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小さなお供()

今更な問題を発見、書く時とみる時で出る文章が違え(プレビューせずに

書いていた阿呆が1人、私です(いやはや・・・書き直しときます))

途中まではやってたはずなんだけどなぁ〈いつから忘れたかすら忘れた(痴)〉



進まん、一向に進まんよどうしよう(其処に何週間経過と書くじゃろ?は

したくない。我儘なのは分かっているけどなんかやりたくない(好悪(好む好まざる)

程度のアレなんですけどね))


それはともかく、結界○線が劣化して放送しております。見る方はお気をつけて

(前の人に戻してくれー(2話連続総集編はともかく))今回の人、駄目過ぎ。

まあ、放送開始から結構経ってますけどね。録画組は要注意だぜい。

イベント日当日、休日と言う事で軽く葛木君と会い、護身術でも1つ学ばせようと

軽く体の運び方なんかを教えた後、全てが終わって午後1時半、何故か千崎が

粟生あわきさんと飲みに誘ってくると言うアクシデントが発生し、千崎が潰れて

帰れない・・・と言うか、普通に部屋にまでたどり着けないであろうと思える程

泥酔しきっていたので、軽くうーたんに連絡を取り、現状報告を受けつつ、

ソファーにほっぽって速攻帰る等の面倒臭いイベントが目白押し(その後似た

様な事が2回・・・何かに憑かれている気すらする)だった所為も有って、残念

ながらゲームは遅々として進んでいない。


(んで、体力的には90%増しって所か。もうちょいだなぁ)


1人なら全く問題無く対処可能、2人以上ではもう少し体力が欲しい。

まあたった2.3週間程度でそこまで行くのなら僥倖だ。ただ、まだ足りない。


(・・・今度あっち・・・も必要になるかもしれないか・・・やだなぁ)


今度息抜きとでも託けて行こうか・・・それはそれで嫌なんだが。


(一度は経験せにゃ分からん事も有る。で切り捨てられるなら

 苦労はしないな。ハハハ)


若干気落ちしつつ、家に着いたのでログインした。


・・・・



(やる気満々ですなー)


人、人、人、まるで縁日でごった返す人の群れだ。そんな中、馬鹿デカイ声で

談笑する者や、ムキになって大きな声が出てしまう学生達、取り囲む人の波を

物ともせずに目立つ者達を自然と目で追っていた。


(大食い大会とか併設されてるんですけど?・・・ありゃプレイヤーだな。

 何で大食い?ってか、マジで縁日の延長な気がする。じゃがバターとか

 冷やしキュウリって、コスパがゴミなのもそっくりじゃねえか。何だよ

 じゃがバタ1個5Tってぼってるにも程が有んだろ)


辛うじてケバブ的な何かと焼きそばみたいなボソボソの麺にソースっぽい

魚醤の合わせダレを使った物も出ている。たこ焼きが無いのは残念だ。と思い

つつも、目を引く物が無い訳では無い。ザンギとイカ焼きに目が行く。

醤油の焦げた匂いが鼻腔をくすぐり、魅惑的な香りにつられてつい買い

すぎてしまう。あんまり良い香りだったのだもの、しょうがないじゃない。


(そう言えば、こっちにはパンが無いんだよな。別個で

 主食になる物でもあるのか?)


