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12.幼女と騎士達

色々直し中のため、タイトルから内容まで(大体は同じ)変更しております。

申し訳ありません。

「行くヨー・・・っと」


 買い物が終わっても引きずり気味のマキとレンを引きずりながら、

 出口の扉に向うアンネは、駆け寄って来る足音を聞き、少し

 体をずらして進行方向の妨げにならない様注意しようと───


「ミリア姉ちゃん、あーそーイ゛ッ!」


 する前に予想外の速さでたどり着いた少女が手と顔を同時に

 ひょこりと出そうとした結果、惰性で止まり切れなかった

 ため、顔面から思い切り扉にぶつかる。


「だ、大丈夫ですかお客さん。ミーナ、毎回言ってるでしょう、

 入るときは?」


 ミーナと言う少女を全く気遣う様子も無く、逆に叱るミリアに

 それでもミーナは元気よく答えた。


「元気よく大声でハキハキと!!」

「良いネ!元気なの大事だネ!」


 快活で生命力あふれる子供って感じの子、と言うのがレンの印象だった。

 ニカッと歯を見せて笑うミーナと呼ばれた少女に、ミリアの方は対照的

 とも言える表情で答えていた。


「・・・はぁ、何であの人が父親なのにこの子は落ち着きが無いんでしょうか・・」


 何と言えば良いだろう、既に熟年の母親の様な顔をして、こめかみに手を

 当てているミリアに気苦労が伺えてしまうのがミーナの性格を物語って

 いる気がする。元気なのはいい事だ。っと、そんな事より取り敢えず──


「・・・・」

「分かってるよな?」

「はい・・・」


 念のためにマキリスを見ると手がワキワキしていたので

 釘を刺したその直後、男が入って来た。流石に次は行動前に潰す。


「ミーナ、早すぎるよ。もう少しゆっくり行きなさ・・・お客さん、ですか?」


 男の印象を言葉で現すなら、歴戦の軍人が引退して隠居したらこんな顔に

 なるんだろうなぁ、そう思う程に哀愁漂う貌をしていた。面構えから

 雰囲気から、だが、対照的に口調は若く、声も少し若い。感じられる

 印象との差異に軽く首を傾げていると、


「クリスさん、今回は随分早いですね」


 こちらも旧知の仲なのか、ミリアが応対していた。


「うん、今回は騎士団の・・・の前に、ミーナ謝りなさい」

「別に気にしないデ、特に何処か打った訳でもないかラ」

「いえ、こう言う事で叱らないとあまり機会が無いので。謝りなさい」


 なんか、お母さんな感じがするクリスと呼ばれた男は、ミーナをしっかり

 と見て、しかりつけると言うよりか、言い聞かせるように言葉を紡ぐ。


「だって「だってじゃないだろう?」・・」

「ちゃんと相手を見て謝りなさい」


 決して、怒って居る訳では無い。だからこそ、自分が悪い事をちゃんと

 知って欲しいと思っているのだろう。「ほら」とアンネの方向に体を

 向けさせ、ここからは自分で踏み出しなさいと背に手を当てる。


「・・・・ごめんなさい」


 とてもしおらしかった。先程とは違い、相手に対して

 しっかりと謝ろうと言う感情がそのまま体を表したような感じだ。

 それはそれ、落ち込んでも居るみたいだが。


「良いヨ、別に気にしてないかラ。偉かったネー」

「・・へぇ」


 アンネはそう言うと、軽くミーナの頭を撫でまわす。いたわる様な

 その仕草と触れ方に、ミリアから関心の声が漏れる。


「えへへ」


「よしよし」と頭を撫でる手がこそばゆいのか、身をよじりながらも

 ミーナは嬉しそうに微笑む。


「よしよし、反省も大事だけど、謝れないまま終わってしまうのは

 もっと悪い。偉かったよミーナ」


 クリスと呼ばれた大男も反省した事を褒め、二人の人に褒められた

