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霧と幼女

無駄に長い(2話くらい繋げた結果じゃきぃ気にせんといてー(無策))

「さて、どう出るか・・・っつーか、ここ何処?」


 山みたいな土の感触と傾斜が足に有る以上、

 環境もそれに近いのだろう。にしても、本当に霧か?


「霧にしてはおかしいよなぁ・・・」


 霧特有の、大量に水分を含んだ時に感じる服の重量を含めて、

 濃霧と呼べるレベルで構成されている筈にも拘らず微かだが

 確かに視認出来ると言うのは、どう考えてもおかしい。


「っと・・・考えてる時間は無いか」


 一旦飛んでくる物質に集中し、影が見えた瞬間に見えた方向の直線上から

 離れる。それだけでも、命中率は下がる。が、微妙に当たるか

 分からなくなる位の差だ。根本的な解決法が有るなら、・・・待てよ?

 霧散可能な肉体が有るなら体内で物質化すれば内側から俺を殺せるだろう。

 それをしない・・・出来ない?


(って事は・・・)

<視覚補助(ヴィジョン・エンハンスド)><速度上昇(スピード・アップ)>敢て試すか<風爆弾(ウィンド・ボム)>・・・あ”?」


 シュルルルル・・・ボオオオオオオオ!!


 取り敢えず、弾丸さえ避けられれば時間稼ぎ位にはなるだろう。

 だが、決定打が無いのもまた事実、と言う事で風で霧を吹き飛ばそうと

 試す事にした・・・・が、


<視覚強化(ヴィジュアル・レインフォース)>・・・ちくしょー、ぜんっぜん効かねえ!」


 霧は吹き飛ぶことは無く、ユラユラと風に揺れるだけだ。


「クッ!!」


 視覚補助と視覚強化を組み合わせても微妙に当たりかける。

 効果が切れたタイミングで来られたら終わりだなこりゃ


「・・・だが、ワンパターンすぎて・・・おいおいおい!?」


 フエテイタ、意味が分からん。何じゃそりゃ、増えるのかよ!

 最初に言えよ、教えとけよふざけんなよ!!??


「落ち着け、どっちにせよギリギリ見える速度だ。逃げ続ければ」


 ボシュッ!!


「グ・・・他にも<高速回復(ファスト・エイド)>・・・!?」


 3体目、コイツは別物だ。昆虫でもヤスデに近い見た目、

 攻撃の仕方も少し変わった生物がいる。


(まだ2分だぞ、もうHPが半分切っちまった)


 肋骨は回復魔法で治せた。だが、HPは回復薬が圧倒的に早い。

 しかし、飲み下す時間が無い。200m以上離れた場所に居る筈

 にも拘らず、気を抜ける時間も、増援が来る可能性も無視できない。


(どうする、どうすれば???)


 どうしようもない、アイテムでは解決できず、スキルや魔法でも今の所

 思いつく様な物は無い。どうすれば・・・。全方位に集中しながら

 纏まる事の無い思考を走らせるが、当然答えは出ない。すると、


「何やってるんですか?」

「!?・・・・・逃げろ!!」


 ミリアの声がした。何故かは全く分からない。だが、ここに居れば必ず死ぬ。

 その事が逃げろと言った意味だったのだろう。だが、レンは彼女を

 全く理解し(・・・・・)ていなかった(・・・・・・)


