クソの様な国2
うーむ・・・あんま進まんかった(いつものやつ(呆))
微妙に長くなったうえに料理の話が長々と書かれてるんで、適当に流しながら見てね。
「<鉛雲>」
「<重量耐性付与>」
開始は唐突に、いや、静かに始まった。
ズシィン!
文字通り、鉛色の雲が男の真上に落ち、立っている地面に足が
めり込み、重さを忠実に伝える。が、さして男は気に留めず、
軽い調子で手をかざす。
「<魔法の矢>」
「<矢守りの遮断盾>」
「クク、私を嘲るか」
嘲笑するように放つ言葉に従う様に、1、2発の矢を防いだ後、
数十本もの矢が、敵対者へ向かう。
ビシュン!
「なっ!?クッ防ぎきれないか!」
「今の一言は非合理だな〈魔法弾〉」
「グ!?」
特に早かったわけでは無い。ただ、絶妙に避ける場所へ攻撃していた。
結果は単純、奴隷商が宙へ浮かび、追撃されるのを衝撃に悶えながらも身構える。
「確認の為の言葉は重石にしかなるまい<植物や>・・・チッ!」
お望みどおりに、そう思える顔で魔法を放とうとした男へ攻撃し、
舌打ちをさせたのは、入る時に見た門番の1人だった。
「クク、愚か<煉獄の炎>」
「グ、アア”・・・」
「ククク、本来は浄化用に使用される炎だ、死ぬことは・・・」
「ク”ア”ア”!」
ブンッ!
「クク、中々に合理的な事をする。物言わぬ屍と変わらないではないか」
「・・・フフ、彼等が望んだ事です。比護下に加わる代わりに肉体を、
我々は理無き事はあまりしませんのでね。さあ、早く返してください。
彼女たちは元々我々の物だった筈です」
起き上がった奴隷商の瞳には勝利を確信した輝きが確かに存在し、
余裕を持って男へと問いかけた。
「下らんな。彼の者とつながりを持ちながら、何を望む?」
「いえいえ、生きる為により良い生活を。人間の基本です」
「拘る理由が分からぬと言っている」
「フフ、どうでも良いでは無いですか、そんな下らない事は」
「クククク、では死ね<次元転送>」
これまでで初めてと言って良い程快活に笑いながら、男の魔法が奴隷商へ。
「<拒否>」
命中する事は無く、奴隷商が一気に距離を詰める。が、
「人間程度に使う必要は無い。が<血液弾生成><再装填><属性付与・死>死ね」
ドオォォン・・・!
「カッ!?」
「思考操作による弊害だ、全能感は脳内麻薬を常時分泌された結果に過ぎん」
ドサッ・・・
「グッ!?」
「制約の効果切れだ、何もしなければ1,2分で治る」
「う”う”・・・・頭が痛え・・・」
こうして、奴隷商の男は呆気無く死亡した。
・・・・
「ククク、後の人生は好きに生きろ。・・そこか」
シュン・・・ガキャッ
「ギャ!?」
戦闘の後、ある程度守衛も回復して、元奴隷の<リンネ>さんと嫁の<アデル>さん
娘の<セシル>ちゃんの自己紹介から始まり、奴隷服をちゃんとした服に買い替え、
必需品の買い足しから微妙にテンションが上がり過ぎて口調がおかしくなった
リンネさんの口に男が酒を突っ込んだりと、中々賑やかな光景が広がる中、
一瞬顔を険しくして、暗器を投げた先に、小太りの男が立っていた。
「クク、お前があの男を消しかけた人間で間違いあるまい。標的は私で間違いないな?」
沈黙は死、雄弁は拷問、最低限の情報を、確実に事実な部分だけを
切り出さなければ確実に訪れる苦痛の2択を強いられる事になると
理解した小太りは、力無く地面へへたり込んだ。
「は、はひ・・・」
・・・・
「<スティーブン侯爵>か、納得の人選だな」
したり顔なのはともかく、全く理解できない名前が出た所で反応のしようがねえ。
「はぃ・・・もう良いでひょうか」
「土産だ、コレを王へ渡せ。どちらにせよ行くので、忘れたら死ぬと思ってな」
「ぁ・・・はい」
「ククク、冗談だ。逃げ去れ、この国に留まれば死ぬ事になるぞ?」
「ハイィ!!」