 ミーナの方は、恥ずかしいのか、素っ気無く感謝した。


「ありがと・・・つづけていい?」


 恐る恐ると言うよりも、念のためにウズウズしているのを我慢するように、

 クリスの返事が分かっているかのように問う。ここら辺はまだ

 甘い所が有るのだろうと、いつまで見ても飽きない。やれやれ、と反応

 しながら、クリスは答えた。


「ああ、良いよ」


 ニッコリと、傍から見ると怖いだけの顔が温かく見える程の空気感に、

 取り敢えずマキリスが破顔した。


「お姉ちゃーん、遊ぼ?」

「お客さんが居るから、その後なら良いよ。待っててね」


 しっかり者と言うイメージのミリアだが、やはり子供には違いないんだ。

 そう確認できる会話は見ていて愉快で心癒されるのだろう。

 スクリーンショットを撮る女プレイヤーらしき人が悶絶していた。

 いや、正しく行こう。アンネとマキリスを含む一部のプレイヤーが

 一心不乱にスクショを撮り続けながら悶絶していた。その様相は

 見ていても気持ち悪い以外の単語が見つからない程発狂していた。

 ダメだこりゃ。


「はーい」

「そっちの話が終わったらこっちをお願いね、ミリー」


 クリスがそう言うと、店の隅に有る腰掛けにどっかりと座り、手元に

 どこからか取り出した本を持って、時間は気にしないでね。と、

 サインを送っている。そんな気遣いは無用なんだがなあ。


「いえ、こっちも終わる予定だったのでもう大丈夫ですよ」

「そっちの人に装備を見せてないので、それだけ終わらせたいんですけど」


 その言葉に反応したマキリスが取り敢えず卑屈になっている

 レンに話しかける。


「あ、そっちか、レンさーんテイムモンスターの装備見ますよー?」

「おお、そうだった。お願いします」


 あ、そう言えば忘れてた。そのキーワードに再起動した俺は、少々バツが

 悪くなりながらも、取り敢えず立ってミリアから話を聞く。同時にすみませんね

 と視線をクリスへ送っておく。取り敢えず装備を見・・・


「2人とも早いよ、おじさん付いて行けないからもうちょっとゆっくり歩こう?」


 ようとした瞬間に誰か入って来た。


「アドおじさんビリー!!」


 楽しげなミーナの声に、軽く競争でもしていたのかと当たりをつけ、

 アドおじさんと呼ばれた人を見る。若い、恐らく20代前半であろうその

 肉体と、圧倒的な顔、美貌と言って差し支えないほど顔が整い、後ろで

 ミーナに悶絶していた女性陣がキャーとひたすら叫んでいるのが見えた。

 うん、なんか黄色い声援の方向性が腐ってた気もするが、

 気にせず進めよう。ナニモキイテナイヨ。


「こらー、アドおじさんは疲れてるんだ、そういう事言わないー」


 キャッキャしてる2人は置いといて、アドおじさんと呼ばれた人は

 ミリアの方に近づいて行く。うーむ、これだけでも絵になる。

 っと、少し退くか。


 スッ


「どうも、久しぶり・・・かな?元気そうだねミリー」

「おかげさまで、アドルフさんも体調は良さそうですね、

 薬は効きましたか?」


 会話の内容は不明だが、取り敢えずミリアの穏やかな反応から

 知人と言うより頼れる数少ない人と言う感じがした。優男の

 イメージからは想像もつかない理知的な雰囲気を持つ男は、

 少しだけ困り顔で質問に答えていた。


「あはは、今回のは4時間かな」

「改良の余地ありですか、余り役に立たなかったようで

 申し訳ありません。エミーさんにお大事にと伝えてください」


 心底申し訳なさそうに呟くミリアを大丈夫だからと制止し、にこやかに

 周囲を見渡す。さて、今日のお客さんは~と、声に出さずとも

 分かりそうな程顔に出ていた。


「気にしないで、お邪魔だったね。大変助かりました。