「ミストですか?」

「早く行け!」


 声の聞こえる方向へ全力で進んでも、ちっとも近づいている気がしない。

 時間すら稼げない現状に辟易するのは今度と、足を動かし続ける。


「落ち着いて下さい、<削除(デリート)>」


 ヒシャッ・・・バリィィィン・・


「ハッハッ(間に合え・・・・間に合え!!)」


 足がもつれない分、焦る気持ちが大きくなる。今の音が何か

 ミリアの声の正体は何だ・・・全てを考える前に走る俺の目の前には

 五体満足で佇む少女、ミリアの姿が有った。


「無事・・・だったか・・・・って・・は?」

「こんな所でミストが出たと言う目撃情報はないんですが、

 仕方がありません、殲滅しましょうか、<削除(デリート)>」


 バリィィィン・・・・


 当たり前のように霧の不定形を破壊していた。


「えー・・・・まず何から話そうか・・・」


 壊れた霧を見続けるミリアに、呆然としながらも気付けば声を掛けていた。


「何でしょうか?」


 あっけらかんとした表情をする少女を前に、少し詰まりながら質問する。


「えっと、とりあえず、ここは何処?」

「メイガスから東へ500㎞程進んだ、別大陸の国境沿いです」

「はあ・・・・じゃあ、ミストってなに?」


 正直色々聞く事は満載なのだが、思考が纏まっていない。

 何故ここにミリアが?何故別大陸に?質問は多いが

 出来る質問はあまり多い訳では無かった。


「ミストですか?なんと言えば良いでしょうか・・・、霧の中の幻影、

 一定時間逃げきると経験値がもらえて、近づいて攻撃しなければ

 あちらも攻撃してこない。言ってしまえば、子供が良く遊んで

 時々死んだりするけど、基本無害だから訓練に持って来いの

 捕獲型モンスターとして有名です」


 それとも物真似モンスターですかね・・・?とつぶやいていた気がするが、

 聞き取れなかったので放置、次の質問だ。


「で、その技は何でしょうか?」

「削除は、レベルが200又は2000以上のステータス差が存在する時

 耐性を持つ者以外を問答無用で消去するスキルだそうで、

 極めると記憶だけ消したりもできるらしいですね」

「便利なのか微妙にわかんね・・」


 当たり前のように2000以上ステータス差有るととか言ってますよこの子、

 自分まだステータス1000にすら届いてないんすけど・・・。


「少し静かに・・・・<捜索(サーチ)>・・・有りました」


 トコトコと歩くミリアの視線の先に有ったのは、

 俺が先程放り出された場所だ。


「扉が開きかけていますね、誰がやったのか知りませんけど

 はた迷惑な神様達です」

「はあ、なんかごめんね」


 何か知っているのだろうが、聞く必要を感じなかった。被害者であっても

 既知の仲とは思えなかったからだ。・・・何か今回の俺と同じ感じがした。


「良いですよ、まあ閉めますけど<魂魔法(ソウルマジック)強制解除(フォースド・キャンセル)>」

(・・・・なんだ、結局似たようなもんじゃないか)


