物語を読むあなたへー世界の境界線ー
「この物語を読むあなたへ」
その言葉から、世界の外側とのつながりが生まれ始めた。
新しい参加者が現れる。
世界は、少しずつ広がり、完成度は99%へ。
残された最後の1%とはーー。
「この物語を読むあなたへ」
その文字を、カイトたちは、じっと見つめていた。
「...誰に向けて書かれてるんだろう?」
ハナがつぶやく。
レンが周りを見る。
「この世界には、僕たち以外にも人がいるよね」
ユナがうなずく。
「でも、
この文章は、その人たちに向けたものじゃない気がする」
カイは、黙ってページを見ていた。
「その通りだよ」
「え?」
「これは、この世界の外にいる人へ向けた言葉」
カイトは、ノートを見つめる。
「世界の外...」
・・・・・。
その瞬間。
ノートのページが、また一枚めくれた。
そこには・・・。
「観測者を確認」
と書かれていた。
「観測者......?」
カイの顔が変わる。
「僕のことじゃない」
カイトが聞く。
「じゃあ、誰?」
カイは、ゆっくり首を横に振った。
「わからない」
・・・・・。
空に、一つの小さな光が現れた。
光は、ゆっくりこちらへ近づいてくる。
人の形になった。
その人物は、僕たちの前に立っている。
「こんにちは」
穏やかな声。
「ずっと、見ていました」
カイトは、驚いた。
「誰?」
その人物は、少し笑った。
「私は、この世界を作った人ではありません」
「この世界を見つけた人です」
カイが聞く。
「世界を......見つけた?」
「そう」
その人物は、ノートを指差した。
「この世界は、誰か一人が作ったものじゃない」
「選んだ人、遊んだ人、迷った人・・・」
一度、言葉を止める。
「物語を呼んだ人」
カイトは、思わずノートを見る。
・・・・・。
新しい文字が浮かび上がった。
「参加者ーー10001」
「一人、増えた?」
ハナが驚く。
「この世界には、今、そんなに人が......」
カイトは、空を見上げた。
・・・・・。
気づく。
数字の最後に、小さな文字がついている。
「参加者ーー10001」
「世界の外側から接続」
「......世界の外から?」
・・・・・。
その瞬間。
カイトの目の前に、小さな画面が現れた。
一つの質問が表示されていた。
「あなたなら・・・
この世界で何をしてみたい?」
選択肢は・・・ない。
正解も・・・ない。
ただ・・・・・。
白い入力欄だけがある。
カイトは...しばらく考えた。
・・・・・
笑った。
「また、選択肢がないんだ」
カイも笑う。
「それが...この世界らしいね」
カイトは、画面に文字を入力する。
「みんなが、自分の好きなことを見つけられる世界にしたい」
・・・・・。
世界中に、光が広がった。
一人。
また一人。
それぞれの場所で、人々が何かを始めていく。
絵を描く人。
音楽を作る人。
知らない道を歩く人。
誰かと話す人。
何もせず、空を眺める人。
その一つ一つが、新しい未来になっていく。
ノートの最後のページに新しい文字が浮かんだ。
「世界の完成度ーー99%」
「......あと1%」
レンが言う。
「最後の1%は、何なんだろう?」
カイが答える。
「たぶん」
空から声がした。
「まだ、誰にも分からないよ」
全員が空を見る。
新しい扉が浮かんでいた。
扉には、たった一文字。
「?」
カイトは、笑った。
「じゃあ、行ってみよう」
ハナも笑う。
「うん」
五人は、新しい扉へ歩き出した。
ノートの一番最後に、小さな一文が現れた。
「最後の1%は、あなたが決める。」
・・・・・。
扉が開いた。
世界の外側から、新しい参加者がやってきました。
世界の完成度は、99%に・・・。
最後に現れた「?」の扉。
その先にある最後の1%は、いったい何なのでしょうか?
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。




