19.空を泳ぐ大魚と職業クエスト
筆が全く進まねえ・・・
進まねえ(展開的にも)
「よし、こんなもんかな。個人所有の武器は要らないのか?」
「えと、一応貰い物が一つありまして」
スッ
「〈馬酔木の杖〉か、良い杖だ。
手入れして長く使ってやれ」
「もちろん!」
「・・〈火炎鞭〉予備の武器を持て。使う魔法の種類からして、近接が多いか。
中~遠距離武器を持つと良い。これは店からの詫びだ」
「良いんですか?」
「・・死ぬのに慣れるなよ」
ん、何か今の反応・・・ま、良いか。
「?・・・勿論!」
さてと、んじゃあ新調した装備で狩りと行きますかー。
・・・・ビガル・エリア境界
「まずはエリア開放戦からだ」
「結局ノワールさんに渡したんですね、その鞭」
「ああ、俺鞭使えないし、なーんか趣味じゃ無かったからな」
「ボスモンスターどんなだっけ?」
「〈ラウンド・ラージ・レイ〉空中に浮いたまま取り巻きを数体召喚しながら
一定の軌道を描き氷魔法と虎の子の尻尾で刺し殺す相手です」
軍事国家ビガル、別名金と命の舞う国。そのエリアボス
ラウンド・ラージ・レイ、別名〈空の覇者〉。最も美味しい
経験値と金稼ぎを同時に行える素晴らしい国の番人は、これまたそれに
ふさわしく、未知を強制する難敵である。
「上からの敵は初めて相手にするなぁ、どうだよクジィ」
「うん、僕が上に乗るから、援護してくれると助かるかな」
「15m以上の高度で飛ぶ相手にどうやって乗るんです?」
「大丈夫、ミツル君は周りの取り巻きを削って欲しいな!」
「はい!」
「ヘイト管理は任せテー!」
うし、じゃあやるか。
・・・
「サイズもでけぇのかこいつ・・・」
全長15m、尻尾を含めれば20mを超える巨体が空中を舞う姿は幻想的だが
不自然に際立つ。
「まず───速っ!?」
ドシャッ!!
「当たるな、だね!!」
およそ2mの氷柱が、200mを超える遠距離から地面の半ばまで突き刺さる。
これ今の能力値だと防御しちゃ駄目な攻撃かも・・・。
「ノワール!クジと協力して上までもっていってやれ、マキィ!
火力出せ!!」
「言われなくてもやってますよーっ〈大土槍〉!」
ドシュッ!!!
「ちょっと貸して貰うね」
「ちょっ、そんな乗れるような速度じゃっ──」
シュタッ!ヒュン!!
「あー、ありゃ無理だ。気にするなノワー───!??」
言うより先に大土槍にしがみついたクジ、の後ろを貰ったばかりの
鞭をクジに巻きつけて無理矢理ついて行くノワールが居た。
「あいつ、真面目くん過ぎだろ〈劣化筋力強化〉〈速度上昇〉」
最低限の補助魔法を打つが、届いたかどうか・・。
「〈肉体強化〉行きます!」
「人間離れ著しいですねぇ〈魔力活性化〉〈氷魔法耐性〉」
ドドドドス!!!・・・ズサァッ!!
「早っ、もう一匹落とした」
「〈曲射:なだれ矢〉!」
ピシュンッ!!
「・・ナイスコントロール、射程内、入るぞ〈追い風〉!」
「〈火炎槍〉〈双大鉄槍〉!」
ゴキュッ!
「大盤振る舞いですなー」
「そっちももっとつよつよ魔法使って良いんですよ?」
こっちはそれ程強い魔法まだ無いんすわ。
「多分超ハイペースで削っちまうから、先に後の対策しよか」
「ですねー、アンネさん、タウントのタイミング指示出すので
3カウントでスキル発動お願いします!!」
「オッケー、まっかせテー」
・・・・Sideクジ
「合わせる!」
「グガ〈フルスイング〉!」
バキッ!
「フッ〈ストライク・ショット〉!」
「グ!」
グチュッ!ヒュン・・パシィッ!!