 現れたのは天国の門、消し去られたのは地獄の門、入り口と出口って、

 なんか安直と言うか・・・何て言うんだろ、適当?まあ良いや。

 どちらにしても、・・・おそらく似たような敵と戦っていた訳だ。


「さて、帰りましょう。この場所に残る意味はもう無い筈ですから」

「ありがとう、そんで頼む」


 ・・・・



「転送陣の場所ですが、この場所からビガルへ行き、そこから北に470㎞超

 進んだ<キネマ>と言う国です。機械が町中に存在する場所ですけど、

 今は入れないのでプレイヤーの方々はエリアボスの<奇行の堅老樹>を倒して

 から来てください。今回はショートカットしますから、そんな事が有った

 なあ。程度で良いです」

「機械か・・・どんな物が有るか分かるかな?」


 なんか聞いた事のある名前の国が出て来たな、聞いていたものと同じか

 確認してみよう。程度の感覚で、適当に機械の機能なんかを聞いてみる。


「立体軌道で動ける獣型の起動兵器と光の速度で砲弾を打ち出す

 固定砲台が有名どころでしょうか」

「成程、戦闘力重視か・・・便利なのはあるのか?」

「便利、ですか・・・ムム・・・・難しいですね、ですけど・・」


 困ったように首を傾げたミリアが、恐る恐ると言った表情で答えてくれた。


「自動で水が供給される配管を巡らせ、循環させる地中にある

 一定周期に必ず配管の入れ替えを行う機能を持つシステムや、

 一定時間に特定の場所へ人間を運搬する自動機械でしょうか」

「・・うん、凄いんだろうけど」

「駄目、でしたか・・・」

「いやいや、・・・そっかぁ、やっぱそうなるよなぁ」


 移動手段や水が安定供給されるのは、確かに凄いんだが

 戦術兵器からのギャップが大きい。もうちょっと・・・無いな。

 現実の利便が割合を締めすぎていて、大概の場合、ギャップを

 感じない訳が無いな。よし、問題ない。


「待てよ?自動供給って事は・・・浄化槽が存在するって事か?」

「はい、浄化用の魔石ですけど、確かに水の水質を管理する 

 システムが存在していますね」

「成程、安全な供給源が有るのか」


 循環システムが完成しているって事は、別の物を通して

 何かの実験とかしてるかもな。希望的観測と言うか、願望なんだが。


「ちなみにですが、人型の機体はバランスが悪いので、基本的に

 資材の配達等の戦闘面以外で運用されています」

「二足歩行の動物が動かすのに、か?」


 結構普通に聞いたが、二足歩行、二本の腕での戦闘ってのは、意外と

 無茶苦茶だったな。と、言ってから思った。


「結局の所、二足歩行では倒されやすすぎるんです。脆弱と言い

 換えても良いでしょう。姿勢制御の為に割くキャパシティー(容量)

 多過ぎて、余剰分の利用が難しいのです。例外的に遺産級(レリック)以上の

 再現不可能な遺物は人間型でも動きますよ。それでも、相応のセンスが

 求められますが・・・」


 確かに、その質問は当然の物だと思います。って顔をしないでくれ、

 結構普通にこっちでも無理が出てたから分かってた事なんだ・・・。


「分かった・・・説明してくれてありがとう」

「では、帰りましょうか<指定瞬間移動ピンポイント・テレポート>」


 若干の申し訳なさを残し、ビガル方面まで送って貰った。


 ・・・・



「取り敢えず、リューネスから進む場合、凄まじく

 敵の強さが変化するので、ビガルに来ましたけど、良かったですか?」

「目的地だったから助かる、この礼は今度」

「お客になった人を無碍にはしません、お礼は買い物でも」

「ああ、またね」

「では〈帰還(リターン)〉」

「・・・・・まだ2時間以上有るのか、エリアボスにでも行くか?」


 なんだかんだで1時間強しか経っていなかったことを確認した俺は、

 少しだけ時間を置き、エリアボスの待つ樹海の森林へ足を踏み入れた。


 ・・・・



「骨折り損の何とやらだったなぁ・・・」


 一つ言える事なのだが、経験に対して旨味が付いて行かないのは


『戦闘終了を確認、恐慌耐性Ⅰを取得しました』


「思ったら手に入る耐性は嬉しい限りですよこの野郎・・・何で今?」


 答える者が居る訳も無いのだが、言葉に出すと考えなくても良くなる。

 ストレスごと吐き出せるなら安い物だろう。


「さーて、今回のボスは・・・〈骸喰のグリム〉か、アンデットは初戦闘だな」


 骸喰・・・グールか?


「ヴィル、ノワール、アイン、慎重に攻めろ。必要なら逃げる事を忘れるなよ」

「ガグ」

「わふん」

「きゅい!!」


 ・・・・・



「食フ・・・・・邪魔」

「言葉を理解・・・違う、鳴き声みたいなもんか」


 目の前にした時に分かった。骨に皮を張り付けただけの

 様な見た目と、背中が折れ曲がり、獣のそれと似た

 四足歩行の動きが不気味さを掻き立てる。コイツで間違いないと。


「喰フ、・・・|邪魔<・・>」

「ガウ!!」

「ギギ!」

「突っ込むな!」


 俺の制止を無視して、ヴィルとノワールが突撃する。


「グガ!!」

「喰フ!」


 ただ噛みつこうと突っ込むヴィルにカウンターを一瞬で合わせ、

 そのまま弾き飛ばした瞬間、脚で蹴り上げようと一瞬の溜めを使って加速させる。


「ギャ!?・・・ガ!」


 ほんの一瞬の内にヴィルの腹部へ命中する筈の打撃を

 ノワールが突き飛ばす事で代わりに受け、足場として

 飛ばされる方向を制御してヴィルの真下へ移動する。


「一旦引け!<遅延する蔦(ディレイド・アイビー)>」

「喰フ喰フ喰フ喰フ喰フ!!!」


 ギチッ!


