料理大会
「着いター!!」
何処までも続く牧場と畑、その奥に微かに見える
リューネスの丁度真ん中に位置する、酪農都市<ファーマ・インフレート>
に、特に困る事も無く入国した。
・・・・翌日
「「うぇっへっへ、ご飯ーご飯~♪」」
「なに、あのテンション?」
ボス戦で1時間以上戦い続けた結果、精神的にそろそろ休まねば
と言う事になったので、昨日は終了し、マキリスも合流して
今日開催だと言う料理大会の審査兼試食が出来るらしく、
テンションが全く戻らない2名がはしゃいでいた。
「別にいいんじゃない?楽しそうだし」
「ですね、じゃあ行きましょう!」
「お、意外とミツル君も乗り気なんだ。じゃあいこー!」
「オー」
・・・
「良いですね~この香り♪」
料理の音、特に揚げる音と炒める音は匂いも耳にも心地良い。
ちょっと繁華街を歩いていると、目の前に人だかりが出来ていた。
「パクパク、ボリボリ」
「ムシャムシャ、ゴキュッ!」
「・・・良し、早く行こう!!」
「あー、レン君、待ってたヨー!」
「チッ」
約2名が、何処から取り出したのか焼き鳥風の串焼きと
魚のフライ、あと・・・エール?をかっ喰らっていた。流石酒飲み。
「一口頂戴~」
「良いヨー」
「喰ってけ~ですよー」
「じゃあ僕も!」
ミツル君は酒とか買っちゃ駄目だよー。
「っかー!!何か買ってくる!」
結果、財布の中身が一割消し飛び、大会参加時間ギリギリで到着する事になった。
悪乗りって、過ぎるとこうなるよね・・。
・・・・
「開会8分前、ギリギリセーフ!」
「じゃねえよ、何処をどうしたら開会2時間前に来て徒歩15分で着く場所へ
10分前に到着しなきゃなんねえだよ!1時間50分何処にやった!!?
いや俺も俺なんだけど!!!」
最終的に酔ったアンネがどっか行って探すことになったんだからな!?
「今度は満腹設定有りで食え、でなきゃ軽く破産できる・・・。あと
酒飲み、お前ふらふらすんの禁止!!」
「はいサ~!」
「は~い」
所々場の雰囲気に乗るよなミツル君、俺も人の事言えないが。
「早く参加しようヨ!遅れたら勿体ないシ!」
「だな、すみませーん!」
・・・
参加受付で入場金800Tを支払い料理観戦と審査も同時に
出来ると言う事で、アトラクション気分と言うか、軽い
気持ちで入ったんだが・・。
「色々酷い」
びっくり人間コンテストと言うか、案の定普通に調理している人の
数が少な過ぎた。何で飛んでんの君ら?
「コレに点付けるのか・・・いやだなぁ」
「まさか味、見た目、パフォーマンスの3つで競う物とは
思いもしませんでしたね~」
そう、普通に作ってる連中も居るが、点数はパフォーマンスと味、
そして見た目の三つから決まっている。完全に見た目を捨てている
料理程美味かったりするのはその所為だ(味とパフォーマンスだけで
他の人達との差を減らそうとしてる人が居る為、食べる側には迷惑)。
《おおっとー!!!!リュウエン選手の大技<鳳凰>が出たー!!!》
実況も明らかにスポーツ・・・プロレス実況の感じが出て来た。
結局、見た目の良い盛り付けや切り方になった物に6、普通の料理に7
そのほかは1にして、パフォーマンスと調理が終了した。
・・・・色々あってベスト16・決勝トーナメント
「良し、結構腹一杯だけど食うぞー」
ここで満腹設定をオフにする。満腹で美味いかどうか分からないでは
問題外だし、プレイヤーの特権だからな。
「「「おっしゃー!!」」」
《ここでベスト16が決定しますが、優勝候補のミネルバ選手と
リュウエン選手はほぼ決まりでしょう!さあ、残りは誰になるのでしょうか!!》
「と言っても・・・アレ見てどう思えと?」
美味しいものを食べた時の反応じゃないんだよなぁ・・。何で
飯食って酒飲み過ぎて泥酔した人や、賢者モード一歩手前の
人の顔になるんだよ。
「食べたくねぇ・・・って、マジかお前ら!?」
「据え膳食わぬは女の恥、全部食って終わってやりますよ!!!」
「わたしモー」
駄目だ、スイーツ目の前にした主婦の顔と言うか、完全に目の前に
有る全てを食い尽くさんと奔走している。ま、直止ま・・・あれぇ?