「おっっけい次!!」
一発目でバランスを崩した相手に二発目を合わせ、落下するエイから
脱出する瞬間、投げられた鞭を掴み、別の個体に飛び乗る。
取り敢えずこんな事をしながら1分弱、エリアボスを削りつづ
増援の湧き潰しをしていた最中、ソレの体が空へ向く。
「あ、しくじったか──あっちゃあ〈スラスト〉避けらんないなコレは!!」
足元のエイにとどめを刺し、ソレの影から抜け出そうとするが、
狙いはクジに向き、追いかけるように影が追従する。そして──
「あー、これ死んだかも〈スパイラル・スラスト〉やっぱり削り切れないよね!!」
〈ミスティック・ストライク〉
ドッッ!!!!
「〈カウンター〉で耐えられるダメージじゃないか、ごめん、多分死んだ!」
上空からの氷魔法付与による直下爆撃+重量打撃による純粋な
破壊力の暴力、上空数十mからの直落下によって生じるダメージの
威力はどのプレイヤーだろうが即死圏内、しかも回避不能の必中、
少しでもダメージを与えようと構える───
「ばーか」
衝突数秒前、背中を突く指と聞き覚えのある声に、口元が緩む。
どうやって飛んだんだか。
「・・助けに来てくれるって信じてたからね!」
「嘘吐け!!!」
ガシッ!
「カウント風巻〉!」
《〈タウント〉〈ファントム・エネミー〉!!》
《〈剛射:チャージ・ショット〉!》
ビュウッ!!!!
「───腕っ・・いってぇなもう!!?」
レンとエリアボスの交差する瞬間、アンネの発動させたスキルにより、
一瞬だけ軌道がブレ、上空に巻き上げられた風の上昇気流により
すり抜け、上を取る。
「行けるよな、クジ?」
「もちろん〈エアリアル・ストライク〉」
バシュッ!!
「回避成功、上からも潰すからそっち頼む。助かった、引き続き頼む!」
・・・・Sideアンネ
「ふいー・・・じゃ、お仕事やりまショー手伝ってねマキちゃん
〈リンフォース・アーマー〉〈固定化〉〈チャージ〉」
「もちろん〈小さなの灯の光〉〈四重土壁〉」
ドドドドッ!・・・ビュオオオオオオ!!!
「ちょーっと型破りな攻略だけド、ま、気にし無いよネ〈集中〉」
直下する巨体が魔力を放出し、さらに加速しながらこちらに迫る。
「1回はやってみたいよネ、全力全身全霊ロマン砲いっくヨー〈スマッシュ〉」
─────
接触、破壊、はじけ飛ぶ地面と砕けた拳の上には、雲一つない晴天が有った。
「お疲れさまー、〈高速回復〉あー、
鎧壊れちゃったか。あとで補修代払うから請求頼む」
「大丈夫だヨー。・・2分ちょっとかナ、すぐ終わっちゃったネ!」
ドシャッ!