「ギャイン!?」

「グガー!!<ハード・ヒット>」

「フフ、ハハ!」

「精細さが全くない、最初に何かされたか?・・・にしても、

 勝手に喰ってんじゃねえよ<炎のナイフ(フレイム・カランビット)>!!」


 攻撃ごとヴィルの脚を口へ入れ、体ごと蛇のように呑み込もうと

 顎を外して攻撃に構う事無く抵抗するヴィルの脚を食む。


 ジュウウウウゥ・・・・!!!!!


「グウ、ジャヴァ!」

「効かないなんてあるか?・・なら・・・ダメージを感じない?」


 死霊系に属するモンスターの半分ほどに当て嵌まる事では有るが、

 肉体の無い生物が、と言う前提が崩れる。つまり人間の時の延長、


(生きてる時にも痛みを感じて無かったって事か)

「<ネイル・ソード><スラッシュ>」

「フフ・・・・グ!?」

「グガ<アース・ブレイク>」

「ギャイン!?」


 ヴィルの爪で腕を飛ばされたグリムは、それでもなを食いついた牙を離そうとは

 しなかったが、一瞬顎の力が緩んだ瞬間にノワールの持つ大槌によって地面が剥がれ

 無数の礫がヴィルとグリムを叩き、ようやくと言った調子で口が離れる。


「・・・次はないぞ、ヴィル」

「ワフ・・・グルル・・」


 吹っ飛んだヴィルはやっと正気に戻り、敵を見ながらも向かって行く素振りは無い。


(さて・・・・容量(キャパ)ギリギリだが、行くか)

<解放(リリース)温厚(ミーア)>少し無理させる事になる。ごめんな」

「グー?ガ」

「喰フ」

<先制防御(ファスト・ガート)><噛みつき耐性(バインド・レジスト)><カウンター・ショック>」

「グッッウ!?」


 ダッ!!


 状況を把握しないままでも、襲われた瞬間に反射でカウンターを決めたミーアは、

 仰け反ったグリムの腹へ体当りを決め、突き飛ばす。


(6・・・いや、7割弱か?)


 数秒とはいえ、無抵抗の相手に連続で攻撃したダメージは確実に蓄積している。

 が、それでも3割に届かない程度と推測できる・・・どうするか?


「取り敢えず〈耐久上昇(エンデュランス・ライズ)<中回復(ミドル・ヒール)>〈足筋上昇(フット・リンフォース)〈速度上昇スピード・アップ<筋力強化(ストレングス)><指導(レクチャー)>やれ」


 全員への補助魔法は危ないので、速力強化をヴィルに、耐久をミーアに、

 筋力はノワールへ掛け、<指導(レクチャー)で連携を取る。


「グガ!!」

「喰フ!!!!」


 ガブッ!!


「グ・・・ッ!?ガアア!」

「ギグ<クレイ・ショット>」

「・・・・」

「グルル<ステップ>」

「グラフ!!」


 ズダン!!


 噛みつかれたミーアが振りほどくようにしてグリムを浮かせ、

 ミーアの体からグリムが離れた瞬間に石の礫を放ち、

 それに合わせて体勢を整えさせぬよう、ヴィルが近づき攻撃する。


「グウ!」


 攻撃より捕食を優先するグリムだが、その傷は一定の所で停止した(・・・・)


「・・・・捕食回復、ヴィルの肉がやっと吸収された感じか」


 特徴の一つ、人間の骨程度なら噛み砕く顎の強靭さと、食した生物の生命力を

 自らのステータスとHPに還元させる。まさに、エリアボスとして申し分ない

 能力を持つ獣だ。


「・・・1回目、3回目が有ったら負ける。焦って食われる事だけは避けろ」

「・・・・・・・」

「ガウ」

「グガ」


 捕食された部分がマズい、ヴィルの特化した能力(AGI)を見越した訳では

 無いだろうが、スピードの上昇率は・・・


「考えて答えが出るなら苦労はないな<炎のフレイム・パイル>」


 ビシュッ・・・・ボオオオオオオ!!