これまでにない程超速で去る男の背を見ながら、酒場の男達が
それを肴に爆笑してウイスキーの瓶をラッパ飲みしている。
あの飲み方は次の日引きずるな。なんてことを思いながら、
どうせだし、こっちのウィスキーを飲んでみた。
「・・・ちょっと雑味が多いか、流石に現実程はうまかねえな・・」
「厳密に言うなら、これはウィスキーと呼べる代物でも無い。色々混ざった後、
蒸留してある程度アルコールの純度を上げた程度の物だと思えば良い」
「ま、飲めない程悪いって訳じゃ無い。コレはこれで楽しむさ」
「ククク、この借りは高く買わせるとする。王都まで来る気は無いか?」
「ハハハハ。それこそ何の道理が有るよ。俺みたいな雑魚を相手に」
「道理は良い、つまらん奴を誘った所でそれに準ずる結果になるならだ。
何か思惑がある訳では無い」
「・・・何をそんなに見せたいんだ?」
先程絡んできた時から感じているが、この男が積極的な時は大体荒事に発展する。
それこそ、奴隷商との会話も、素直に渡してしまえば戦闘せずに・・・・いや、
アレに関しては元々の狙いがこの男だったわけだし・・・いやまあ、めっちゃ普通に
喧嘩売ってたのは事実なのだから、そこも加味すべきか。
嫌な予感がビンビンだぜぇ・・・・。だが、
「行く」
「・・・そうか、2日後に出る。お前達の時間でな」
「・・・・了解した。が、明日でも構わない。特に用も無いもんでな」
「ククク、では明日としよう。お前達の時間で8時に塀の前で待っていろ」
「へいへい、わかりましたよっと~♪・・・じゃあ、寝るわ」
微妙に酔いが回ってきたことを確認したので、泥酔する前に
ログアウトして、次の日を迎えた。
・・・・
(うーむ・・・・どうするか)
「あの人って、悩める生物だったっけ?」
心外なセリフでひそひそ話をしているのは、会社の古株(会社設立から12年)
入社8年の<南斉 響生>軽い冗談で周囲を明るくする。俗に言う
宴会と飲みに行く人にとってのオアシス的存在だ。
(ま、俺はあんま飲まないから、付き合いは無いんだがな)
南斉さんの特徴は、隠れて話が出来ない所だ。声が大きいとか、はたまた
やり方が悪いとかでも無く、ただただ場所が悪い。体育館でひっそり話をしろ。
と言われる様な物なのだ。今は、拡声器設定された機器の前で話している。
頭を抱えたくなる程隠し事が出来ないのだが、仕事そのものは優秀で、
なんとも扱い辛いタイプの人間だ。
「南斉さん、いい加減部下にあの人呼ばわりはやめて下さい。4度目です」
「えっ、アリャ!?」
思っても・・・見た方向では有ったが、今回の原因は何かと探した瞬間に
見つかった様で、素っ頓狂な声を上げていた。
「いやーだってさ~、綽名を付けても返事してくれないからさ」
「妙な綽名付けといて言う台詞では無いと思いますが・・・」
始めはミー君、最後はフクフクさんだったか、最後の方は雰囲気的な!
とか言って全く関係ない名前付けして来たからなぁ。
「そうかな、フクフクさんは個人的に良かった分類なんだよ?」
「最後はふっ君で統一された上に、自分でもフクフクさんと言い辛くなって
フクさん、最終的にフッさんで、フッ化水素酸を縮めたみたいな
超絶展開を見せましたね。何か言い訳する事は有るでしょうか?」
「う”・・・それはそうと、何か悩み事でも有るのかい?頭を抱えてたみたいだけど」
あ、話変えて来た。
「いえ、有給溜まり過ぎて超過しそうだなぁ、と思いまして」
本社では、一定数の有給休暇をストックして、超過分を給料へ還元する
システムになっている。が、正直固定給以上はあまり使わないし、ボーナスの
額もそこそこ大きい。なので、暇な時に取れが基本なんだが・・・
「ふふふ、今年は彼が無茶した所為でゴールデンウィークが丸々消し飛んだからね」
「あのAIのクソ管理者に殺意が湧いた人間の数でも見てみますか?