《なんと、初参加者がリュウエン選手の料理を食べて無事!
鉄人が現れました!!》
ソレ完全に料理食べた人間の感想じゃねえ!!
「うみゃあああああああイ!!!・・・こっちは微妙、まだまだー!」
「どんどんこいヤー!!!」
こんな時でも平常運転のアンネさんマジパネエッス。
マキは何かちょっと嫌な顔してる。どうしたんだろ?
「・・・んまい」
異常運転な彼女達を放置して、意図的にあの場所を避けて普通に
調理している料理人達の方に足を傾ける。当然だろう、アレを見て
食べようとするのはネタか馬鹿だけだ。両方のアイツ等は知らん。
「んー・・塩気がもちょっと有ると良いかな」
「ですか、今度やってみます!」
「今度は俺のを!!」
クジはクジで他の料理人達と仲良くやっている様で、アドバイスや
味付けの調整等をやっている状態だ。
「しかも美味くなるんだから、アイツのセンスは的確だよなぁ」
塩一つまみ、香辛料一欠けらの世界は俺には分からない。
だが、久時はそこに踏み込み、納得させる説得力と味覚がある。
今日の人は比較的穏やかな人ばかりだから楽しそうだ。
(ま、人が集まる連中はこんな所には来ないけどな)
人が集まらない連中は来るが、やはりと言うかプライドが高い人間は
チラチラ此方を見てはいても近づこうとしない。勿体ないと思うのは
ちょっと傲慢か。
「ベスト16だし、そこそこの人が消えるのか。ちょっともったいないな」
「だろー?俺んところのも食べてくれよ兄ちゃん!」
「スープか?メインが有ったらそっちも食べるぞ」
「お、良いねえ!ちょっと作って来るからこれ食べて待ってな!!」
ふむ、良いおじさんだ。にしても、スープ一杯だけで勝負してるのか。
じゃあ人は集まりにくいだろう。・・・ッ──!
「な、なあ、この味っ」
出されたソレが心地よく全身に染み渡る。これは・・・、
《審査終了、点数を書き込んだ用紙を投票してください!!》
「っじかよ!!」
「あー、終わっちまったか。後で店来てくれ、驕るからよ!」
「それより、早く行かないと失格だろ。走ってほら!」
「ありがとう!絶対来てくれよ~!!」
それに多分、店に行く必要は無い。
・・・・予選結果発表会場
「っし!」
「大丈夫、お客さんもいっぱい来てくれたんだ・・!」
「おーい、お前らも疲れたろ。スープ一杯作ったから
食べたい奴らは食ってけなー」
「・・・っんまい」
「リュウエンが・・・褒めた??」
「ネルヴァ、食べろ。食える」
「何故あなた如きに指図されなければ「勝負、前回俺が勝った」・・
不味かったら承知しないからね!!!」
強く言うミネルバだが、一口目を含むと、数秒間口が止まる。
「師匠直伝みんな大好き野菜スープだ。不味かったら俺の腕だ!
すまねえ!!」
「ッ──!!」
ダッ!
