14.イレギュラー(紫モンスター)
短く・・・は無いかな?(いつもよりはちょい少ないですが)
怒涛のカット三昧だったので、少し見難いかも知れないです。
ちょっとした戦闘シーンを入れましたが、圧倒的に文字数が掛かる
(分かってた事では有るんですけども・・・)
「何と言うか、もの凄く簡単だったな。普通にあの人帰ってくれたし」
マキは不満だったろうが、普通に全滅エンド待ったなしだったからね。
アンネが止める側とか異常だからな、だからその顔ヤメロ。
「むしろあそこが一番の難所だった気がするよ・・」
出て来たモンスターはどれも道中ほどの強さでは無く、
比較的浅い場所で取れたため、来るまでの方が長い位だった。
[一応補足、来るまでが1時間(ボス戦は含まない)取れるまでが30分です。
結構近場に在るなこの国]
「そりゃあ国が管理している鉱山ですし、危険な生物は居ませんよ。
あんのクソ野郎は今度ぶちのめしますけど」
「やる気満々だーマキち、ガンバレー」
煽るな、また一緒に居る時出会ったら死ぬぞおまえ。
「何だったのかと言われると何とも言えない気持ちにはなりますけどね・・」
「新入り一体しか使役出来んかった・・・」
普通に帰れって言ったらあの人帰るし、その後入った鉱山も
驚く程短時間で終わってしまった。グリーブ込みで
4時間とか考えてたんだけど、どうしよう・・。
「それじゃあ、ご飯食べましょう!落ち込んだ時はお腹が空いてる時なのです!!」
何がそれじゃあなのかはわからないが、
マキの提案に異議を唱えた人は居なかった。
・・・・
「良いネー、この魚臭サ」
「俺は臭いから苦手、腐敗臭っつーか染みついてんだよこう言うとこは」
水揚げ場、魚の卸売が行われる場所で、様々な反応をしていた。
ちなみに、メイガスは漁業が盛んではない。海洋モンスターの
数とレベルがバカ高いのが理由だ。
[※補足:メイガスの海域だけモンスターの平均レベル60、塩作りは盛。
森丘や平原を進むのも沿岸部沿いだと死ぬから。リューネスは低め(11)
近場なのにレベル低いのは海流の関係。メイガスの首都付近が汽水域なのもある]
「う゛っ」
「キツイですねー」
「ん-、分かれて探索しようか。アンネとミツル君、あーマキも適当に
ご当地グルメ買ってきてくれ。入ってすぐのとこに広場有ったろ。
そこで合流、で大丈夫か?」
流石に無理して回るのもつまらないだろうし、何も考えず
選んだ面子でわるいが、大丈夫だと思う。多分。
「了解で~す」
まあ、みんな予定は空いてるみたいだし、余程時間がかからなければ
問題にならんだろ。・・・マキ見張ってもらわなきゃ。
・・・・
「見たことねえ魚ばっかだ」
尖った牙と爬虫類を思わせる形をした魚、名を〈ミスト・イーター〉
と言うこの魚は近海の水揚げでは必ず捕まる程の量が居て
味は淡泊、煮物に良いみたいで主婦と思われる女性達が
こぞって購入している(値段が1匹2Tと言うのも大きいかも)
と言う話を聞いた店主が目の前で魚を捌きながら説明している。
「市場は初めてかい!今日は不漁でなぁ、ミストイーターはまあまあだが、
美味い魚ならこっちがおすすめだな!」
「うわ!?」
「大きいですね」
店の主人が取り出した魚は・・ひし形?