市場が一時完全閉鎖、あそこまで株式が下がったのは
前例を見ても2007年と2054年以来の超超大幅下落になりましたからね。
恨んでいる人、結構多いですよ」
うちの企業には(出勤日数以外)全く影響が無かったとはいえ、一部企業の
株価は乱高下(下の段階で市場凍結)潰れる企業なんて有る筈も無いが、
世界長者番付が久々にひっくり変わったのを見た。
「いやいや、敢て市場を残したのは良かったけどさ、正味お金持ち達の
遊技場だからね。凡人は貯金するか、一定額を投資信託に預けちゃう位
しか増やせないんだ。<三澄>君風に言えば、如何ともし難い。
と言うやつだね」
「1つ愉快な事が有ったとすれば、2007年の時と同じ逆張りが、今度は
企業抜きの個人単位で起こった位でしょうか」
2054年は笑えた。長者番付の金の数値だけが軒並み上昇、付いた名前が
お遊戯会、ただし、あの時は流石に全社会が出張った。結果はまあ・・・ね?
「お金なんて、あるだけ余計な心配が増えるだけ。って言葉は皮肉が
効いてたねハッハッハ」
「三澄さんの遊技場も中々皮肉な言い回しだと思いますよ」
「いえいえ、そんな事は。おっと、有給だったね。6月中旬~7月・・・
いや、どうせだし、夏のボーナス休暇と合わせて休むのが良いんじゃないかな?」
纏めて休暇を取れると言う意味では、確かに最良なのだろうが・・。
「そうすると無茶する連中が・・・」
人間以外の方で、
「大丈夫だって、御剣君や<東郷>さんもいる。比重は分散しないと勝手に
出来る物だと判断してしまうものだからね。時々は任せても良いんじゃない?」
「ですかね、あ、休憩終わる。忠言有難うございました」
意味合い的には真逆なんだが、なんか使いたくなったのでこの言葉を使って見た。
南斉さんなら特に問題ないだろう。そう言うの気にする人じゃないし。
「いや~、君が考え事をしているのを見られただけでも儲け儲け」
「・・・そこら辺は黙っていた方が頼られやすくなりますよ。じゃあ」
・・・・会社終了までカット!
「ふ~、ただいまー・・・この癖もそろそろ直さないとな」
6月に入り、洗濯物が臭くなり、気が滅入る季節、梅雨が
目の前に迫っていた。
「問題は金だなぁ・・・」
貯金は有る。が、出せる額を一定に設定した。縛りを解除するには
次の給料日まで待たなくてはならない。現在の残りは光熱費込みで5万、
下せる額は5000円、やっぱ40万以上の出費は想定外だった。
「このまま何事も無く行けば楽勝、だけどなぁ、葛木君の件も含めると
どう頑張ってもあと4万は行くよなぁ・・・どうしようか・・・・」
確認ってわけでもないが、一応護衛役として、知り合いにランニング中と
下校時刻に葛木君の護衛を頼んでおいた。出来れば、絶対、確実に
頼りたくは無かったが仕方が無い。仕様が無いのだ。葛木君からは
大袈裟だとも言われたんだが、ゴリ押しで許可して貰ったし大丈夫だろう。
(別通帳から引き出そうか・・・残ってたっけ?)