無駄(・・)

「・・・チッ(少しだがINTも吸収されたか、単純な攻撃はもう当たらないな)」


 そこまで速度は無い攻撃とはいえ、完全に避けきったスピードの上昇率も

 無視するわけにはいかない。結構面倒な相手だ。


「まだ足りないな、3方向から同時展開して攪乱、ついでに仕留められたらそうしろ」

「グア」


 ダッ!


「無駄、喰フ」

「グ!?」


 高速で移動するヴィルを目視しながら、見えていない筈のノワール

 の攻撃を完全な死角にも拘らず迎え撃ち、同時に腕を掴み、地面へ叩き付ける。


(思ったよりステータスが高い・・・・残りHPは・・目算5割強、厄介だ)


 大体の%は、傷の深さと数で計算できることを教えてもらった

 ので分かる。その上で言える事が有るとすれば、グリムの

 ステータス上昇率だろうか。グリムのレベルはこの地域にしては低い。

 と言うか、戦闘能力もビガル内に居る例外(イレギュラー)の最強種より弱い程だ

 (ビガルにおける最大レベル幅は、平均値+6程度)。だが、肉体の制限を

 超えたステータスを、消化しきるまで上乗せし、相手のステータスの

 2割程を自分に上乗せできる。しかも、人数制限は無しでだ。

 この差はいかんとも・・・・何か煙い・・・はて煙?


「・・・・あ”やべっ!?」


 気付かぬ内に、黒煙と悪臭が木々が燃え移り、放出されていた。


〈炎のフレイム・パイル〉の副次効果忘れてた。危ない危ない〈水の霧(アイス・ミスト)〉」


 地味に硬い敵に使い、避けられた事がほぼ無かった所為で、延焼する事が

 頭の中からすっぽりと抜けていた。反省点にしとこう。


「削り切れるか食い尽くされるか、根気比べと行こう」


 肉を食われた直後に2割前後なら削り切れる。だが、2度目はともかく

 3度目は確信が持てない。出来れば2割、少なくも3割は削りたい。


「MP全消費とMP回復薬5つって所か、今回は足りるか・・・良好」


 MP切れになるとやれる事が極端に減る為、あまり褒められた

 戦術とは言えないが、短期決戦で決めなければ終わる。

 受け流され続けるヴィル達を見て、呼吸を整え、前へ進んだ。


 ・・・・



<筋力強化(ストレングス)>これで打ち止めだ、後は知らん」

「無駄ナ努力」

「グルルルル・・・ガァ!!」


 疲れたー心的被害が大きいー戦略と言うか、目で見てから普通に避けられる

 身体能力を持ち、加えて単純では有るが戦術を持ち合わせる。面倒な事この上ない。

 当たり前のように視覚からの攻撃に反応する反射、長時間の戦闘は、ヴィルを含めた

 前モンスターの集中力を削っていた。


(・・・恐らく50前後か・・・・攻めるにはちょい大きい差だなぁ・・・)


 実の所、グリムの筋力はノワール以下、ヴィルにすら微妙に負ける程度でしかない。

 だが、プレイヤーにとっての50は意味合いが全く異なる。一撃で骨にヒビが入り、

 モロに鳩尾に入れば確実に貫通してしまう。獣同士の戦闘は強靭な骨と皮に覆われた

 言うなれば強者同士の戦いなのだ。人間と獣では、もし同じステータスだったとしても、

 純粋な身体能力で勝つことは出来ない(だからこそ、鎧や剣で武装するんだが)

 ステータス50の差とは、それだけ大きい物なのだ。


「〈メッセージ〉ンクッンクッゴキュッ」


 打つべき最後の手は打った。後は運と攻撃力次第だ。


「痛いのは出来る限り避けるもんなんだがなぁ・・・」

「喰フ、邪魔スルナ!!」

「ちょっとは待ってろやボケ!」


 ガッ!


「チッ・・・おあ!?」


 渾身の蹴りは当然のように受け流され、同時に支柱にしていた脚を

 掬われ、受け身を取りながらも地面へ叩きつけられる。


 ニヤァ・・・


「ッッ!」


 一瞬、全身が硬直し、生物としての本能が全力で警鐘を鳴らす。だが、

 防ぐ手段はとうに無く、男の肩へと獣の牙が突き立てられた。


「喰・・・イタダキ・・・マ、ス」


 ガブッ!