 私はアドルフと言います。お名前を伺っても?」


 俺達に気付いた彼、アドルフはおどける様に言った。


「レンと言います。ほぼ買い物は終わってて、あとは装備品の選定

 だけですので、少々お待ちいただければ」

「レン・・さん、ですね。了解です~急ぎでもないのでごゆっくりどうぞ~」


 軽く言って後ろの3人に自己紹介しながらミーナの相手をする。なんとも

 格好良いタイプの人なのがこの行動だけで分かってしまった。

 一部の人(俺の内面)から何かを受信した俺は、心の中で叫んだ。

 内面外面どっちも良いとか卑怯じゃねえかなぁ!?と、特に理由は

 無かったので、ミリアに促されるまま会計台の前に立った。


 ・・・・5分後



「そんじゃあこれとこれを、こっちは今度だな」


 商品を決め、金の支払いを済ませた俺は採寸のために

 モンスター達を呼び出した。


〈解放(リリース)・黒・ヴィル・白(・ノワール・ヴィル・ヴァイス)〉」


 3匹(2羽と1体)を見て何故か驚いたような顔をしたミリアだが、

 次の瞬間には元に戻り、事務的な口調に戻る。


「えーっと、ゴブリン・ソルジャーにオオカミとオウルですか

 ちょっと時間が掛かるので、そこに有るお茶でも飲んで待っててください」

「分かった」


 言うが先か店の奥に向かった彼女を見送り、椅子に座った。


「な、なななん!?」


 若干1名、挙動不審な既知の知り合いが不穏な以外は

 静かな空間を満き・・・


「おーい、ミリアは居るかのう。ちょいと用が有るん・ん?

 珍しいのう、ミリアの所にこんな・・・!?」


 其処に現れたのは、恐らくエジルだろう。後ろが見えない俺だが、

 声でそう判断し終わっていた。それだけ分かり易い婆さん言葉

 と言うのが最も多くの要因なんだが。


「あーリジーちゃん、あそぼー!」


 ミーナはエジルの事を知っている様で、入ってドアが閉まり切る前に

 迫った様だ。しまる音がしない。


「やめい、精神年齢的に遊ぶ歳でもないんじゃ、いい加減諦めんか!」

「はは、面目ないです」


 ミーナに迫られて全く抵抗できていないが、確かに俺の師、エジル・

 ハインリヒだった。やっぱりな。と、少しだけドヤ顔になったが、

 周りはなんのこっちゃと頭に?マークを浮かべていた。


「師匠、何やってるんですか?」

「おお弟子、この娘をどけてくれんか?わしの力では過多過ぎて

 この子を傷つけかねんから手が出せんのじゃ」


 やれやれ、分かり易くしょうがないなーと反応しながら茶をテーブルに

 置き、ミーナの元へ行く。ちなみに、お茶はハーブティーだった。


「お安い御用で、ごめんねミーナちゃん、このおねえちゃんと

 お話があるから、少し待っていてくれるかな?」

「おねえ・・・ちゃん??」


 若干3名がレンの言葉に首を傾げているのは仕方が無い事なので、

 眉を顰めるエジルを置いて、話を進める。


「・・・うん、分かった!!」


 快活な返事によしよしと頭を撫でたくなったが抑え、師匠に質問する。


「ありがとう。それで、何で師匠が此処に?」

「ハァ、フゥ~、なに、ミリアに用でな。そんな事より

 修業は進んでおるか?」


 ミーナで体力をそこそこ使った様で、息を整えながらギリギリ威厳が

 保てる?ような佇まいで師匠は言った。


「それが、エリアボスを討伐しないと通れないみたいで、今回は

 そのための装備の購入に来ました。案の定、フリーズ・ウィードも

 残ってるんで行って貰う事になりそうです」

「そうかそうか・・・何、エリアボスじゃと?・・・まあ良いかの、

 ミーナ」


 あ、そう言えばって顔したぞこの人、絶対エリアボスの事

 考えて無かったな。なんて事は置いといて、ミーナがどうしたんだ?


