閑話1 イジりっ子体質といじられっ子体質
・・・Sideミーア
どうしてこうなったんだろう?
・・・・
(逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ!!)
誰かから逃げてた。それだけは覚えてる。けど、お腹がすいて、
倒れそうになって、美味しそうな木の実が有った。けれど、同時に
人間も居た。戦い方なんて知らない。食べ方すら分からないのに・・。
「大丈夫か?あ、お腹減ってんのか、ちょっと待ってろ。ヴィル」
ガブ!ボトッ・・・
「食えるか?」
「ぐ、ぐあ(食べ方、分からない)」
「そか、・・呼吸は出来るんだよな?」
「ががう、ぐあ?(喋り方も分かる、なんで?)」
「ふむ、そうか。じゃ、食べ方から教えてやれヴィル」
そう言って、私のご主人様は、彼を教育係に選んだ。
「わふん(わかった)」
・・・・説明中and Sideレン
「ワフン?(分かったか?)」
「ぐあ~・・ガ(はぁ~い・・グフッ)」
追われてる事も忘れて、ただ言われた通りに動いていただけ。
けど、生のお肉はかなり辛かった。ヴィル君は優しかったから、
食べられる木の実も教えてくれた。けど、頑張って食べた。
慣れるまでとっても時間掛かるかも・・・。
「終わったら離脱な。引いてもらえたの奇跡に近かったし、
・・・また何か来るんだが・・」
「グア(俺がやっとく)」
「ぐがー(て、敵なの?)」
「・・・」
「がふ?(ヴィルくん?)」
「・・・・」
「・・わふ(仲良くしようぜ的な)」
「引っ込んどけ〈ミーア〉、何照れてんのお前?」
「グル、ガウ(多分変なのが居る)」
一瞥すらくれなかったが、ちょっと照れてんなヴィル。
「変なの?・・・あ、はい、なるほど。合流するぞー、何処いる?」
「わふん(崖の所だ)」
・・・・合流後Sideレン
「予定だと今日はあと1時間くらい出来ないんじゃなかったか――」
「むふー、満☆足☆!!」
「聞けやこら」
一通りミーアを堪能した結果、ヴァイの姿を追うだけの
狩人になったマキは、上の空のまま返事している。こいつ・・。
さて、主題をこっちに戻すにはどうすれば良いか・・・ヴァイス?
「ホホ!?・・・ホホホホーー!!(僕に助け求めるの!?・・えー、主人が
この子大好きとか言えば良いんじゃないかなー!!)」
なるほど、とりあえず動揺ゲット。じゃあ大丈夫って事だな。
後に言ってる事は無視しよう。たわごとだ。
「触ってみ「本当ですか!?」・・・うわぁ」
この反応の違いである。まったくいやになっちまうな・・。
いや、ヴァイスの末路を思えばそんなにいやでも無いか。
「ヴァイスが了承したらな」
バビューン!
「お願いします、モフらせてください」
完璧なまでに一瞬で土下座モードに移行したマキリスは、
頭に乗っかってホーホー言っている馬鹿にお願いし続ける。
「ホホー^h^」
ウッゼ!よろしい、ならば特権を行使してやろう。
「良いってよ」
あの顔がむかついたので、野獣を檻から解き放つ。
ま、頑張れヴァイ、だってお前煽り癖が過ぎるんだもん。ちょっと
反省させたくなるものだろ?
「ハッ!!」
「ホホー!!??」
瞬時に最も|体(羽)にダメージを与えない体勢をキープしたまま
絶対に逃げ出せない様に捕まえた。やるなーマキ^ー^
「さぁ~、始めましょうー♪」
「ホ、ホホ!!??ほーーーー!!!」
こうしてヴァイスは犠牲になったのだ。ざまぁ!・・後で
ご飯一杯上げるから許して!!
・・・・
「ほぉ・・・」
「頑張れ!ほら、ご飯一杯用意したから!!・・あ」
死んでる。どうしよう。精根尽き果てた老人みたいに萎れてる
ヴァイスを見た感想は、胸が透く様な晴れ晴れとした感覚だけだった。
いやー、これで収まるならやったかいが有ったし、駄目でも少しは
抑制できるようになるだろ。駄目なら2日位放置だな。ヴァイは
縛りが超緩い代わりに条件とか付けて来るタイプだったし。
「はふぅ・・・」
「何やりきったみたいな顔してんだよ」
ガッッ!
「いったいですねぇ!?」
恍惚とやりきった感を出すマキリスが気に入らなかったので
無警戒な頭部にチョップをしてみた。勿論、ヴァイスは目下
蘇生中だ。主にミーアが介抱しているだけとも言う。
「ががう?」
「ほ!?ホホー」
なんと、ヴァイスが復活した。当然しおれた体が
戻っている訳では無いが、飛んでいる。宜しい、今度は
もう少し長めにやっても問題ないと言う事か。ってか速いなほんと。
(まだ反省しないのか、次は上位互換で試そ)
ミーアを見て獲物を発見したかのような目をして、一瞬の内に
マキから遠ざかり、ミーアの後ろへ直行した。
「ホー、ホホホーホ。ホホー」
「ぐる、ぐががぁ!」
和やかな雰囲気の中、爆弾を起爆させたのはヴァイスだ。
「ホホォ、ホーホ?(ねえミーア、皆の所行かないの?)」
「ぐ・・・ぐおぉ(だ、だって・・・人苦手だし)」
「ホッホホホー^-^(メンタル弱いなあ。ハハハ!!)」
「ぐ、ぐふぅ・・・(た、確かに・・・)」
あんの馬鹿野郎、よしよし、そっちがその気ならこっちも本気出す。
「ったく・・・」
「何で落ち込んでるんです?」
「馬鹿が正直者をいじった。結果正直な方が落ち込んだ。そんだけ」
「おう・・ミーアさんは正直者ですか、好感が持てますね!!」
なんでヴァイスが・・いや、聞くだけ無駄か。良し、じゃあ
正解した報酬をくれてやる。
「またモフって良いぞ。ヴァイスだけ」
ってか二度と立ち上がれないようにヴァイスの心をへし折る為に利用する。
「マジですか!!??」
「まじまじ、とっとと行け、マキリスGO」
「わふー♪」
こうして、不用意にマキへ近づいてしまったヴァイスは、
その魅力をマキに知らしめ、常時狙われるようになったとさ。
そして、ヴァイスの前では忠犬マキリスとしてレベルアップ(退化)
したマキは、そこに気づくことなく今でも活動している。
敢て言おう、※さわらぬマキリスにモフリ無し、と。
[※訳:煽るとマキに襲われる]
ヴァイスさんがマキリスを恐れる理由(ほぼ毎日これ)でした。
ミーアの話はまあまあ後で出ますが、気にしなくても良い位の
割としょーもない設定です。まあ、食べる事すら分からなかった。
と言う点だけ覚えておけば大丈夫かと思います。