「こいつはランプ・フィッシュ、見た目がランプっぽいだろ?」
文字通りランプみたいな魚か、分かり易くて良いな。
「コレの身は弾力が良くてな?赤身なんだが脂が乗って
良い味だすんだよ。お勧めは刺身か炒め物だな。アラは汁物が最高だ!」
他にもいくつかオススメは有るのだが、どれも貝類や海産物の中でも
魚は本当に少ないらしく、少し首をかしげることも多かった。さてと、
「お幾らでしょうか?」
即買いも良いものだが、残念ながら連れ合いの中に浪費家が
まじっているので流石に値段聞かずに買いますとは言えなかった。
「買ってみるかい?腹抜き3.8㎏ってとこだな。1匹は75Tだが、
量り売りなら100g3Tだ。1回試しに買ってみるのを勧めとくぞ、
腹に入ったら返金は出来ねえからな!」
「はい、じゃあ100gください。あ、すぐ食べるので包装は大丈夫です」
「味見か、良いぜ、今切って来るから待っててくれ」
気遣わせたか、まあ美味しかったら追加購入するので頼ろう。
「・・・にしても、平べったい魚が多いな」
「細い魚はカマスみたいなのが2種類くらいかな、タコとかイカは
無いね。個人的にヒトデが高いけどおすすめだったし、
今度食べてみたい」
「意外とゲテモノ好きなのなお前」
「食わず嫌いが嫌なだけだよ。その所為で何回か病院行ってるけどね」
「事前調査は大事って話?」
「うん、好奇心は猫をも殺すって言うけど、キノコは駄目だったね!」
こいつの幼少期何があったんだろう、と思わなくも無かったが
店主のおっちゃんが戻ったので中断、今度聞こ。
「ちょっとばかし大き目に切ってる。魚醤を付けて食べてくれ!」
「いただきます、ほれ、クジも食え」
「いただきま~す」
はむ・・
「・・うま」
「美味しい、しかもなにこれ歯ごたえすっごい・・!」
白身みたいな歯ごたえに、うま味はマグロやクジラに近い、
これ米あったら無限に行ける気がする・・。うーん、
この魚どれくらい買うべ───
「残った分1匹全部下さい!」
「はいよ、他にも美味いもんはたくさんある。地図書いとくから
気が向いたら行ってみな!」
「ありがとうございます、是非寄ってみますね!」
じゃなー、と言う気の良いおっちゃんを背に色々と買い物をし、
買った物を捌いて料理として出してくれる場所へ向かう。
その途中でも買い食いしていたのは、まあ言うまでもないだろう。
まさかのクジが魚買ってくれたから費用が浮いてしまった。
・・・・20分後
「美味し~♪」
「うまうマ~」
「良い味ですねー」
「ん、んまい」
刺身、煮魚、フライ、アラ汁に至るまで、ほぼ全ての料理が
美味い。魚の味も勿論だが、調理過程が丁寧だ。身を潰さないから
味の劣化が無く、臭いが強くない。有ったとしてもそれを活かしていた。
機械を狩猟に回しているだけあり、冷蔵冷凍技術高いなこの国。
「ふ~、もうお腹一杯」
そう言うクジの目の前には空の皿が並んでいた。どれだけ食べたかが
伺える。と言うか、全員食べ過ぎ。途中で気付いたからよかったけど
みんな最初から満腹機能付けとこうよもう・・・。
「流石に買いすぎましたかねー」
なんだかんだ一人あたま2㎏以上食べているので、どれだけ買ったかは
想像に難くないだろう。魚だけでソレである。麦飯やら貝を含めると
・・・想像したくない。そして麦飯結構高い。100g50Tって、なぁ・・。
塩害が多いのと、そもそも輸入しているため輸送費がかさむらしい。
今度別の所で買って来よう・・。
「やる事も無くなったし、俺は師匠の所に行ってみる」
少々仕事絡みな分、ハメを外し過ぎた時の罪悪感がすっごい・・。
ちょっと自重しないとだなー。装備品もミリアの店で買ってるから
安めなんだが、メンテナンスしないと即壊れるからあんまり