「・・何かやっちまったか?」
「スープは捨ててなかった。大丈夫」
「そうか?なら良いんだが、・・・ちょっと余計な事してくる。
食べたい奴らはここからは自分でついでくれ、頼んだ!!」
・・・sideミネルバ
「ッハッ・・ハッ・・」
「っと、ここか。おーい、大丈夫かいお嬢さん?」
「なんっ・・・でっ!」
「予選は楽々突破なんだろうが、戻るまでの時間を考えると
遠くには行けない。で、人が少ないとなると、俺の店の前しか
ないもんでな。入るか?」
ギイィ・・
「此処のお店があなたの?!」
「おう、あの馬鹿師匠、全然帰ってきやがらねえから、どうにか
切り盛りしてらあ。10分って所か、簡単なまかないでも
作ってやっから会場に向かいな。すぐ追い付く」
無かったことになった場所。もう何も残っていないその場所で、
たった一つだけ残された建物と言うのも憚られるその店は、最後の最後、
食べるにも困った人間たちの集まる場所として、忌避されていた。
だのに、その店主と名乗った者には一点の曇りも無く、ただ
しょうがないと笑っていた。追いやったのは私達なのに。
「何で私の事・・」
「シスターさんだって人間だ、別に辛い事だってあらあな」
「っ知ってて・・何故!!?」
店主から見れば敵、その2代目となれば、当然目の敵にして当然なのに、
感じたままを口走った少女に、男は頭を掻きながら答える。
「苦手なんだよ、怨むとか憎むとか。それに、あんたがやった訳じゃ
ないんだろ?正直、師匠に合わせる顔は無いんだが。そんなに気負うな」
ポス・・
「子供は笑って走ってりゃあ良い。前だけ向けるように背を押すのが
俺達で、立ち止まって動けなくなった奴に時全力で向き合えるのが大人だ。
だから悩んで良いし、別に気にしちゃいねえと覚えといてくれよ」
「・・・ありがとう、ございます・・!」
何故か涙があふれたから、走り出して、知りたくなかった場所に
立って、気まずそうなおじさんが作ってくれたサンドイッチを手に取って、
一緒に食べながら、彼女は会場に戻って行った。
・・・Sideレン
「・・誰がバカ師匠だ、久々に会えると思えば女など口説いて、
随分と色男になったじゃないか。〈クレス〉。キミも一緒に来なさい」
「あ、はい・・なんかめっちゃ出刃ガメしてしまったのでもう
聞かなかった事にしようかと。はい」
「此処まで聞いてそれは許さなれいでしょう。一緒に背負おう?」
苛立ちを隠そうともしない青い瞳の女は、その足を会場に向けた。
あのー、・・この人怖いっす。
・・・・トーナメント1回戦
「お二人ともお早く!クレス選手は一回戦なのでもう会場に入って下さい!!」
「随分遅れちまったか、じゃな、笑ってる方が可愛いぞ、ネルヴァ!」
「ッ!あなたもね、クレス!!」
よーし、あれだけ元気ならどうにかなんだろ。さてと、相手は・・。
ちょっと勝てるイメージ湧かねえやあの人じゃあ。
「久しいな、元気だったか?」
「おかげ様で、あんた、何で此処に居るんだい?」
「最近戻ったのだよ、気付いたのは君が二人目だが、彼女とは会ったかね?」
「彼女?・・師匠が!?」
《試合を開始します。1回戦!!クレス選手VSフェイン選手
テーマは〈麺類〉調理を開始してください!!》
聞きたい事が山の様に有るってのに、ったくもう!!
「終わったら全部聞かせてくれな!」
「・・全力で掛かってきなさい!!」
・・・・Sideレン
「あの、許してもらっても」
「ダメ、・・君は?」
「えと、その人の・・友達です!」
「そう、じゃあ一緒に観戦しましょう。一緒の子は一人だけ?」
「・・いえ、そこらに散ってますがあと3人居ます。あ、探さなくても
勝手に回収出来るんで、放置しといてください」
さてと、取り敢えず試合運びを見る限り、どっちも山菜系で
責めるみたいだが、片や肉、片や野菜中心と、趣向はかなり
異なってるみたいだ。
「どっちが勝つと思います?」
「フェインの料理食べてないから分からん。あの予選、結構運営の
怠慢が見えるから好きじゃないかも」
「同感ね、最初は元町の店が競う為にあったから必要無かったけど、
参加条件を変えないと多すぎるなら、幅を狭めないと。フェイも
旅してたみたいだけど、もう少し頑張ってほしかったわ」
うん?弟子発言からして結構高齢なのは予想がついていたが、
あの老人を呼び捨てるほどか。マジでうちの師匠と年齢近い?