「ぐあー」
「皆頑張ったからね!」
火力スキル全ブッパしてたやつのセリフとは思えない内容だが、
結果論死んでない
「ほぼ役に立たなくてごめんなさい・・・」
「いやー、一番やらかしたの僕だからね、こっちこそごめんね!」
実際役立たずと言う程貢献度が低い人間はいなかった。ミツル君の
剛射無しだったら俺は死んでたろうし、と言うか片腕消し飛んだんですが、
師匠の所なら治してくれるかなぁ・・・。
「余った時間どうしましょうか、あー先にデスポーンします?」
「・・いや、死ぬと時間掛かるからこのまま死ぬまではやる。で、
さっきの戦闘に参加させられなかった連中の能力確認をしたい。んだが、良いか?」
「もちろんですー!」
「武器持ちモンスターの戦い方か、うん、僕も見たいな」
「うし、じゃあ一通りやるぞー」
「腕無いのに元気ネー」
・・・・Sideレン
「うーーむ・・・」
「この結果は・・・」
「すごいんじゃないかナ?」
結果、ミーアは戦闘が殆ど出来ずに終わるかと思ったら
ヴィルがワザと隙を突かれて倒された所で馬鹿力発揮して
あっという間に倒してしまった。のだが・・。
「うん、1撃で倒せるレベルの筋力も有るし、結構強いね」
「だがなぁ・・能力と性質が噛み合ってねぇ・・」
戦えば強いのは分かったが、その後が良く無い。命を奪う感覚
奪う事への恐怖がそうさせるのか、終わった瞬間に
ヴィルの方へ向かい走り出し、その後突然震えだした。
「わふー、わんわん」
「くおぁー、がぁ・・・」
ヴィルが慰める形で落ち着いてはいるが・・・
「精神的に良く無いな・・・」
無理矢理続ければ慣れるかも知れない。だが、その時まで
ミーアの精神が持つ保証も無い。取り敢えず、慣らすしかないか・・。
(隣で死を見続けて、少しは変わると良いんだが・・・最悪
戦闘以外での活用を模索しなきゃならんかな)
それも良し。幸いな事に今の所焦るような事はない。
どうにかなるだろう、程度の感覚だが、行ってみるとしようか。
「次、ヴァイスとアインだ。ヴァイ、お前は武器特に新調してないし、
補助役だと思ってくれ」
「ホホー」
「キュ!」
・・・数十秒後
「うん、酷い」
「世紀末勢ですら真っ青なレベルなんですけど・・・」
スプラッタ、これ以上にこの場面を表すのに十分な言葉は無い。
アインの脚に付いた刃が、ヴァイスの魔法(基本風)と相まって
臓物飛び散る地獄絵図を生み出していた。グロ耐性無い奴見たら
吐くぞこれ・・。ノワールも大概だけど。
「戻れ」
「キュキュ!」
「ホー?」
「此奴らは使えないな、怖いもの見る目で見られる事受けあいだはこんなもん」
子供が見たら夜に夢でうなされるレベルなので、人前では使えないが
アインの力はある程度使える事が分かったので、良しとしよう。
「仕方ないか・・ノワール、今回はお前だ」
結局ノワールに戻るのは仕方が無い事なんだが、流石にレベル差
が広がり過ぎて来た。そろそろローテーションでも考えないとなぁ
「良し、やる事もやったし「解散ですか!?」どうしてそうなるんだ・・」
「うちの師匠からクエストが出てまして、一緒にやりませんか?」
「へえ・・、どうせやる事も金策とレベル上げ位だったし
そう言う事で良いか?」
ミツル君から提案される事は稀だったので、話を聞くのに
異論はない。アンネ辺りは装備の修繕に───
「構わないヨ、わたしはネ」
「「良いんじゃない」ですか?」
存外すぐに承諾したな、ま、良いけど。
・・・
「それで、何処で受けるもんなんだ?」
「それはですね」
ミツル君の提案を受けてから、一旦街に戻ったのは良いが
そこら辺の事が全く分からない俺は、説明を受けていた。
「・・・と言う訳です、確認した方が早いので行きましょう!!」
「あ、ああ」
話を聞く限り、実際に会って話をすると偶に話してくれる事の様で
緊急性の有るものからそうでも無い物まで様々な種類と
ほぼ無数の数が有る為、攻略を優先してとっとと進んだ方が
絶対早いとプレイヤーに認識されてしまう程だったらしい。
・・・・
「おじさーん」
民家の1つに入ったミツル君の声に呼ばれ、出て来たのは
「何じゃ小僧、遊びにでも来たか?」
熊、いやいやいや、ミーアの方が可愛げがあるか
熊の様な大きさと、猛獣の様な眼光を持つ隻眼の爺さんが立っていた
「ちょっと前に言ってった事の話を聞きたいんだけど」
「・・そうか、ちょっと待っとれ、茶でも入れよう」
真剣身を帯びた眼光でミツル君を見た男は、奥に入り
茶菓子と茶を持ってすぐに出て来た。
「お主等の分も有る、飲んで行け」
お言葉に甘えて茶菓子を食べ、ほっと一息ついて数分
話を切り出した。
うーむ・・・ミツル君の師匠も萌えキャラなんだけどねぇ
(おっさん萌えとか需要ねえなぁ・・・まっ、メインでは出さないんですけど)