紙媒体の通帳を最後に見たのが1年半前、貯金額は覚えてない。
別口座は取って無かったんだよなぁ・・・。
「考えてもしゃあないか、取り敢えず飯作ろう。音声操作、給湯温度41°
香りは・・・今回はいい。全身が浸かる程度で」
『ピピッ・・音声確認、給湯を始めます』
さて、今日は・・・・挽肉と玉ねぎが余ってたか。じゃ一昨日使い残してた
パン粉も使ってハンバーグと栄養ドリンクで良いかな。味噌汁は面倒だし
インスタントで。
「米は?」
『1合保存、保存料を増やしますか?』
「2合分追加、保存後の鮮度は?」
『約1週間、時間換算で158時間までです』
「じゃあ、湯だけ沸かせとけ」
『音声を確認、加熱中』
本当なら全てやらせてしまうのが基本なんだが、時々は料理したいので
適当なレシピでジャンク系の男料理は手作りだ。今回は普通に作るがね。
「えっと・・・まな板と包丁、ボウルも頼む」
コツ、ゴト、スッ
「フライパンに火と油、中火で加熱」
『確認、フライパンの種類を小に設定、加熱を開始します』
ガサゴソ・・・
「今回は1分」
サクッ、パリッ・・・コト
「半玉だし、35秒だな」
シュ、サクサクサクサクサクサクサク、シュッ、シュ、シュ、シュ
タンタンタンタンタンタン、タンタンタンタンタンタンタン
手っ取り早いので、縦に切れ込みを入れ、次に横、最後は普通に切るだけで
簡単にみじん切りが出来る。と言うか、普通に早いからこの方法で切る。
「大体40秒、熱が通った頃合いか?」
シュウゥ・・・
「もうちょい・・・・そろそろか」
ジュワァァ
・・・・玉ねぎ炒め中
コトッ
「皿に移して粗熱を取ってる内に挽肉をボウルへっと」
カァン、ポトッ
「序でにパン粉と卵を入れて、ちょっと牛乳、フライパン洗浄」
『確認、洗浄開始・・・完了』
・・・粗熱冷まし中
「玉ねぎを入れ、混ぜ込む」
グッチャグッチャ
「もう少しパン粉入れるか、音声操作、フライパンに油、今度は強火で」
ファサァ・・・
「成形完了、後は一気に焼く・・・まだか」
シュゥゥ・・・・ピチッピチ
「煙がちょっと立ち上る位で突っ込む」
ジャアアアア!!ピチッピチッ!
「30秒ちょい焼いたら焼き目を確認、箸」
ピッ、シュルル
「焦げ目が出来たらひっくり返して中火に、ふたを閉めて蒸し焼き状態にしてと」
・・・・加熱中
「もう片方にも焼き目が付いたら一気に強火にして外を少しカリッとさせる
・・・どうせだし、目玉焼きでも作るか」
・・・・
冷蔵庫に買い置きした沢庵を切って、完成。
「あむ・・・普通、64点」
ついでなので、リュカとレタスをシーザードレッシングで和えて、後でキュウリ、
トロクの実[胡椒とレモンを混ぜた様な味わいで、味の引き締めに使う]を入れて
サラダを作り、食べる。
「市販品は安定してるなぁ」
やっぱり美味しい。ものの10分でご飯を掻っ込み、風呂へ直行、10分程入った後、
リラックスタイムでテレビを見る[テレビジョンもレトロなのだが、まだやってはいる]
そして・・・・
・・・・
「ウップ・・・中々にボリューミーなハンバーグだった・・・・今度また
運動せにゃな。挽肉をもう少少なくしても良かったかもしれない・・」
「ククク、来たな、時間を掛ける必要は無い。直接王城へ向かうぞ」
「了解、目を瞑ってるから、到着したら教えてくれ。頼んだ・・ウッ・・・」
ログインした後も普通に現実の吐き気を感じてしまうのは予想外だったが、
10分も有れば収まるだろうと当たりを付け、目を閉じたまま手を肩に置いた。
「ククク、目を開けておけ、要らん世話だ<転送門>」
「・・・・へえ、こんな魔法が有るのか」
門・・・と言うか、扉が目の前に建っていた。
「クク、行くぞ、通った先は彼等の領域だ。覚悟を持って進め」
「・・・・」
初めてではないかと思う程緊張感を持った男の顔に一抹の不安を覚えながらも、
促されるまま、扉の先へと進んで行き、その先に有ったのは・・・
王座とその周囲に跪く戦士達が扇状に広がる。王の間と言うやつだった。
うん、料理に割く文字数多過ぎ(泣)
なんか書きたくなってしまうんです、全然ストーリーと関係ないけどねー(阿)
ちょいと経済的?な話が出ましたけど、理由を言いましょう。マネー・ショートって
映画の宣伝したかっただけです(ダイマ)、皆も見てね~
はいこれだけです(無)




