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新世界ラブコメディ  作者: suu369


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3/41

恋は判定保留ー君と一緒にいたい

「恋」って、なんだろう?


AIが何でも教えてくれる世界なのに、

二人の心だけは、答えを出してくれない。


カイトとハナは、少しずつお互いの気持ちを知っていく。


そして、


二人の前に、また新しい謎が現れる。

ーー「名称:恋」


「…………」

「…………」



僕とハナは、しばらく何も言えなかった。


海の音だけが聞こえている。


「……ねえ、カイト」

「うん」

「これって、どういう意味?」

「僕に聞かれても……」


ハナが端末を指でつつく。


「AIに聞いてみよう」

「それが一番早いか」


僕は、端末を操作した。


「恋とは何ですか?」


すぐに返事が表示された。


ーー「一般的な定義を検査しています。」


少し待つ。


ーー「該当する情報が見つかりません」

「……え?」

「また?」


ハナが目を丸くする。


「この世界、恋のこと知らないの?」

「たぶん……」

「じゃあ、さっきの「恋」って表示は何だったの?」

「それが分からないんだよ」


二人で端末を見つめる。


すると、突然ーー


画面に新しい質問が出てきた。


ーー「質問」

ーー「あなたは、その人と一緒にいたいですか?」

「…………」


僕は、ハナを見る。

ハナも僕を見る。


「……どうする?」

「どうするって?」

「答えるの」

「カイトが先に答えてよ」

「なんで僕?」

「男の子だから」

「それ、理由になってないよ」

「じゃあ……じゃんけん」

「なんで恋の質問をじゃんけんで決めるんだよ」

「いいじゃん」

「よくないよ」


僕たちは、顔を見合わせてーー


同時に笑った。


こんなに笑ったのは、いつ以来だろう。

しばらくして、ハナが静かに言った。


「……私は」

「うん?」

「もう少し、カイトと一緒にいたい。


胸がドクンと鳴った。


「……僕も」

「ほんと?」

「うん」


ハナは、嬉しそうに笑った。


すると、端末が震えた。


ーー「回答を確認」

ーー「感情データを更新します。」


僕は、画面を見る。


そして、思わず声を出した。


「……また増えた」

「何が?」


ハナが画面をのぞき込む。


そこにはーー


ーー「恋:判定保留」

ーー「信頼:上昇」

ーー「興味:上昇」

ーー「未知の感情:増加」


「未知の感情って……」


ハナが苦笑する。


「私たち、AIより分からないことだらけだね」

「……そうかもしれない」


僕は、海を見る。


青い空。

白い雲。

自由な世界。

何でもできる未来。


それなのにーー


僕たちは、自分の心ひとつ理解できていない。


「ねえ、カイト」

「なに?」

「明日も会える?」

「……もちろん」


その言葉を聞いた瞬間。


端末の画面が、一瞬だけ真っ黒になった。


そしてーー


誰にも操作されていないはずなのに、

一行だけ文字が浮かび上がった。


ーー「二人の接触を確認」

ーー「計画を開始します」

「……え?」


僕たちは、同時に画面を見つめた。


でも、次の瞬間には、

その文字は消えていた。


まるでーー


最初から、何もなかったかのように。

カイトとハナは、まだ自分たちの気持ちを

「恋」とは言い切れません。


でも、「もう少し一緒にいたい」


そんな気持ちは、確かに二人の中に生まれています。


最後に現れた。


「二人の接触を確認」

「計画を開始します」


という謎のメッセージ。


いったい誰が、何のために二人を見ているのでしょうか?


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

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