「やっぱり食べられないお店が多いのは悲しいですしね!」
「宣伝力の差が露骨に出るのは嫌だとも言えるかな」
胃袋無限のプレイヤー以外はやっぱりお目当ての店以外食べようとは
思わないし、しゃーない。が、やっぱり怠慢だ。
「もう出来る、フェイの方が先、・・んー、腕落ちた?」
完成したのは中華麺、中太の縮れ麵に大振りのチャーシューが
器の左側に4枚、右側にはキクラゲと揚げたネギ、ゆで卵が乗った
一皿が審査員に振る舞われる。にしても・・。
「臭い・・」
豚骨ベースのラーメンには大分言える事だが、匂いが強い。
癖も強いので、少なくとも俺とミツル君は苦手みたいだ。
口元を覆っている。
「処理が甘いからこうなる。フェイは何処に行ってたの?」
「本人に聞け、あのおじいさんが誰か俺は知らない」
「ええ、君に聞いた訳じゃないわ」
えぇ・・、ああ、通信か。って言えよ分からないよそんなの!?
《審査開始!!》
「ちなみに、審査員と俺達で分けたのは何でか知ってます?」
「公平性が無いから、だそうね」
あー、有名店に入れておけば良いみたいなのを防ぎたかったのか。
の割にマキは向こうで無双してるけど。
「んーーー美味しい!!!」
審査員以外のお客にも器が配られ、レンの元に渡された。
ほうほう、ちょっと遠めに見てたが、近くで見るとスダチ
みたいな果実の欠片が添えられてる。脂っこいなぁ・・・。
「よし、・・・ンッ」
ズゾゾゾゾ!・・・ズゥ
「んまい、けど、やっぱり苦手な香りだ・・」
「私も貰って良い?」
「別に構わな・・おい、別の箸貰うから待っ──」
ツルル・・・コクッ・・コクッ
「やっぱり処理が甘い。何でこんな料理を?」
「人の話聞いてくれない・・」
「ありがとう、美味しかった」
「あ、ほんとに空・・・結構こう言うの好きなんですか?」
「流石に血生臭いって程じゃないけど、煮込む前の
下処理がちょっと甘いかな。好きな人には刺さるかもだけど、
そもそも繊細に作った叉焼との相性が悪い」
それはちょっと思った。焼豚のレベルが高い分、
そこそこの完成度でしかないラーメンと若干合わない。と言うか、
コレは本当に同じ人が作ったものなのだろうか?符号的な食材、
これさえあれば良いだろうと自暴自棄になった様な料理に、
少し違和感が有る。
《続いてクレス選手の料理です!!》
「はーはー、これはマジで対照的、あ、お箸二膳下さい」
この国、箸の文化が有って本当に良かった。フォークで食べる
ラーメンとかコレジャナイ感半端じゃ無かっただろうから。
ちなみに、初期ポップのメイガスではフォークとスプーンがメインだった。
にしても、両方とも麺類か。結構珍しい。メイガスだと小麦は
パンにするのが一般的で、プレイヤー開発の麺料理が出始めくらいだった
筈なんだが。
「質素、と言うより、地味だな」
パフォーマンスはまあ、どちらも手早くやっていたため、最低限は
点数が付くだろうが、見た目はかなりフェインに軍配が上がるだろう。
山菜と昆布で取った出汁は食欲をそそるが、どうしても見た目が
地味になり易くなる。さて、これで終わり、な訳ないよなおっちゃん。
「さてさて、仕上げを御覧じろと。食べる時はコレかけて食べて下さい!!」
トロォ・・
「細い麺に粘度の高いタレ、これって」
「餡かけソーメンかコレ!」
「素麺?」
「素材は似てるがさっきのとは別物ってことだ。にしても、何で餡かけ
ソーメンにスープを入れた?」
まあ食べれば分かる・・・ほうほう、そう言う事ね。
「つけ麺と同じ方式か」
ズ・・チュルルル!
「うんま!!?」
「失礼」
スッ・・ちゅりゅるっ
「・・・暖かい」
「とっても丁寧な作り方、あの子らしい」
「暖かいまま食べ終わって欲しいってのは分かるが、まさか
餡かけ部分で蓋をするなんて、面白い事考えるなあの人」
しかも、餡を不思議がっている審査員からして、デンプンを
多く含む食品をすりおろすやり方は一般的じゃないのだろう。
初めての試みではないだろうが、とても良い仕掛けだ。
「結果的に受け入れられるかは好みだろうが、なんともまあ、
皆が好きな味をちゃんと出してる」
「勝敗とはまた別だけれど、素敵な料理を作ったのは確かね」
さてと、審査員の印象は・・1人だけ無茶苦茶嫌な顔してる
人が居るんだけど。と言うかマキ、お前なんでそんな顔してる
人の隣で超笑顔なの、空気呼んであげて!!