「何々~?」

「北のエリアボスが復活したみたいじゃから、討伐するという

 この者達と遊んではどうかの?」


 呆気なく、あまりにあっさりとエジルはミーナとクリスに提案した。


「・・・良いんじゃないかな、ミーナちゃんなら」


 アドルフテメエ、危ない目に遭った時の事を全く考えて無い発言に

 少々無責任ではないかと少し強めに顔をつけるが、まあまあと自然な

 困り顔で返される。マジでこう言うとこ顔良い奴卑怯。


「ミーナなら万が一にも間違いはないですけど、其方の方々が了承されるか」


 クリスからも問題ない。と了承されたが、こっちには

 絶対の自信が有る。そんな風に感じられた。だが、

 本来ならとんでもない!と言われて然るべきだと思う。が、

 そんなもん知るか!と言わんばかりに、師匠がゴリ押す。


「大丈夫じゃ、わしの弟子であるこやつが断る訳が無い。そうじゃろ?」

「えっと、・・大丈夫なんですよね?」

「心配するでない、ミーナの実力はお主達全員の戦闘能力より高い。

 万が一、お主達が死んだとしても生還出来るだけの能力は有るわい」


 自信満々に言い切れるだけの何がを持っているのは分かった。

 だが、これだけは確認せねばと、師匠たちから視線を外し、

 ミリアちゃんの傍らに居る少女の目を見ながら問いかける。


「ミーナちゃんは?」

「良いよ~、別にあの場所そんなに危なくないしー」


 簡単すぎる程とんとん拍子に話が進む中、若干1名が

 ギリギリのラインを超えた。


「もう無理、ミーナちゃん!!」


 あの野郎、後で必ず恐怖のどん底に陥れてやる。と、無駄に覚悟を決めた

 俺の事は完全に無視して、マキリスの精神がはちきれた。


「はい!?」

「撫でて良いですか?」


 そんな事に切羽詰まったような声を出すんじゃねえよ!と思うんだが、

 如何せん、蚊帳の外である。


「別にいい「失礼します」ふああ!?」


 マキリスが答えを聞いた瞬間に間合いを詰め

 抱きつくようにミーナの頭を撫でる。


「艶々ですね~」

「どうしちゃったのかな、アレ」

「気にしないで下さい、発作・・・みたいな物だと思います」


 アイツ後で締める。


「出来ましたよ、・・・貴方は馬鹿ですか〈気絶(スタン)〉」

「グピャ・・」


 ミリアが戻って来て、その光景を見てから最初に取った行動はシンプル

 マキリスに近寄り、一発で気絶させミーナをどかせて

 次の瞬間に起き上がるマキリスを身構える事だった。


「あの変人は放って置くと1日中抱き付こうとしますから

 今度からは気を付けてください」


 1回本当に有ったんだろうな。可哀想に。


「わ、わかった」

「ああん、酷いじゃないですかー結構痛いんですよそれ?」


 特別痛がった様子も無く気絶してから数秒で起き上がった

 マキリスに反応したのは、意外にもアドルフの方だった。


「あの回復速度、ううむ、逸材だねぇ。うちのセンに見習わせたいものだ」

「いや、あの変態は根性論で大概何でも出来るとか

 豪語する程馬鹿なだけですから」

「コーさんも適当な事言わない、コレのおかげなんですよ?」


 取り出したのは何かの御札で、ソレを見たほぼ全員

(ミツル君達と俺を除く)が得心が行った表情をしていた。


「そんなものまで、流石の変人ですね」


 結果的に、全員でマキリスを止める事になったが。

 後で聞いたところ、状態異常系への全耐性持ちのリングだったらしい。

 マジで何なのお前のそう言う事に対する熱は・・・。


「何時でも来るんじゃぞー」


 と師匠が言ってくれたので、少し気持ちが楽になりつつ、

 エリアボス戦へと向かった。後でアイテム製作スキル習わないと。


はい、普通に無理です(イベント)

14どころかイベントフラグの回収すら出来てません

次々回辺りに回収は出来ると思うんですが・・・。


今回の邂逅に意味は有りませんが

ミリアに会いに来たのには意味が有ります。


ミーナに関して

口調が変だったら直しておきます(作者のミスってだけなので)

5歳児の女の子で、元気溌剌な感じを出したかったんですけど

伝わりましたかね?あそこに居た全員(レン達を除く)は

ミーナと面識が有り、殆ど兄妹や孫みたいなものだった為

色々甘い人達の代わりにクリスがちーとだけ厳しめです。

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