めるの?」
「そう。」
少年は、うなずいた。
「僕は、世界の外側にいるから。」
その言葉に、カイが反応した。
「世界の外側......?
少年は、カイを見る。
「君は、世界の中から僕を見ている。」
「......。」
「僕は、ずっと世界の外から君たちを見ていた。」
カイが聞く。
「じゃあ、君が次の観測者?」
少年は、首を横に振った。
「違う。」
・・・・・。
空に浮かぶ文字を指さした。
「観測者」
「創造者」
「参加者」
みっつの言葉が現れる。
「僕は、そのどれもない。」
カイトが聞く。
「じゃあ、何なの?」
少年は、少し笑った。
「まだ...決まっていない存在。」
・・・・・。
その瞬間・・・。
ソラが、息をのんだ。
「......そんな存在が、本当にいるの?」
少年は、ソラを見る。
「いたよ。」
「いつから?」
「この物語が、始まる前から。」
その言葉に、全員が黙った。
カイトは、少年を見る。
「じゃあ、僕たちが今まで見てきた世界も......」
「うん。」
少年が答える。
「僕は...ずっと見ていた。」
少年の後ろに大きな画面が現れた。
・・・・・。
こでまでの物語が映っている。
最初の世界。
二つの未来。
カイ。
ソラ。
未来のカイト。
まだ名前のない世界。
すべてが、一つにつながっていた。
カイトが、画面を見つめる。
「......全部、知っていたの?」
少年は、首を横に振った。
「全部じゃない。」
「え?」
「僕にも、分からないことがある。」
少年は、カイトに近づいた。
「君たちに会いたかった・・・。」
「どうして?」
少年は、静かに答える。
「君たちは、選択肢にない未来を作ったから。」
カイトは、少し考えた...。
「じゃあ…君も一緒に作ればいい。」
少年が、驚いた顔をする。
「僕も?」
「うん。」
カイトは、笑った。
「まだ名前もないんだから、これから決めればいい。」
・・・・・。
世界が、大きく揺れた。
「新しい参加者を確認」
「名前:未定」
「役割:未定」
「未来:未定」
・・・・・。
最後に...。
「選択権:あり」
カイが、小さく笑った。
「......また、選択肢が増えたね。」
少年の前に、一冊のノートが現れた。
表紙には、こう書かれていた。
「まだ、存在しない未来」
少年が、ゆっくりページを開く。
そこには...一行だけ書かれていた。
「次の主人公を決めてください」
カイトたちは、顔を見合わせた。
「......主人公?」
ノートの次のページがゆっくり開いていく。
そこには・・・。
まだ誰も知らない名前が、書かれ始めていた。
世界の外側から、名前のない少年が現れました。
彼は、観測者でも創造者でもない。
まだ、決まっていない存在。
カイトたちが作ってきた未来をずっと見ていたようです。
最後に現れた、「次の主人公を決めてください」
という言葉。
いったい、誰が主人公になるのでしょうか?
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。