米なんかは問題無く出て来るし、麦飯も有るんだが、残念な事に粉状にした

ものは流通していない。麦飯もかなり珍しい物だった様で、運がいいと言われた

ほどだ。なら、何を食べているのかを疑問に感じるのも普通の事だろう。だが、

それはイカ焼きを食べながらするものでは無い。


「あ”!?」


落ちた醤油が服に付く、鎧でも有る為、日常的に装備しなければならない物に

匂いが付くのは拙い。すぐに拭き取ろうとするが、意外と取れない。

なんて事をやっていた時、ふと目的を思い出す。ここに居る意味があまり

ないのに、若干おっさんから少年の頃のテンションになっていた。手元に有る

リンゴ飴、射的で巻きあげた景品、舞い上がっていた所で急に冷静になった分、

反動のように気恥ずかしさが襲ってきた。


「何やってんだ俺・・・ダンジョン行こ」


トボトボと歩く姿を見た人間が居たとすれば、あまりに覇気の無い姿に驚いて

いるだろう。軽く死人っぽいとまで感じられる程に、それ程落ち込み方の落差が

急だったのだ。本人的にはしゃぎ過ぎた、今すぐ消え去りたい!なんて思考が

頭をぐるぐると回っているだけだが。


・・・・3分後



「よし、ムグムグ、行くかひふは・・・ゴックン」


最後のタコを頬張り、流し込む様に酒を飲む、至福云々はともかく、

エンジョイしていたのは確かだ。さっきまでの事は別として。


「あ、あーおせんにキャラメル、御飲物はいかがっすか~、弁当も有りますよー」

「あのー・・・何で電車風味?」

「あらお客さん、お弁当買わない?」


何人かが手分けして声を掛ける姿は、さながらポケットティッシュを配りながらも

あ、これ絶対終わらないやつだ。と思っている人のように、生気が全くない

者が多い。その中で異色と言えば異色の猫耳コスプレ女が話しかけて来た。


「買わん、でもって猫耳の意味!?」

「いみ?」

「いや、まあ街中だし、問題は無いんだろうが・・・外出たら面倒だぞ?」


何故こんな事を聞いているかを聞きたい人も居るだろう。分かり易く言うと、

コレは非売品だ。なんにも使えない割にゲーム無い時間で数えて、1年に1回しか

ない、あるイベント以外での取得が困難とされているコレクターズアイテムである。

(ちなみにだが、ゲーム開始から1週間後に開催されたため、次は3ヶ月以上先だ)

しかも、付けると耐久力が表示されるらしいんだが、LV.30程度で手に入る他の

装飾品と比較しても10%程しか無いので、下手して高レベルプレイヤーが

ぶつかっただけで壊れかねないリスキーアイテムとして有名だったりする。

余談だが、確認したプレイヤーは持っている人から強奪しようとして拘束され、

未だに出られていない。何か業が見え隠れするアイテムとして、リアルマネーで

手に入れようとする人間すら出てきている謎アイテムでもある。


「ふっふっふ、舐めて貰っては困りますよお客さん」

「あのー・・・話聞いてる?あ・・・グッ!」


受け答えのように聞こえているかもしれないが、目線が遠くを見たまま

戻って来ていない。自分語りタイプの人間と直感し、逃げようときびつを返す、

が、一瞬で捕まってまあいいから、ちょっと聞いてけ、みたいな空気を出された。


「ジャジャン!なんとなんと、この耳はモノホンなのです!!」

「「な、なんだってー!!」」


反応を返したのは俺じゃない、練習の痕跡が見え隠れする雰囲気で、

周りで売り込みをしていた人間達が先んじて反応していた。


「コントか!」


地味に獣人の所でも衝撃を受けたが、妙に訓練された感じが全てを凌駕した。


「いやはや、一回やってみたかったんですよねー!」

(ちょっと待てよ?って事はコイツ、NPCか)