金稼げないんだよなぁ魔法使い職・・・。
「また明日ですよー」
「お前さんは明日仕事の締めだろうが、働け。お疲れ様、付き合って
貰って悪いねミツル君」
礼を言いながら徹夜してでもゲームしようと動きかねない後輩に
釘を打つ。一回倒れてるから目の届く範囲では二度とやらせる気はない。
体弱いくせにこういう事だと無茶するから質悪いんだコイツ。
「あ、ありがとうございました。またよろしくお願いします」
「じゃあネー」
アンネの声を背に、取り敢えずメイガスに戻る事にした。
他にもやりたい事は有ったが、それは一旦中止しよう。
予想外に余った時間でやりたい事がある。レベル的に次は
南のエリア開放か。全員集まるのは多分無理だから個別になるなー。
・・・・師匠宅
「よろしくお願いします」
「はぁ・・弟子や、早すぎはせんかのう。フレイム・ロックは
取れたかの?」
呆れ顔で言うエジルだが、まあ問題ない。フレイム・ロックは
近場だとかなり危険な山道の中腹にある洞窟に入らないと取れないので、
助けてとでも言うと思っているのだろう。実際1回死にましたけどね(泣)
「はい、どうぞ」
アイテムと金預けてデスペナルティ完全無視の即リスポーンによる
ショートカット、プレイヤーならではの移動手段だから、師匠にも
想像できないか。少ししてやったりと言った表情をしていると、
得心の行ったという顔で師匠が頷く。
「ミーナが比較的手強い相手を倒したとしてもはやいの。
はあ、アレを使ったのかの?」
訳知り顔で頷くのは良いんだが、普通に移動手段有ったんだ?
俺死に損だったの?マジ??
「アレってなんですか?」
「知らんのか、まあ良い。後で話そう、さ、行こうかの」
くっ、師匠に知識マウント取れるチャンスが・・・。ん、ちょっと
待って欲しい、移動で何処に?と言うか
「えっと、どうやー!?」
「それでは急ぐかのう、わっはっはっは!!」
「ちょっと待てーーーーーー」
不可思議な事に、何かの足に捕まれた俺は師匠の言葉と共に一瞬で消えた。
・・・・どこかの雪山
「・・着いたぞ、此処が〈バリアド山〉じゃ。ご苦労〈戻りなさい〉」
「オロロロロロロロカッ!ペッ、う!?オロロロロロロ」
超高速で移動した結果→胃と三半規管終了のお知らせ。
「うーむ、ほんの少しやり過ぎてしまったようじゃのう。
すまぬ。ほれ、しっかりせい。ついでじゃ、弱ったクロ助の
弱体解除はやっておこうかの、ほれ、全部吐いてしまいなさい」
あの師匠、取り敢えず背中さするってくれてるのはありがたいんですが、
酔い止めの魔法とかありませんか??
・・・・15分後
「ハア、ハア、クッソ、早すぎる。何だアレ?」
転がりながら移動する爬虫類、蜥蜴に似た姿をしながら雪山に
適応したのだろうその生物の大群が、彼等に迫る。
「ちょっと減ったか、良し!逃げるぞヴィル、見張っとけヴァイ!!」
「ワフー(寒い)」
「ほほ~う(キリが無いよ~)」
転がりながら高速で移動する丸い塊共の後ろ、雪を叩く音によって
発生した雪崩から逃げる為、ヴィルの背に乗って駆け出した。
人任せの極みみたいな事してんな俺・・。
・・・・
「ギギー」
バキュ・・
「この場所なら行けるだろ〈火発〉〈速度上昇〉
〈暗所視覚補助〉」
崖下のくぼみに隠れてやり過ごそうと隠れるが、雪の量が想像の10倍
バカ降りしたため、洞窟の中の様な暗さと、雪から飛び出す蜥蜴の
弾丸に、思わぬ苦戦を強いられる。
「ギギ?ギギャー!!」
密閉空間での炎による灯りは本来避けるべきだろうが、
空間把握能力が優れているのか、蜥蜴共のこちらの位置を完全に
理解しているような攻撃への対策としては必須だった。
ピト・・・
ブオオオオオオオオオオオオ!!!!!
