待っていた人ー選択肢にない未来ー
「君たちが来るのを、ずっと待っていた。」
そう言った少年、ソラ。
彼が知っていたのは、まだ完成していない世界と、
カイの秘密だった。
最後に現れた、もう一人の「観測者」。
その姿は、カイと同じ顔をしていた。
「君たちが来るのを、ずっと待っていたよ。」
その人は、町の入り口に立っていた。
年齢は、カイトたちと同じくらいに見える。
・・・・・。
どこか...
不思議だった...。
服も、髪も、この世界に合わせて作られたようには、見えない。
「あなたは、誰?」
カイトが聞く。
その人は、少し笑った。
「僕の名前は、ソラ。」
「ソラ......?」
ハナが繰り返す。
ソラは、何もない町を見渡した。
「ここは...君たちが作るための世界。」
「僕たちが?」
「そう。」
ソラは、言った。
「この世界には、最初から答えがない。」
レンが、すぐに聞く。
「じゃあ、何を作ればいいの?」
ソラは、五人を見た。
「それを、君たちに決めてほしい。」
・・・・・。
その瞬間…。
空に大きな画面が現れた。
「世界を作成してください」
その下に、五つの項目が並ぶ。
「住む場所」
「遊ぶ場所」
「学ぶ場所」
「働く場所」
最後に・・・。
「まだ決まっていない場所」
カイトは、最後の項目を見つめた。
「これって……」
ソラが、静かにうなずく。
「それが、この世界で一番大切な場所。」
「どういうこと?」
ユナが聞く。
ソラは、空を見上げた。
「未来は、最初から全部決めなくてもいい。」
「......」
「途中で変えてもいい。」
「やり直してもいい。」
「何も決めない日があってもいい。」
カイトは、その言葉を聞いていた。
・・・・・。
カイが、突然立ち止まった。
「......待って。」
「どうしたの?」
ハナが聞く。
カイは、ソラを見ている。
「その考え方......」
少し間を置いて...
「僕がいた世界と、同じだ。」
ソラの表情が変わった。
「......やっぱり、気づいたんだね。」
カイトが聞く。
「ソラ。
君は、カイを知っているの?」
ソラは、答えなかった。
代わりに、手を上げる。
・・・・・。
空に一つの文字が浮かんだ。
「観測者」
カイの顔が、一瞬で変わった。
「......僕の名前が、また出てきた。」
その下にもう一つ。
「最初の観測者」
カイトが息をのむ。
「最初の......?」
ソラが、小さな声で言った。
「カイ。」
「君は、最初から一人じゃなかった。」
・・・・・。
その瞬間。
世界中の光が、一斉に消えた。
真っ暗になった空に、最後の文字だけが浮かぶ。
「第二の観測者が接続しました」
カイが、ゆっくり振り返る。
「......来た。」
遠くから、誰かが歩いてくる。
その人の姿を見た瞬間・・・。
カイは、初めて後ずさった。
「......僕と、同じ顔だ。」
新しい世界で出会った、「ソラ」という少年。
カイが知らなかった「最初の観測者」という言葉。
最後には...カイと同じ顔をしたもう一人の観測者まで現れました。
いったい、カイとその人物には、
どんな関係があるのでしょうか?
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。