テンション的にプレイヤーの雰囲気がしていた女をもう一度観察するが、

舞い上がって無邪気に駆け回る子供の様な印象しか受けない。

マキリスと気が合いそうだ。


「あと数分でダンジョンが開きます、混雑とPKが予想されるので、行くなら

 もう少し経ってからをお勧めしますよ?」


先刻とは打って変わり、諭すような声が目の前の女から発せられる。

違和感を感じる程に変化した表情を見て、カマをかける。


「・・・・運営側か?」

「さてね、私は私ですよ?ただの売り子さんです!」


はぐらかされたのかどっちでも良いのか、終始とぼけた口調なのが本音を

覚らせてくれない。聞き出すのを諦めて観察してみれば、はしゃぐ女とは

打って変わり、嗚呼、あと何回やれば終わるのか・・・と肩を落とす後ろの

集団を見が見えた。うん、頑張れ、と心の中で応援しつつ、装備の確認を

してから、ダンジョンの中へ足を踏み入れた。


・・・・



《ダンジョンへの侵入を確認、難易度を選択できます。初級/中級/上級》


システムメッセージが流れているが、それよりも目を引く物がある。ダンジョン

そのものだ。遺跡的な物を予想していたんだが、白塗りの空間に機械で出来た

画面、ダンジョン?な見た目に加えて、明らかに受付らしき物が存在する。

雰囲気を重要視する人間にとって見れば、無粋にも感じられる見た目だ。


《一定時間経過により、適正レベルを自動判定します》

「そこ、止まらずこっちに来て!」

「・・・ああ」


促されるまま受付の一つ前まで歩くと、ネズミの様な顔をした生物が座っていた。


「1回挑戦で200T、死亡によるペナルティーはアイテムを落とす以外なし。

 保険を掛けた状態で死亡するとアイテム損失は無し、後はシステムが

 勝手にやるから、どの場所が良いかこの中から選択して」


淀みなく言い切る二足歩行のネズミが言い切った瞬間、視界が光で閉ざされた。


「!?・・・成程、転送されるのか」


今度はコンクリートで出来た何も無い場所に、プレイヤー達が居た。一か所では

無くパーティーを組んでいる人間ならその場所に強制で飛ぶらしく、仲間を探す

プレイヤーが、一瞬でこっちこっちと呼ばれる。


《環境を選択してください。それによるダンジョンの難易度変動は置きません。

 難易度を設定したい場合は、ステータス画面右下にあるアイコンで変更可能で 

 す》


システムメッセージが終わると同時、選択画面が浮かぶ、火山、海、凍土、

様々な環境が映像として流れる。中には常時雷が落ちる岩場や、植物モンスターが

出現するなどの、出現モンスターが表示される物も有った。同時に、迷う場合に

使用するのであろう、?マークにランダムと表記された選択肢も有る。


「面白そうな方1択だな」

《ランダムで宜しいでしょうか?Yes/No・・・確認、転送を始めます》


・・・・



(・・・・なに!?)


その場所は、選択肢に乗っているそのどれにも該当しなかった。いや、その言葉は

正確じゃないか。正確には、そのどれにも該当した・・・・


ランダム・・・・ってそう言う意味か!」


完全に整合性が無い、気持ち悪い程区切られた空間を下に見ている状況で、

関心と不安が入り混じったような声が出る。軽く深呼吸してから行こうと

周りを見ると


「はいー、全ての環境が混ざり合う。それが選択肢ランダムの本当の意味です」

「だ・・・なんだアンタ?」


猫が居た、何のひねりも無く、ただの黒猫が喋っている奇妙な光景を

目の前にして妙に素っ頓狂な声が出てしまった。


「あ、説明遅れまして申し訳ございません。ダンジョン内での監視と記録を

 目的としてソロプレイヤーにだけ専属で付くナビゲーターとでも思って

 いただければ宜しいかと。保険加入と小さめのマップをご提供する以外

 能の無いただの猫と御認識いただければ幸いです」

「こっちでただの猫って、冗談のつもりか?」


こっちの猫は異常に早く、身体能力も人間より優れている。猫人は

まだ見た事が無いが、ただの、なんて言い方が出来る程舐めてかかって

良い生物では無い。んだが・・・。


(なんか、気だるそうにも程が有るんだけど・・・どうなってんだこりゃ?)


