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転職システム〜冤罪で全てを失った俺、職業を変えるたびに最強になる〜  作者: non


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第13話 強化される力と、次の標的



「……執行者、か」


黒瀬悠真は、事務所の椅子に腰を下ろしながら呟いた。


あの戦いから数時間。


体にダメージはない。


だが――


(確実に、レベルが違ったな)


相手は本気じゃなかった。


それでも、圧倒的だった。


「……いい経験だ」


小さく笑う。


負けてはいない。


だが、勝ってもいない。


つまり――


(まだ足りない)


スマホを開く。


《ステータス更新》


・資産運用者 Lv5

・情報解析者 Lv3

・システム監視者 Lv2

・組織運営者 Lv2


「……全体的に上がってるな」


戦闘の影響。


そして、実務の積み重ね。


確実に、成長している。


そのとき――


「黒瀬さん」


声がかかる。


佐伯美咲だ。


「例の件、進展ありました」


「……早いな」


黒瀬は視線を向ける。


佐伯が資料を差し出す。


「……これ」


黒瀬は、目を通す。


そして――


「……やっぱりな」


静かに呟いた。


資金の流れ。


その先。


一つの企業名が、浮かび上がる。


「……ここか」


中堅企業。


だが――


(裏は違う)


明らかに、資金の規模が合っていない。


「この会社……表向きは普通ですけど」


佐伯が言う。


「裏でかなりの額が動いてます」


「だろうな」


黒瀬は頷く。


そして――


「ここ、落とす」


「……え?」


佐伯が目を見開く。


「落とすって……」


「そのままの意味だ」


淡々と答える。


「この会社を、こっちのものにする」


「……」


言葉を失う。


無理もない。


普通なら、不可能だ。


だが――


(今ならできる)


黒瀬は、確信していた。


「……やることはシンプルだ」


指を折りながら説明する。


「資金を押さえる」


「情報を握る」


「経営に入り込む」


「……」


佐伯は、黙って聞いている。


「そして――」


黒瀬の目が、わずかに鋭くなる。


「乗っ取る」


「……」


沈黙。


数秒。


そして――


「……やります」


佐伯は、静かに言った。


その声に、迷いはなかった。


「いいな」


黒瀬は頷く。


その瞬間。


《組織結束力が上昇》


「……いい流れだ」


小さく呟く。



その日の夜。


黒瀬は、一人でスマホを見ていた。


《新機能解放》


「……?」


タップ。


《スキル統合》


「……統合?」


画面が切り替わる。


《複数職業のスキルを組み合わせ、新たな能力を生成可能》


「……マジかよ」


思わず笑う。


これは――


(さらに上に行ける)


試す。


【資産運用者】+【情報解析者】


《統合結果》


【市場支配(仮)】


「……仮ってなんだよ」


詳細を開く。


スキル:市場全体の流れを強制的に誘導可能(条件あり)


「……バケモンだろ」


思わず呟く。


だが、同時に理解する。


これは――


(使い方を間違えたら終わる)


強すぎる力。


だからこそ、慎重に扱う必要がある。


「……でも」


口元が歪む。


「使うしかないよな」


目標は決まっている。


会社。


そして、その上。


「……まずは、ここだ」


スマホに表示された企業名。


ターゲット。


黒瀬は、静かに呟いた。


「お前から、いただく」


そのとき――


《通知》


送り主:UNKNOWN


「……来たな」


開く。


『面白いことを考えている』


「……」


やはり、見られている。


だが――


「……関係ない」


黒瀬は、打ち込む。


『止められるなら、やってみろ』


送信。


数秒後。


返信。


『期待している』


その一文を見て、黒瀬は静かに笑った。


「……楽しんでるな」


だが、それでいい。


相手が強いほど、価値がある。


黒瀬悠真は、立ち上がる。


事務所の窓から、夜の街を見下ろす。


「……ここからだ」


個人でもない。


ただの組織でもない。


その先へ。


支配する側へ。


その第一歩が、今踏み出される。


(続く)

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