「ギギャアアアアアア!??」
火球が相手に触れた瞬間、小さい火は火柱となり、
相手の表皮を焼いて行く。光と悲鳴による一瞬の怯み時間が
発生したが、すぐさま回復した個体が隙を埋める。
「〈もどれヴィル〉〈火球〉〈出て来い黒〉」
『active 15/28 cost 22/48』
「ギギギギギーーー〈アイス・ナックル〉」
炎への対策なら水か冷気だ。直観的にそう判断したのかは
分からないが、一瞬の内に冷気が前足に集中する。皮膚に
当たれば凍傷になるかもな。当たりたくねぇ。
「グギ?〈ジャスト・ガード〉」
裏から来た攻撃を防ぎながら、鉄製の盾から伝わる冷気に
苦い顔をする。
「さて、暖かい空気と硬い土、貫ければ良いんだが、ノワール!!」
「〈アースクエイク〉!!」
「おっけー、あとは伏せとけ〈竜巻〉!!」
ヒュン・・・ヒュンヒュン・・ギギャギャ!!!!
(空気の通り道が有れば良いんだが、最悪死ぬなコレ)
「弓ぃ使えノワール!!」
半密閉された雪の壁を突き破りながら、吹き飛ばされた蜥蜴達の
頭部へノワールが弓を射る。
「っし、賭けは成功か。あと何匹───」
キッキュルルルル♪
不思議な声が辺りに響き渡った。
「なん・・」
ズガァアアアァァン!!!!!!
「新手だ!」
「グ」
謎の攻撃を喰らった蜥蜴の四肢が飛び散って周囲を赤く染める。
モンスター同士だとこうなるのか、グロいなおい。
「攻撃前謎の音あり、発生源反響の為不明、下半身が吹き飛んだ事から
小さいモンスターの可能性大、あとは───」
キュルルル
「気合で避けろ!!」
「ガ!」
ヒュン!
「ッ──(なるほどな)」
まぐれだった。たまたま避けられただけ、しかし、その音は
確かなヒントを与えてくれた。
「音のする方向、反響しないよう雪ぶちまけて攻撃の出所の風の動きを見ろ!」
ザグッ!!
「グアグギ(一体仕留めました)」
「ナイスだノワー・・避けろ!!」
ノワールの手元、小さなリスに似たモンスターに向けられた視線の後ろ、
空気の歪みが視覚化される程膨大なソレはノワールの背後へ着弾した。
ドチャッッ・・・
「なんだこの・・・馬鹿げてるだろこんな数!!?」
ノワールが霧散した瞬間、別方向から同じモノがこちらに迫って来る。
攻撃の正体は判明した。しかし、正体が正体だけにどうしようもなかった。
「ヴァイ、全力で上昇、死んだら勝手に戻るから死ぬ気で避けろ。
・・クソ、怨むぞ師匠おおおおお!!」
数十を超える空気の歪み、ノワールなら4発は耐えただろう。
俺なら3発で死ぬ。最小露出で壁を作ろうと杖を掲げた時には既に
喉元へ一発目が着弾──
「恨み言はもっともじゃが、ギリギリセーフかの」
バキュッ!
──し、直後命中した二発目を最後に、師匠が前方の塊を
ことごとく弾き飛ばした。ま、マジでギリギリじゃないですか師匠・・。
「し、師匠・・・グフッ!」
息をするのが辛い。ぼーっとした頭でもう死んでないかくらいしか
認識出来ない。辛うじて声は出たが、即死しなかっただけで
次の瞬間リスポーンとかありそう・・。
「遅くなったの。そこで見ておれ、少々荷が重い相手をさせて
しまったようじゃからのう・・。少し手本を見せようぞ」
師匠の戦い方講座が、正体不明の敵を目の前にしながら開始した。
あの、師匠、本物なのは分かったので、もう本気で死にそう
なんでちょっと回ふ(ry...
次回、師匠レクチャー回
イベントのフラグ回収が次回出来れば御の字ですなー