害意云々以前に警戒心が死んでいた。何だこの撫でまわしたい生物は、舐めてん

のか。なんて事を思っていると、視線に気付いた猫がまたけだるそうに答える。


「ふぁ~・・むにゃ、これは失礼を、何分猫なもので、昼に起きるのは

 慣れておりません。そこら辺ご容赦下さい」


微妙に崩れた敬語で喋る猫だが、そっちの方が妙にしっくりくる。本来の喋り方

はこっちなのだろう。でもって、ここでもまた現実設定を持って来るのか。


「・・・問題ない。でもってついでなんだが、そのなれてない

 敬語止めてくれないかな?」

「少々お待ちを・・・・・」


何かを考える時にするポーズのまま固まり、十数秒


「では、ここからは個人的な口調で話すとしませう。よろしくね♪」

「・・・・やっぱあの時の女で間違いないか、猫人ならぬ猫である。よし、

 ここで著名な人が書いた小説のタイトルをくれてやろう。言ってみ?」

「吾輩は猫である、名前はもうある。って、何させるんですもう!」


いや、猫と言ったらこれかと思って、あのノリなら乗ってくるかな?と思っての

言動だったが・・・やっぱあの売り子で間違いないな。声的には似てないんだが。


「面白いと思ったからやった、後悔はしていない」

「ムム、その返しは予想外・・・さて、気を取り直して、私のお仕事を

 させてもらいますよー!」

「キャラ崩壊にも程が無いか?えせお姉さん主義や」

「気にするな!」


若干俺の方もキャラが崩れてきた気がしないでもないが、コホンと

一呼吸置いた女の落ち着き様から、時間の関係上急がないといけない

ものと予想づける。


「ハァ・・・率直にお聞きします。保険に加入なされますでしょうか?」


今?さっきの転送前にやればいいのに、色々残念なタイミングなのはともかく、

残念ながら、女の目に冗談の色は無い。運営ェ・・・。


「良いよ、加入しとく。引き落としは今やっちまうか?」

「あれれ、利点をお聞きにならなくても大丈夫でしょうか?」

「いらん、進みたい。以上」


それに、今の俺にとっては微々たる消費に過ぎない。


「では・・・・あーっと、申し訳ありませんけど、値段は難度別に

 違いますので、上級であるあなたの場合であれば価格は10倍になります。

 それでも「いい」了解しました。では見える場所を大雑把に記録し、

 通った場所を細かく記載してくれるマップをお渡ししまして・・・お仕事

 かんりょー!!じゃ、行きましょうか」


一瞬で終わったー。帰ろ帰ろのテンションで何か言われた気がしたが、

気のせいだなうん。


(さて、どうやって攻略したもんか・・・・)

「あ、あのー・・ちょっと待って、私居ない感じですか!?」


・・・・



「フッッ・・・!」

「・・・・スッ」


ガキィン!!


「そのこは殴れば逃げて行きますよー」

「うっせっ・・・チッ!」


目の前の生物を解説する猫だが、対峙している俺自身は攻めあぐねていた。


(影に潜む奴との戦闘は初めてだ、落ち着け)


影からの攻撃にはもう対応した。それでも倒し切れないのは、今まで一度たりとも

本体が出てこない事にあった。影から出る触手を掴んだ瞬間に切れた事から、

何かしらの外的手段以外で本体を引きずり出せると思われる。・・・うん?


(別に引きずり出す必要はないのか?)


習慣づけられた体が、思考とほぼ同時に動き出す。影の攻撃頻度からして、

あと数秒間後に背後から来るとわかっている状態でのこの行動が得策かは

微妙な所だ。だが、手詰まりの可能性が頭をよぎった俺に選択肢は無かった。


〈呪文延長スペル・エクステンション〈合成魔法・(ミックスマジック・)炎水の光玉(フル・イルミネート)〉」


炎の外側を水が覆う光の玉、無数に作り上げられたそれが、ほぼ(・・)

隙間なく空間を覆う。


「ふむ、悪くは無いです、でもイコールで勝てる程甘い訳でも無いですよー?」

「・・・・キクカカクカカク」


一瞬姿を現したモンスターの肉体は、明らかに原形を持たない

不定形生物のそれだ。そして、今の状況は予想通り、この後が問題だ。


「・・・敵対反応をしていない?」


自分の住処を無くされた生物の反応とは違う。そんな事を考えられる

程度に余裕を持つ猫は、事のなり行きを愉快そうに見ていた。


「クアアァァァァァ!」


一瞬だけ自分の体を可能な限り膨らませた。その時、自分の住処を見つけた

ソレが目にも止まらぬ速さでわざと作った影に飛び込む。その瞬間、影の間に

立ち、ただ片拳を向かってくる影に合せる。


ガッ!