「グッ!ああああああ!?」


 ゴリュッ


 骨が顎の力によって砕け、肉の一部を剥ぎ取る様に噛み千切られる。


(今だ!!!)

「<ブラインド・シュート>」

「・・・・<チャージ・カット>」

「<スラッシュ>ガウ<ブレイド・ソウル>」

「<ストレート・ブロウ>〈劣化瞬間レッサー・ライトニング加速・アクセラレーション〉」

「これ、で最、大火力だ、受、け取れ<狂乱の植物達フレンティック・プラント>」


 肉体を貪る一瞬の隙と、消化するまで始まらないステータス上昇を利用して、

 一時的にステータス低下が起きるスキルをノワールが使用した。


「グアアアアアアアアアアアア!!!!??」


 何の為の声なのか、痛みを感じない筈の獣の絶叫を聞きながら、まだ

 殺し切っていない事を確認し、次の手を


 バキャッ!


「グルァアアアアアア!!」

「な、あの強度の植物を・・・グッ!?」


 ガブッ!


「っぶねえ!あと一歩だったな獣〈風の(ウィンド・)(シックル)〉」


 ブシャアアア・・・・


「食ベ・・・・シ・・・・・ニ・・・」


 最後の捕食、首に来た獣の口に拳を撃ち込まなければ負けていた。が、

 首の代わりに腕を口に突っ込み、最後の魔法が頸動脈を切り裂く事で、勝敗は決した。


《戦闘終了を確認、MVP判定・・・確認、初エリアボスクリア

 ボーナス獲得、報酬判定・・・<骸食の死体>獲得、MVP報酬

〈泣き鬼の葛籠〉を取得、初エリアボスクリア報酬〈故無き翡翠の首飾り〉

 エリア解放を確認しました》


 勝った。だが、地味に最後の攻撃方法が全く理解できなかった・・・

 まあ、それは取り敢えず置いておこう。エリアが解放されたことを確認し、

 俺達は次の国へと歩を進めた。

ちなみにですが、モンスターが進化&レベルアップすると

召喚時のコストが増えます(イベント時は気付かず、出したままに

しておいたため、収納した後、思った以上にアインのコストが高くなっていた

為に、膝から崩れ落ちました)


(現状のコスト一覧と最大コスト、最大コスト:130 アクティブ:91 

 ヴィル:28 ノワール:44 ミーア:21 アイン:34


(ノワールはレベルがプレイヤーに近づきすぎてイベント時の倍まで

コストが上昇ヴィルは微妙に増えた位、ミーアは17から4(ベアー系は

コストが低くて強いのが特徴)肝心のアインなんですが、14から

20増えました(スケイル達も生き残ったんで出しときまひょか。

ヴァイス:25 スケイル:10 エイプ:6 リム:8)))ヴァイスも地味に多いね。


鉄に関して:無駄に設定したまま放置してた事ですが

錬金術師(アルケミスト)の能力には物質を等価では無く、

石から銅を作る等の能力が有ります。なので、モンスターを

討伐した素材で鉄インゴットを製作出来、+魔力の通った鉱山には

特定の鉱石しかでません。ちなみに、メイガスとリューネスは

魔力の通っていない鉱山が存在しません。(錬金術師にはギルドで聞けば

商店を紹介して貰えて、そこに居る人に弟子入りするとなれます

(情報を参照すると一瞬で分かる情報として掲載されています

(出ないけどね!)))


ステータスは矛盾が出た瞬間に変更したりもするんで、ちょいちょい

出して行こうかな~(結果、面倒でやりそうにない今日この頃)


ああ、グリムに放った最後の魔法ですけど、ゴミ威力の為、

超至近距離で更に手のひらや口から放つ方向を制御して、+皮膚の

薄い部分を攻撃する事でやっと切り裂けるようになった感じです

(頸動脈を撫で斬り(出血によるHP損失=死の構図です))

出血やら骨折系は設定定まってないんで、決まったらダメージとか

適当に出していきますね(今回は1残し、出血ダメ=死亡だから

細かいの要らんかったんや)

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