「だけどまあ、多分・・・ん?」
《審査員の得票を開始します!皆さんの票の過半数も審査員として
みなします。なので、投票してくださいね!!》
今審査員達の顔つきが固まってた。何でだ?
「早く行くよー」
・・・結果発表
「なっ!?」
「フゥ・・やっぱりこうなる」
「ここまで開くなんて、何で?」
審査結果、1対5 勝者:フェイン
《なんと、飛び入り審査員のマキリスさん以外全員がフェイ選手に
投票していたーーー!!勝者フェ──》
「この結果、甚だ不服也!!!」
「えっ、どうしたんだよ旦那?」
いやあんたは不服に思っとけよ最低限。
「棄権、そして謝罪する、こんな大会になっている事、なにより
放置してしまった私の不徳加減に」
「何言って・・おい旦那、頭上げてくださいよ。あんたが
頭下げてどうすんですかい・・なぁ!」
何で勝利側が謝罪しながら棄権するなんてことになってるんだコレ??
そしてあんたは何なんだよ!!?
「はうっ!!」
「えー、はい、もう良いから取りあえず会って来いあんた」
「なに・・っ!」
ブンッ!!
フェインの言葉一つでそんな顔赤らめられてもこっちは反応に
困るんだよ。とっとと行って泣いてこい!!
「っ、覚えておきなさいよ」
「師匠!?」
「・・勝者宣言を」
《あ、はい、フェイン選手の辞退により、クレス選手の勝利です!!》
さてと、リュウエンとミネルバの料理は気になるが、アレ
俺等には食えなさそうだし、最後まで参加はするが、ちょっと
隅っこの方で食べるか。あの怖いお師匠さんに見つからない様にしとこ・・・。
・・・・なんだかんだで決勝戦後(ミネルバが勝った)
「いやー、負けた負けた!!強いなぁあんた」
「別に、そんな事無いと思う。ます」
「でもまだ勝ち越してる。次は勝つ」
「やってみなさいよ、次も勝ってあげるから!!」
いやー、仲良いなぁあの人達。結局クレスの事評価しなかった
あの人達はちょっと心残りだけど、と言うか、まさか最後の最後に
普通に食べられる料理を作るとは・・・出来るなら最初からやって欲しかった。
「精進料理みたいなのにとっても濃くて複雑、さっきまで意味不明な
薬料理作ってた人とは思えない繊細さですよね!」
「容赦ないわね!?」
「本音ですので当然です!」
マキの満足気な顔も見れたし、最後におっちゃんの店よって帰るか。満足!!
・・・・廃墟・クレスの店
「飯食いに来たぞ~」
「おう、待ってたぜ!つっても、あんだけ食った後だし、軽めの
ものしか用意してねえが」
「約束したから食べに来ただけだ。別に高望みなんてしちゃいねーって」
「そうかい、そしたら少々お待ちください!塩っ辛いのが多かったから
甘いもん喰いたいだろ。干した果実の糖蜜漬けでも食べててくれや!」
クレスの店を表す言葉が有るとするなら、屋台だ。店構えもなにも、
外に置かれた数個のテーブルとイス以外店と呼べるような様相を
していない。お祭りなんかで出店として参加した所にちょっとにてる。
ただし壊れかけの屋根はあるが。
「お師匠さんとは話せたか?」
「おう!って、師匠の話したっけ?」
「お師匠さんから弟子だって聞かされた」
こっちにも顔見せてるかと思ったが、いや命拾いした気がする。
「あー、じゃあちょっと迷惑掛けちまったか。すまねえな、
ほれ、漬物とワイルドボアの揚げ丼だ。食べてってくれ!」
食べ終わるまでの数十分間割といろんな話をしたが、
ログアウトした時には何も覚えてなかったので、まあ、
気にしなくても良い内容だったんだろう。かつ丼は美味しかった。
3話をまとめて1話にしました(リュウエンの掘り下げとか出来てねぇ・・)。
フェイとか一部キャラクターは結構進んだ後出る予定です。何時出るかは
分かりません!(清々しい程ポンコツ)
名前は(ファーム)と(インフレーション)
とか、安直な物です(この国、酪農国家なもんで(出て無いけど))