「はあ、クレバーじゃないですか」


通り抜けようと躱した瞬間にもう片方を振り抜いた。予想より全く警戒心が

無い事に安堵しつつ、次の気配を探る。そして、数秒経っても攻撃が来ない事で

戦闘の終了を実感する。モンスターにもらった一撃が地味にメンタルの方を

ガッツリ持って行かれた。戦闘開始の合図がならないからと油断しすぎたのを

反省しつつ、次の敵に会う前に早足で駆け出した。


・・・・



「いい加減お話ししましょうよ~」


かいがいしく、と言うよりしつこく話しかけて来る猫なんだが、今の所

答えるような余裕はない。一瞬で殺されるイメージが浮かぶ奴の数が

それ程に多いのが主たる理由だ。


「・・・勝てるのは3体、残りは不明か」


目の前に居るのはおとなしそうなのが1体、蜥蜴と狼を混ぜた様な奴が2体、

イタチみたいなのが1体、他にはミミズの大きいのが数体いる。取り敢えず、

分かっているのは蜥蜴狼の能力だけ、ミミズも多分行けるだろうが、

大人しいのが未知数すぎる。どうすべきか、


「あー、あの子にケンカ売るのはおすすめしませんね。超強いです」


この助言っぽいのに間違いは今のところない。だが、事実と照らし合わせなければ

どうにも信用できない俺にとって、不確定情報は邪魔なだけだ。取り敢えず

可能な限り近づいて様子を見ようとモンスターの居る地点から100m程で隠れる。


「探知能力は低いな、戦うのなら他のを引っ張ってくるのが定石だが」

「あのー・・・泣いていい?」


これも無視、気付かれれば袋叩きに会う。そんなリスク侵せるか。


(取り敢えずマップは埋まって来た。ダンジョンなのに階段じゃなくて

 恐らく扉か何かを出るゴールタイプなのが気になる・・何回かクリアして

 報酬を得るタイプ・・・ではあるのか、ポイントとか言ってたし)


取り敢えず可能な限り安全な場所まで走り抜けつつ考えるが、そろそろ

群生地を攻めなければ、半分近く埋まった地図の内、危険地帯には軽く

バツ印を書いて置いた。その中で最も怪しいのは中心部からやや右上の

巨体を持つ化物達の住む地、明らかに勝て無さそうな奴等が跋扈している

代わりにそれ以外の脅威が無いのが特徴だ。


(どっか別ルートで入らないとなぁ・・・)

「グスン・・・・ヒック・・・」

「・・・何でダメージ受けて無いお前が一番つらそうなのよ?」


涙を拭いた後からガチ泣きなのが伺えるその猫に問いかけると、


「やっと・・・・話してくれたよおおオオオオ!!!」

「・・・・・・・へ?」


なんか狂喜乱舞って言葉が似合うようなブレイクダンスを目の前で踊り、

フィニッシュでこっちに飛び掛かってきた。避けるとまた泣きそうな気が

したので受け止めると、


「はあぁぁぁぁぁ♪♪」

「なっ・・・は?!?!」


恍惚とした表情(主観)でビクンビクンと体を痙攣させているのが見て取れる。

何だこの生物・・・黒猫?


・・・・5分後



「はぁ♡・・・さ、進みましょうかにゃ!」

「もうお前と会話しない」

「ええ!?なんで!!?」


当たり前だろ馬鹿野郎、と言いたい気分だったが、それは抑えられた。俺偉い。

と自画自賛しているのは簡単だが、それは置いといてと。この猫野郎は敵を

散々大声で引き付け、俺の背中に爪を引っ掛けたまま援護もせずに延々大爆笑

かましやがった。いくらなんでもぶっ飛ばしたかった。自制心が止めておけと

言わなければやっていた気がする。それ程酷い惨状が目の前には有った。


「あっそゆ事したか、ごめんくさい」


数テンポ遅れて視界に惨状が入ったのか、ムカつく口調で謝ってくる。


「口調の安定しなさに定評のあるクソ猫さん、一発殴っていいですか?

 それとも、ちゃんと訂正しますか?選べこの野郎」


握り拳を作り、拳骨の体勢で返答を聞く、それはもう落とす気満々で、妙に

強張った顔(当社比)の猫が喋り出すまでの数秒の沈黙が嫌に肌をひりつかせる。


「・・・ごめんなさい、許してにゃん♪」


謝ってる気がしないのが尚腹立つ。そんな空気を読んでか、最低限ちゃんと

立って?目を見て謝った直後にコレだよ。まあ、良いや。こっちの方が

毒気抜かれて責める気にならん。だが、


グリグリ


「今度やったら、分かるな?」

「アイアイサー!」

「よろしい、行くか」


念には念を入れ、一応怒ってんだぞって事を行動で示してみたが、多分

意味ないな。絶対反省とかしてねえもんあの反応の仕方。まあまあまあ、

とにかく、戦闘しながらでは有るが目的地の周辺に到着した。


「いつの間に、やりますねえ」

「次同じ事言ったら俺の戦ったモンスターと同レベルの奴の

 群れに放り込んでやる」


地味に気を使う戦闘だったのもそうだが、呼び寄せられたモンスターの種類の

偏り方がかったるすぎた。一撃の大きさの割に体力が低すぎる程低い。笑える程

単純作業なのに一つミスれば一瞬で刈り取られる恐怖は、もう二度と体験したく

ないものとして刻み込まれていた。


「5分間あのままなら誰だって死ぬか辿り着くか位はするわ!!」

「に”ゃに”ゃ!そんなに経ってましたか、良い引っ掛かり心地だったのでつい」

「ついついの巻き添えで殺されたらたまったもんじゃ無いんだが・・・」

「だってだって、他の人(・・・)にもとことん無視されて暇だったんですもん!」


もはや開き直りの領域である。もん、を付ける時点で適当にからかおうとしている

可能性も有ったが、多分違うだろう。この感じはマジだ、しかも面倒な方の。


《システムメッセージを受信》

「あん?」


頭を抱えてどうすべきかなやんでいた俺の脳内に響いたのは、運営から

送られたらしきテキストメッセージだ。


「確認する」


目新しい景色も見れなくなって来た俺にとって、目新しい物に飛びつかない

理由が無い。直に確認しようと音声でテキストを開いた。


《音声を確認》


  ダンジョンの内部に関しての情報を、現状手詰まりの方々へ送ります。

  現在、上級か中級の第2ステージへ挑戦されているプレイヤーに、ダンジョン

  のモンスターを狩る際に集計されるポイントを消費する事でマップ内の

  トラップの場所、モンスターの種類別マーカー、マップ開示等を行えます。

  事前にギルドで情報を入手していた方々はステータス画面左上の!マークを

  タッチしていただければ開示しております。



  注・最後の部分はパートナーを持たず、説明を聞く前に環境を選んだ方に

  対しての諸注意を2度繰り返しての伝えております。ダンジョンに入った

  時点でこの注意事項を読まれている方は、2度手間になってしまう事をお許し

  ください。では、引き続きお楽しみくださいませ。     運営陣より


(うーん?パートナーとか初めて聞いたんだが?それよりなにより、ダンジョン

 ポイントってなんぞや、集計ってステータス画面の何処にも乗ってねえぞ??)


謎が謎を呼ぶ、と言うより、あの猫に関係している事なのが一瞬で

分かるがゆえに、一瞬思考が考えるのを拒否した。


「ついに、ついに私の出番が!!」

「・・・もう良いや」


半ばヤケクソ気味に思考を放棄した俺に、話を聞いてくれて

うれしそうな黒猫がひたすら高いテンションで語っていたが、

もう何も言うまい。


・・・・



「だあもう、だから嫌なんだよ!!」

「ワオ、こんな事になってたんですねー・・・自粛せにゃん」

「うっせ!」


最悪だ、意図して避け続けた相手が目の前に2体、絶望的状況にやっちまった感の

全くしないクソ猫は軽い調子で自分の行動を(かんが)みた。いや、今までより

ずっとましだな。(かんが)みられるんだから。


「逃げ・・・無理、超早い上に持久力も負けてる気がする。勝てるかぁ?」


今の所、全くイメージの湧かない事を口に出すが、空しくなってしまった。


「実際、悪魔的容姿ってだけで弱いかも知れない。良し、ちょっと

 回復した気がする」


山羊の頭蓋骨を被る体長4mで無数の触手を体から出す怪物を目の前にしての

セリフにしては、まあまあユーモラスなコメントが出来た気がする。

場が改善する訳でも無いが。


「にゃははは、私めにお任せ下さいです。お詫びも兼ねてぶっ殺して

 やりますよ!」


なんか冗談言ってる猫は無視して、正面からの攻撃ではダメージを受けない

タイプとみた。ならどうする・・・この地点が凍土でなければどうにか出来た

かもしれないが、それは希望的観測にも程が有るか。ヴィル先生ならどうにか

出来るか?・・・ちょっとコストが死ぬ気がして仕様が無い。コストオーバーは

かなりステータスにも影響を及ぼしてしまう。やっぱ最後の探索は待ってもらえば

良かったなぁ・・・もう戻れないけど。


「おうふ・・・信用されてないのがわかってしまうのぜい。まあ

 見てなさいってー」

「あ、おい待て、多分そいつら強い」

「てりゃ!」


グチャッッ!!!


「仕方ねえなあ・・・ハッ!」


ドガッッ!


「グチィ」


効いているかは取り敢えず置いといて、攻撃による衝撃で

相手を吹き飛ばす事には成功する。にしても、


「それじゃあ効果ねえ(・・・・)だろ」


実際、猫の手の深さまで貫けたとしても大したダメージにはならない。だが、

当の怪物は何をしているのか困惑の色を示す。マジで効果無しか・・・。


「?それはそうでしょ、だって、内から焦げろ〈反響する(サンダー・ハウ)(リング)〉このための

下ごしらえですし」


ドババババババ!!


無数の電流が体内を駆け巡り、内側から焼け焦げる時の悪臭が周囲に漂う。

この光景にもう片方の怪物も反応が遅れる。その瞬間、


「くちゃ・・ぺちゃ・・・ゴシュウウウウウウウウウウ!!」


絶命の瞬間の断末魔とせめてもの一矢と触手のいくつかが猫の体に突き刺さろうと

動き出すが、難なくこれを避け、着地した。


「くちゃ・・・・グジュジュジュジュ!!」


呆気にとられた一瞬で仲間が死んだ。その状況に怒りをあらわにした

化物が、一瞬で周囲を触手で覆う。だが、


「成程、物理的なダメージは無くても壊せるには壊せるのか

 〈四面切り〉〈スラッシュ〉」


ザクッ


切断された触手は一瞬で消え去り、代わりに本体が突っ込んできた。


「切断・・・は無理か〈水圧砲スプラッシュ・ショット〉」

「すちゅ・・・・ゴジャア!」


一瞬の怯みにそのまま流されてくれるのを幻視したが、現実は甘くない。

流される前に横へ飛び、追撃を仕掛ける。文句なしにレンでは避けられない

一撃に死を覚悟する。


「甘い甘い、そんなんじゃあハエも殺せません〈浄(ピュリフィ)(ケーション)〉」


その一瞬、化物の意識が触手から離れた瞬間を狙い澄ましたかのように

レンと化物の間に割り込み、接触しながら一つの呪文を唱えた。


「ゴジュ・・・・!?」


ドサァ・・・


終わるにはあまりにあっけなく、その怪物は()になった。文字通り、

体積と同じだけの砂に。


「終了でぇす!」


何気に優秀さを見せ、ならさっきやってくれよ頼むから。と思う俺でしたとさ。

なんともノリだけで投稿した今回、かなり直す所大目のまま

出した気がするのぜ(いつもの)

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